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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2020年2月 5日 (水)

フランス映画「男と女 人生最良の日々」

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映画史に残る傑作「男と女」の晩秋編
 
シニア恋愛映画の究極型を示す
 
 
1月31日のフライデーから、大阪ステーションシネマほかで上映中。

京都シネマは2月8日から、シネ・リーブル神戸は2月7日から、全国順次の公開。

本作は、2019年製作の、フランス映画90分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ2019 Les Films 13 - Davis Films - France 2 Cinema

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1966年。

若きクロード・ルルーシュ監督は、

ラブ・ストーリー「男と女」をもって、

カンヌ国際映画祭に挑み、

見事に最高賞のグランプリ

(今の名称はパルム・ドール
)

を獲得した。

一夜にして、無名から有名となった。

しかし、その後の映画監督人生は、

鳴かず飛ばずだったと思う。

一発屋の汚名に、

見合うような具合になったけど、

でも、「男と女」は、

映画史に燦然と輝く、

恋愛映画の傑作である。

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1970年代に、

ボクが初めて「男と女」を、

映画館で鑑賞した時の衝撃は、

記憶に深く刻まれている。

その衝撃度の今を取り込みつつ、

本作では、かつてのシーンを、

褪せた色合いで、

プレイバックしつつ、

男(ジャン=ルイ・トランティニャン)と

女(アヌーク・エーメ)の、

再会を紡ぐ

感動的な作品となった。

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本作には、シリーズとして

続編(1986年の「男と女Ⅱ)があったし、

その後も監督は、恋愛映画を作り続けてきた。

しかし、「男と女」を超える作品は、
なかなか撮れなかった。

「男と女」は、

あまりにも傑出していたのである。

監督のフィルムディスコグラフィーを、

見るにつけても、それを示している。

そして作られたのが、

晩秋編
の、シニア恋愛映画

とも取れる本作なのだ。

結果的には、

シリーズ3部作の、

最終章とゆうカタチを取っている。

シリーズとゆう形態は、

監督の頭にはなかったろうが、

結局はそうなってしまった。

とゆうことで、「男と女」未見の方は、

ぜひともDVDで見てから、

本作を見ていただきたいと思う。

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パリのカー・アクション。

斜め後方からの、

ロー・アングルでのカー・ロード撮影。

運転手視点での、長回し撮影のあとに、

過去のシーンとの、

オーバーラップを、モンタージュ。

夕景の美しさに加え、

フロントガラスに映える、森の緑など、

流れるような美麗感は、

「男と女」以上の美意識を、感じさせてくれた。

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音楽監督フランシス・レイの、

遺作となった2曲、

特に、渾身のスロー・バラードには、


鳥肌だった。
2人の演技も、

熟成の演技に見合う、渋演ぶりだった。

懐古趣味に陥ることなく、

シニア恋愛映画の粋を紡ぎだす。

「男と女」の締めに、

メッチャふさわしい作品だった。
 

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