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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2021年2月23日 (火)

「ミス・フランスになりたい!」

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ジェンダー映画の

画期的な1作
 
ユーロ映画らしいユーモアも
 
 
2月26日の金曜日から、彩プロの配給により、シネスイッチ銀座ほか、全国順次のロードショー。

本作は、2020年製作の、フランス映画107分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

Ⓒ2020 ZAZI FILMS - CHAPKA FILMS - FRANCE 2 CINEMA - MARVELOUS PRODUCTIONS

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ゲイやドラッグクイーンや

性同一性障害や

ジェンダー映画など、

その種の映画は

1ジャンルと思えるくらい、

かなりのタイトル数が

これまでに輩出されている。

「ボーイズ・ドント・クライ」

(1999年製作・アメリカ映画)

のように、それによって

虐待される悩み深いものから、

同時期に製作された

「オール・アバウト・マイ・マザー」

(1999年・スペイン)のように、

ジェンダーな母を探してな、

芸術的に昇華する映画もある。

そんな中で本作は、

「Mr.レディ Mr.マダム」

(1978年・フランス&イタリア)

のように、コミカルで飄々

安心して、見られるような

ジェンダー映画となった。

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軽みのカルチャーだと言えるけど、

その種の映画をあまり重々しい

感じで見たくない人には、

ピッタリフィットな映画になった。

何しろ誰にでも分かりやすくて

普遍的な、夢を追いかけることの

素晴らしさを伝える映画なのだから。

ジェンダーものとは違うけど、

男の子がバレエを目指す

「リトル・ダンサー」

(2000年・イギリス)にも似た、

キャラ的に応援したく好感を

覚えるような作りになった映画だ。

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主人公の男の子が、

ミスコンで優勝したい、

なんてゆう将来の夢を話す

シーンからこの映画は始まる。

一方で主人公は

ボクサーになるための

練習もしていた。同じくボクサーとして

有名になった同期の男とのやり取り。

ボクサーとミス・フランスとゆう、

極端だけど、この段差によって、

物語はすごく弾む感じに

なってゆくのだ。そして、

女として挑んだ

ミス・ユニバース・フランスの

地区大会・前哨戦で1位となり、

最終選考の権利を得た主人公。

ジェンダーを明かさないけど、

女性としてのプライドを

随所で示すシーンが胸にクル。

そして、ミスコン決勝大会に

堂々進出した主人公は…。

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歌ものナンバーが次々に流されてゆく。

キャッチーなナンバー、

ダンサブルなナンバーに加え、

哀愁の胸にクルナンバーまで、

サントラ使いの妙にも魅せられる。

重みを排し、ジェンダーの

前向きな生き方を示す映画になった。

普遍的な人間の誇りへと通じる

作りが好感を覚える作品だ。
 

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