「ぼくらのふしだら」女性映画・女子高生編
エロティック女子高生ホラー
元AKB48の田野優花が怪演
2025年1月3日から、フルモテルモの配給により、テアトル新宿、テアトル梅田ほか、全国順次のロードショー。
本作は2024年製作の日本映画74分。
文=映画分析研究所 所長 宮城正樹
Ⓒ大見武士・少年画報社/映画『ぼくらのふしだら』製作委員会
大見武士の同名のコミック原作
による女子高生映画。学園ものの
コミック原作には似合わない
エロティック女子高生ホラーだが、
タイムスリップな
「時をかける少女」
と同じく、ヒロイン(田野優花
ex「AKB48」)に特殊能力があり、
それを異能のキャラクター・
性別のないササヤキ(かれしちゃん)
が与えるのだ。その能力とは、
勉強するための時間を得て
クラスメイトたちとの関係を円滑
にするための時間停止能力だった。
その代償としての異常なほどの
性欲も与えられて、性欲を満たす
ために淫らになっていくのだった。
時間を止めるたびに、肌に刻まれた
性欲カウンターの数値が
上がっていく。自慰だけではない。
幼なじみの不登校男子(植村颯太)
も誘ってベッドインしてしまう。
そんな彼女がやがてダークな
思いに駆られていき…。
先生や敵対的な生徒に報復し、
時間を止めるたびに、やり直しが
可能なのだが、やがてそれも
問題化していく。その伏線描写が
短カットのフラッシュ映像で
映されるので要注意だ。
「近江商人、走る!」(2022年)とは
真逆の、脱アイドル的怪演技を
見せる田野優花。メガネを掛けて
エロティック度合いを柔らげている
ものの狂おしいくらい淫らで、
また学園生活では弱気と強気の
両面を見せ、さらにクールで冷酷な
面も披露。多彩な演技性を
この映画で魅せて爽快ですらある。
映画初出演となるコスプレイヤー
のかれしちゃんも不気味な怪演
を見せる。真相の一端を口にする
植村颯太だが、2人に比べて
セックス・シーンがあるのに、
むしろ純真に見えて面白い。
大ヒットしたゲーム原作映画
「青鬼」(2014年)の
小林大介監督の最新作だ。
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