フランス映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」
母の誕生日に集まる家族映画
日米にはないタイプの家族ドラマだ
1月8日のフライデーから、YEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル梅田ほか、全国順次のロードショー。
本作は、2019年製作の、フランス映画101分。
文=映画分析評論家・宮城正樹
ⒸLes Films du Worso
母(カトリーヌ・ドヌーヴ)
のバースデーに、実家へ
娘(エマニュエル・ベルコ)・
息子たち(兼監督の
セドリック・カーン、
ヴァンサン・マケーニュ)が、
恋人や家族を連れて集まって、
祝うとゆうタイプの家族映画。
まあ、日本なら、冠婚葬祭や
遺産相続争いで集まったり、
アメリカならクリスマスや
ニューイヤーなんかに、
などがあるけど、 これは
フランス式の、独特な
家族の集いなんだろうか。
そういえば、
女優ジュリー・テルビーが
監督したフランス映画に、
誕生日集いの家族ドラマがあった。
但し、その作品と比べると、
本作は家族間の緊張度や、
逼迫度合いが全く違っている。
一番マットーなのは、
子供2人と妻を連れて帰って来る、
監督もやってる長男役の
セドリック・カーンだ。もちろん、
監督が煽情的な壊れ役を
やってもいいんだけど、
作品のシンメトリーを取るためには、
冷静沈着な役じゃなけりゃと、
思ったのかも。彼女と来る、
次男役のヴァンサン・マケーニュは、
ドラマ内で自身の家族映画を、
ドキュメント・タッチで
撮ろうとする監督役だ。
いや、彼はチョイおかしなカンジ。
ローアングルの
小津安二郎監督手法でなんて、
フランスの映画界で
小津監督が神聖化されてるのは
いいんだけど、同時に
小津的家族ドラマへの
アンチ・テーゼも、
隠されているようで、
興味深かった。
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