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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2020年2月13日 (木)

「グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~」

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大泉洋が小池栄子と偽装結婚!?
 
太宰治の原作をコミカルに映画化
 
 
2月14日の金曜日から、大阪ステーションシティシネマほかで、全国ロードショー。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

Ⓒ2019「グッドバイ」フィルムパートナーズ

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本作は、太宰治の未完の遺作を、

映画化した作品だ。

太宰治小説原作映画といえば、

「人間失格」をメインに、

総じて、太宰治キャラ自身が主演し、

「無頼派」と呼ばれたところの、

無頼ぶりを演技・表現する

とゆうような作りであった。

傑作だった夫妻映画としての

「ヴィヨンの妻」

(2011年・弊ブログ分析済み)も同様だろう。

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しかし、本作は主人公役・大泉洋が、

太宰治らしきキャラを演じつつも、

太宰治作品ではかつてない、

コミカルな映画になった。

妻子(妻役は木村多江)のいる大泉洋が、

愛人たち(水川あさみ・橋本愛・緒川たまき
)

と別れるために、

偽装の女房(小池栄子)を

連れて会いに行って、

別れてもらうとゆう、奇妙なお話だ。

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戦後の1948年の話。

大泉洋の妻子は、

実家の青森に疎開させたまま。

その間に作った愛人と別れるのに、

当然ホントの妻は使えない。

とゆうことで、

大泉洋がうってつけの役柄として、

発見したのが、小池栄子だったのだ。

その出会いはまずは

スロー・モーションで描かれる。

小池栄子の持ち味である、

強気な姿勢は健在で、

それをどう大泉が懐柔していくのか、

小池栄子はどうこたえるのかに、

騙しのコンゲームとしての

面白さがあった。

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大泉洋のおどおどしながらも、

あざとさある平常感と、

小池栄子のコンビぶりに加え、水

川あさみ、橋本愛、緒川たまきの、

別に驚かない平常心演技の、

いわゆるアンサンブルなるものが、

絶妙にドラマを

弾ませていたかと思う。

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サプライズの、サプライズがある。

悲劇が、

ハッピー・ラブストーリーへと、

転換し着地する、

このどんでん返しにはうなった。

太宰治の原作を換骨奪胎させた、

本作で原作にクレジットされている、

ケラリーノ・サンドロヴィッチの勝利であり、

成島出監督の演出ぶりの、

見事さが如実に

反映される結果となった。

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成島出監督の、順不同のマイ・ベストスリーは、

「八日目の蟬」(2011年・弊ブログ分析済み)、

「ソロモンの偽証」(2015年・ブログ分析済み)、

そして、本作である。

ミステリー映画がいいみたいだけど、

本作もコメディとはいえ、

どんでん返し含めミステリー色がある。

いずれにしても、

メッチャ楽しめる作品です。
 

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