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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2021年1月 6日 (水)

フランス映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」

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母の誕生日に集まる家族映画
 
日米にはないタイプの家族ドラマだ
 
 
1月8日のフライデーから、YEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル梅田ほか、全国順次のロードショー。

本作は、2019年製作の、フランス映画101分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⒸLes Films du Worso

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母(カトリーヌ・ドヌーヴ)

のバースデーに、実家へ

娘(エマニュエル・ベルコ)・

息子たち(兼監督の

セドリック・カーン、

ヴァンサン・マケーニュ)が、

恋人や家族を連れて集まって、

祝うとゆうタイプの家族映画。

まあ、日本なら、冠婚葬祭や

遺産相続争いで集まったり、

アメリカならクリスマスや

ニューイヤーなんかに、

などがあるけど、 これは

フランス式の、独特な

家族の集いなんだろうか。

そういえば、

女優ジュリー・テルビーが

監督したフランス映画に、

誕生日集いの家族ドラマがあった。

但し、その作品と比べると、

本作は家族間の緊張度や、

逼迫度合いが全く違っている。

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一番マットーなのは、

子供2人と妻を連れて帰って来る、

監督もやってる長男役の

セドリック・カーンだ。もちろん、

監督が煽情的な壊れ役を

やってもいいんだけど、

作品のシンメトリーを取るためには、

冷静沈着な役じゃなけりゃと、

思ったのかも。彼女と来る、

次男役のヴァンサン・マケーニュは、

ドラマ内で自身の家族映画を、

ドキュメント・タッチで

撮ろうとする監督役だ。

いや、彼はチョイおかしなカンジ。

ローアングルの

小津安二郎監督手法でなんて、

フランスの映画界で

小津監督が神聖化されてるのは

いいんだけど、同時に

小津的家族ドラマへの

アンチ・テーゼも、

隠されているようで、

興味深かった。

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そして、家族の

トラブルメーカーとなるのが、

3年前に姿を消して戻って来た、

長女役エマニュエル・ベルコである。

喜怒哀楽の怒哀をメインに、

ともすると狂気を垣間見せる。

最も難しい役柄を演じ抜いている。

もちろん目が引かれるのは、

母役のカトリーヌ・ドヌーヴだ。

どこまでも、穏和でゆったり。

「昼顔」(1966年・フランス)や

「反撥」(1965年・イギリス)の

若い頃の妖しい女とは
違う、

大女優の渋~いケレン

を感じてください。

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「ラ・ムール」など、

ポップス・サントラ使いも、

ノリがいい。

緊迫の家族ドラマが

どう収斂し着地していくのか、

お楽しみに。
 

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