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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2021年2月 3日 (水)

デンマーク映画「わたしの叔父さん」

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叔父と姪の深きキズナを描く
 
小津安二郎監督作品へのオマージュだ
 
 
2月5日のフライデーから、テアトル梅田ほか、全国順次のロードショー。

関東では、1月29日から、休館前最後のロードショーとなる、YEBISU GARDEN CINEMAなどで上映中。

本作は、2019年製作のデンマーク映画110分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

Ⓒ2019 88miles

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オーソドックスで地味な映画だけど、

しみじみと胸にクル、

デンマーク映画の快作。

フラレ・ピーダセン監督による

長編2作目だが、

本人も語っているが、

小津安二郎監督作品に傾倒し、

そのチルドレン・遺伝子ぶりを

伝える映画となった。

ボクは名作「晩春」

(1949年製作・モノクロ)の、

義父・笠智衆と

息子の嫁・原節子の関係性が、

本作の叔父と姪の

つながりやキズナぶりに、

リンクしているようだった。

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オトンと兄を亡くしたヒロイン

(イェデ・スナゴー)は、

叔父と2人で酪農を営んでいる。

2人の日常がまずは、

サイレント映画のように

淡々と描かれる。

2人の沈黙続きや仕事での挙動など、

静かに2人の暮らしぶりが描かれて、

しみじみ感がさっそく

胸に染み出し始める。

美しい空の風景など、

自然描写を織り込みながら、

事件らしい事件もない

日常が、撮られてゆく。

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事件らしい事件となれば、

ヒロインの恋愛部となるだろうか。

教会で子供たちの合唱を指導する、

酪農やってる男との恋愛だ。

でも、初デートはするけど、

一緒に叔父まで連れて

くるんだよな、これが。その後、

3人で映画を見に行ったりもする。

そして、叔父を1人にして、

自分のやりたいことで、

コペンハーゲンへ出かけて、

その間に叔父が倒れる

なんてゆうシーンも、

事件的に用意されている。


世界の事件を伝えるテレビを見て、

2人で朝食を摂るシーンの

日常的反復が、さりげなく

2人のつながりを示してゆき、

クライマックスでは、

キズナの深さに唸り、

感動する仕上がり具合となっている。

チェロやパーカッションによる、

軽快なサントラ使いも

心地いい作品だった。

とゆうことで、ユーロ映画の良

心を感じさせる映画だ。
 

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