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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2020年11月17日 (火)

中国映画「THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~」

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中国の女性監督描く少女ヒロイン
 
香港と中国の

ビミョーな違いを見せる
 
 
11月20日のフライデーから、チームジョイの配給により、TOHOシネマズシャンテほか、全国順次の公開。

本作は、2018年製作の中国映画99分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⒸWanda Media Co., Ltd

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少女ヒロイン(ホアン・ヤオ)が、

小遣い稼ぎのために、

密売犯罪に関わる話。

犯罪とは無縁の青少年少女が、

犯罪に関わるとゆう話は、

これまでにいっぱいあり、

巧拙評価のイロイロがあるけど、

ポイントとしては、

犯罪に関わった

ヒロイン・主人公の、

人間ドラマ性がいかに描かれ、

いかに人々の共鳴や反感を呼ぶかに、

かかっているかとボクは思う。

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ヒロインの両親は離婚して、

香港の父と中国の母とに分かれ、

彼女は母のとこから

香港の高校に通っている。

そんなヒロインが、

友達の彼氏が関わる、

スマホ密輸をバイト感覚で

やり始めるとゆうのが、

冒頭の流れだが、

ヒロインが犯罪に関わる

イントロとしては、

スムーズでゆったりとした、

フツーのものになっている。

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まさにフツーの流れで、

逼迫感があまりないのだ。

麻薬とかではなく、

スマホの密輸とゆうのも、

21世紀的ではあるものの、

そんなに犯罪めいて

いるかなと思うけど、しかし、

映画そのものは、

犯罪集団のリーダー的

おばはんをはじめ、いかにも

犯罪者らしいメンツを揃えた。

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一方で、ヒロインは

友人の彼氏と親交を深め、

友人との間にも亀裂が生じる。

いわゆる、ラブストーリーな

三角関係構図だが、

香港の夜景を、山の手の方から、

ヒロインと彼氏が眺めるシーンなど、

ある種ロマンティックな

シーンもあり、犯罪ドラマに

一種の癒やしを付加している。

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犯罪の描き方は、

チョイゆるいけど、

ヒロインの演技具合が、

全くの自然体で、

これが感情移入度合いを、

高める効果をもたらしている。

女性監督バイ・シュエの

演出のうまさだろう。

無表情を中心とした

ヒロインの挙動が、

巻き込まれ型犯罪の

緊張感を緩和させて、いかにもな

あり得る感を撮り上げた。

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現代の香港と中国を行き来して、

2界の違いをそれとなく、

浮き彫りにしてゆく。いわば、

香港映画と中国映画の、

ビミョーな違いを、

映画の中で示しているような、

そんな映画だった。

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中国では稀少な女性監督が描く、

中国映画のニューウェイブ

だと言えるだろう。

新機軸のヒロイン映画を

お楽しみください。
 

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