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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2020年2月16日 (日)

「影裏」(えいり)綾野剛・松田龍平共演

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ドライでフェイクっぽい男の友情
 
東日本大震災もの映画の1本だ
 
 
2月14日の金曜日から、全国ロードショー。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ2010「影裏」製作委員会

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本作は綾野剛と松田龍平の、

関係性ドラマである。

男の友情ものとなれば、

ボク的にはついつい、

アメリカン・ニューシネマ的な友情節を、

期待したりするのだが、

本作は、どこかドライで嘘っぽい、

フェイクな男の関係だった。

2008年に、

会社の人事異動で、

綾野剛は岩手県・盛岡に移る。

友達もなかった孤独な矢先、

松田龍平と出会う。

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職場で出会ったのだが、

松田が突然酒を片手にふらりと、

綾野の下宿に訪ねてきたことをきっかけに、

2人はイロイロ話をし、

松田の趣味の川釣りに行ったりして、

表向きは交流を深めるのだが…。

松田がいみじくも綾野に言う。

影裏(人の裏側)を見なければと。

フツーに交流しつつも、

この発言は、綾野の心に、しがみつく。

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そして、東日本大震災が起こる。

この未曽有の大震災を、

とらえた映画は数多いが、

本作のように、

一部的に撮り上げる映画は、さほど多くない。

「寝ても覚めても」

(2018年製作・弊ブログ分析済み)などもあるが、

本作は一部でも、それがポイントになると、

胸騒ぎは主人公役・綾野剛と同じく、

見る側にしても、大きいものがあるだろう。

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震災を境にして、

松田龍平は蒸発する。

その謎を追って、

綾野剛がイロイロ調べるのだ。

松田の父親(國村隼)との出会いで、

とんでもない事実が

発覚することに。

それに対し、

綾野剛はいかに対処し、

いかなる着地点を見出すのか。

見どころである。

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綾野はゲイであり、

かつての恋人とのつながりもありで、

綾野自身も、

怪しの存在になっている。

でもって、原作小説で、

斬新とされた、自然描写が

映画にも反映された。
 
空や川や森やらの自然描写には、

美しいカットがケッコーある。

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時代劇「るろうに剣心」シリーズ

(2012年・2014年・ブログ分析済み)など、

ヒット作を撮り続けてきた、

大友啓史監督の、

人間ドラマ映画の快作だ。

その複雑な友情系も含めて、

ココロに何かを刻印する

問題作となった。
 

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