無料ブログはココログ

新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

  • ">

« 「ヤクザと家族 The Family」 | トップページ | デンマーク映画「わたしの叔父さん」 »

2021年2月 2日 (火)

「モルエラニの霧の中」⇒今年のマイ・ナンバーワン級

6_20210127011701
北海道地方ロケ映画の最高傑作だ
 
今年のナンバーワン級映画の

登場だ(今のところですが…)
 
 
2月6日の金曜日より、岩波ホールほか、全国順次のロードショー。

本作は、2020年製作の、カラー&モノクロによる、日本映画214分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ室蘭映画製作応援団2020

5_20210127012901

5年の製作期間を経て、

昨年公開されることに

なっていたんだけど、

コロナ禍の非常事態宣言下で、

今年に公開が延びていた作品。

芸術映画の殿堂として栄えある、

リフォーム新生・岩波ホールでの

上映となる。それだけに、

地方ロケ映画ながら、

アート映画としての粋を

取り込んだ傑作となった。

1_20210127012901

本作は、北海道・

室蘭の地方ロケ映画である。

北海道ロケの日本映画については、

これまでに多数あり、

北海道新聞社が1冊にまとめた、

ガイド本もあるし、

「幸福の黄色いハンカチ」

(1977年製作)など、

名作の宝庫なのだが、

21世紀にもさらなる

名作が作られ続けている。

函館でロケした、「海炭市叙景」

(2010年)「そこのみにて光輝く」

(2014年)「オーバーフェンス」

(2016年)の、

作家・佐藤泰志原作の3作が、

圧倒的な傑作として公開されたが、

本作は映画の仕上がり具合としては、

それらの諸作と甲乙付けがたい

快作となっている。

2_20210127013001

とゆうか、ボク的には、

北海道ロケ映画の最高傑作であり、

まだ今年は始まったばかりだけど、

マイ評価はもちろん、

今年のナンバーワン級映画の

登場となったのではないかと

思えるくらいの作品だ。

無論、昨年公開されていたなら、

ベストスリーには間違いなく

入っていたであろう。

3_20210127013001

7話オムニバスである。しかし、

7話を単に披露するだけじゃない。

計算されたオムニバスであり、

最後には、見事なしみじみとした

感動を伝える映画だ。

モノクロ・シーンがかなり、

取り込まれてはいるものの、

モノクロとカラーの

織り成す妙味とゆうか、

後半にはずっと続くモノクロが、

妙に映えているような映画だった。

10_20210127013101

第1話の「冬の章」で登場する、

男の子のお母さん役の大塚寧々。

第2話で主演で登場する

街の写真館店主役の故・大杉漣。

ボクはどちらも、大好きな

役者さんだった。その2人の

自然体と言っていいのかどうか、

いつもながらの演技に、

まずは魅せられた。

9_20210127013101

大杉漣の息子と絡む香川京子。

第3話主演の昨年末逝去した
(合掌!!)

小松政夫のシブミ。

大ベテラン陣の

グッとくる演技の妙も、

作品にフックを加えていた。

8_20210127013201

そして、後半のモノクロ・

エピソードで登場する、

新人クラスのアイドル的女優・

久保田紗友。

フレッシュとゆうか、

カラーでは表現できない、

アイドル女優の在り方が

演出されて、より深い傾倒を感じた。

7_20210127013201

ベテラン、若き無名の自然体・

妙演技・快演を取り揃えて、

1本の木に集約される、

象徴的・前向きなラストへと

着地していく。ウーン、

いいねー」連発

間違いなしの仕上がりだ。

 

« 「ヤクザと家族 The Family」 | トップページ | デンマーク映画「わたしの叔父さん」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「ヤクザと家族 The Family」 | トップページ | デンマーク映画「わたしの叔父さん」 »