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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2021年1月13日 (水)

「43年後のアイ・ラヴ・ユー」

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記憶喪失アルツハイマー系の

ラブストーリーだ
 
シニア映画ラブの代表的快作
 
 
1月15日のフライデーから、松竹の配給により、新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマほか、全国ロードショー。

本作は、2019年製作の、スペイン・アメリカ・フランス合作の本編89分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ2019 CREATE ENTERTAINMENT, LAZONA, KAMEL FILMS, TORNADO FILMS AIE. FCOMME FILM. All rights reserved.

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アルツハイマー系の映画は、

これまでに多数のタイトル数がある。

また、記憶喪失イコール

アルツハイマーとするならば、

こちらは「心の旅路」

(1942年製作・アメリカ・モノクロ)、

「かくも長き不在」

(1960年・フランス・モノクロ)

などの名作がある。また、

シニアがアルツ系の映画ならば、

パターン化するけどイロイロある。

しかし、シニア・アルツなのに、

ラブストーリーに特化する映画は、

さほどない。シニア映画で

恋愛ものはあるけれど、そこに

アルツを加えた映画は

稀少だと言える。

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記者と女優の関係で、

若い頃に恋愛関係に落ちた男女。

ロサンゼルス郊外で

1人住む年老いた男は、

女が施設に入りアルツで

記憶をなくしたことを知り、

アルツを装って施設に入り、

彼女の記憶を取り戻そうとする。

いわゆる、記憶喪失系にある

ラブの在り方を、アルツに

持ち込んだタイプの映画である。

男には近くに住む友人に加え、

別居になるが娘夫妻に

孫娘もいるという設定。

自分1人でやるのではなく、

友人、孫娘らの協力を得て、

彼女への愛へと突き進むのだ。

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主演はブルース・ダーン。

ボク的想い出としては、

何回も見た「帰郷」

(1978年・アメリカ)での、

ベトナム戦争のトラウマに悩み、

海へ泳ぎ出でて自殺する、

あのストイックな演技性が、

脳裏にこびりついているけど、

本作ではメッチャ丸くなって、

好々爺にして、でも、

一途に彼女を想う姿に、

グッとくる演技で魅せた。

年齢を重ねたシブミは、

クリント・イーストウッドとも

カブる演技ぶりだった。

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お相手役は、

フランスの舞台女優のベテラン、

カロリーヌ・シロル。

アルツなもうろうとした

演技性は素晴らしく、それだけに、

結末部で魅せる演技には

爽快感さえあった。

女優時代に演じた

シェークスピアの「冬物語」を、

主人公の孫娘たちが演じて、

過去を思い出す起因に

なるところなども、

なるほどなと思えた。

ピアノ・ソロを中心にした

サントラ使いも、

ドラマに合っていた。
 

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