「ターコイズの空の下で」
柳楽優弥主演の海外合作映画
モンゴル・ロードムービーの快作
2月26日の金曜日から、新宿ピカデリーほか、3月12日からシネ・リーブル梅田、アップリンク京都など、全国順次のロードショー。
本作は、日本・モンゴル・フランス合作による本編95分。
文=映画分析研究所 所長 宮城正樹
ⒸTURQUOISE SKY FILM PARTNERS/IFI PRODUCTION/KTRFILMS
柳楽優弥主演による、
モンゴル・ロードムービー。
かつて弊ブログでは、
ロードムービーのベスト&カルト
などを披露したし、ロードする人の
組み合わせ別のベストも披露した。
追いつ追われつな西部劇や
サスペンスを除く、
ロードムービー映画となれば、
これまでにいろんなパターンがあり、
ある意味ドラマティックであり、
波乱に満ちた展開と共に、
いろんな人たちとの出会いと別れ、
そして何より一緒に
旅する者とのキズナが、
映画の大きな感動を呼ぶ。
カンヌ国際映画祭主演男優賞を
受賞したデビュー作
「誰も知らない」(2004年製作)の
ぶっきら棒節だったり、悪役もある
ワイルドかつバイオレントな演技で
魅せ続けてきた柳楽優弥が、
今回はモンゴルへ行き、
モンゴル人案内人とロードしながら、
癒やしの自然と
人々との出会いによって、
丸くなってゆく姿を、
さわやかささえ感じさせる
新機軸の演技で魅せてくれる。
祖父の社長から、
終戦後にモンゴルで生まれた
自分の娘を探しに行ってくれ
と言われ、柳楽優弥は
旅費は出してくれるとのことで、
観光気分で現地へと旅立つ。
バン、馬、スクーターなどと
引き継いで旅するが、
途中で案内人がリタイアする事態に。
太鼓と民族楽器の弦楽器の
演奏に乗った独特な踊りとか、
ターコイズ色や水色の空の下、
荒野や草原を馬で行く、
映画的なロングショットなど、
随所にフック的見せどころを
示しつつ、人探しの旅は展開する。
柳楽は果たして祖父の娘、
自分の叔母に会えるのか、注目だ。
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