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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2021年2月16日 (火)

渋い感動作「めぐみへの誓い」

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横田めぐみ拉致の
 

謎に迫る映画だ
 
両親の想いが
 
胸にクル仕上がり
 
 
2月19日の金曜日から、アティカスの配給により、池袋シネマ・ロサ、秋田・AL☆VEシアターほか、全国順次のロードショー。

本作は2020年製作の、日本映画102分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ映画「めぐみへの誓い」製作委員会

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1970年代の北朝鮮の

日本人拉致問題とゆう社会問題を

リアルに描いた映画。

なんてゆうありふれた言い方が

こそばゆくなるくらい、

実直に誠実に事件のその後を、

現実と虚構をないまぜに

描き出したシビアな映画である。

横田めぐみ拉致問題は、

今や誰もが知っていて、

今の状況がどんなもので

あるのかも知られている。

拉致問題で最も関心の高い

彼女の謎に、ミステリアスに

サスペンスフルに挑んだ映画だが、

その虚構部が

いかに説得力があるかが、

注目を集める1作となった。

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いわゆる、迷宮入り事件の今を

描いた映画に、本作は相当する。

例えば、昨年ベストテン級の映画

となった、グリコ・森永事件を

描いた「罪の声」

(弊ブログ分析済み)などと、

裏向きにはリンクするが、

表向きはかつて撮られた

ドラマ映画や

ドキュメンタリーなどと、

ストレートに相関する映画だろう。

しかし、それらの「めぐみ」系映画

とは大いに違っているのは、

「罪の声」にもあったように、

想定部の謎解き部分である。

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特に、本作では

めぐみ拉致だけでなく、

拉致被害者・田口八重子と、

1987年の大韓航空機爆破事件を

起こしたキム・ヒョンヒとの

エピソードを描いた点だろう。

その2話がリンクした時には

ウーンと唸れる想定になっている。

さらに、娘めぐみの拉致問題を

訴え続ける横田滋・早紀江の

両親・夫妻の想いに、

真実の姿とはいえ、かなり

ココロ揺すぶられる

作りになっていた。

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久々に見た、横田滋役の原田大二郎。

なりきり型演技は

近々の実像だけに、

モロに比較されるゆえに

難役だと言えるが、

重々しさはあるけど飄々と

軽々と演じていたのが

印象的に映った。

「モルエラニの霧の中」

(2月2日付けで分析)にも出ていた、

先頃逝去した小松政夫の

チョイ役のシブミや、

「日本独立」

(昨年12月17日付けで分析)に続く

大鶴義丹の妙演など、

目立たないところでの

渋演技がグッときた。

めぐみの過去のセピアな

家族シーンや夢シーンを含め、

家族との再会を願うシーンの

いくつかのところもまた、

直球のお涙ちょうだいとは違う、

稠密な感動系ノリを作っていた。
 

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