中国映画「春江水暖~しゅんこうすいだん」
三世代家族を稠密に描く
映画芸術の粋で魅せる家族映画
2月11日の建国記念日から、ムヴィオラの配給により、Bunkamuraル・シネマほかで、2月19日からテアトル梅田、京都シネマほか、全国順次のロードショー。
本作は2019年製作の中国映画150分。
文=映画分析研究所 所長 宮城正樹
家族ドラマ映画は各国から、
イロイロ出てきていて、
名作の宝庫でもある。日本なら、
家族映画こそが日本映画の
名作であった時期さえあった。
でもって、本作は中国映画だ。
中国の家族映画は、
イロイロ取り上げてきたけど、
大家族系の家族ドラマ、
そこに加えて、大河系に
なっている映画とかはあったけど、
本作は、息子たちが独立した
バージョンを含めて、
三世代家族を捉えている。
多彩な家族ドラマが世界中に
いっぱいある中において、本作の
一番の特質部は何かといえば、
それは第七芸術映画として、
家族映画を撮ったところにある。
アート映画として
家族映画を撮るとゆうのは、
かなりハードルの高いところである。
しかし、グー・シャオガン監督は、
デビュー作にしてその高き
ハードルに挑んでみせた。
ヨコ移動撮影による、
ロングショットによる
長回し撮影など、随所に
映画作家性なアプローチを
繰り出している。
問題は、それがスムーズに
分かりやすく、ハマッているかだが、
ギリシャのテオ・アンゲロプロス作品
のような催眠性を催すことなく、
確かに流れは淀みなく
見られるようにはなっている。
ただ、アップが極端に少ないので、
家族間の関係とかが
分かりにくいところがある。
ロングショットだと、
誰が喋っているのか
とゆうとこもありで…。だが、
こんな撮り方や作りが、
徐々に癖になってきて、
ウーンとくるようになっている。
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