無料ブログはココログ

新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

  • ">

« 「シティハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」 | トップページ | 台湾アニメ「幸福路のチー」 »

2019年11月28日 (木)

「THE INFORMER 三秒間の死角」

3_20191126232101
潜入捜査の新たなタッチの犯罪映画

北欧舞台がアメリカ舞台へと変換

11月29日のフライデーから、ショウゲートの配給により、TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんばほかで全国ロードショー。

本作は、2019年製作の、イギリス&アメリカ&カナダ合作の113分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒWild Wag films Productions 2018

1_20191126233401

潜入捜査・おとり捜査する刑事映画・

犯罪映画・サスペンス・ミステリー映画というのは、

これまでに多数のタイトル数がある。

その種の映画のマイ・ベスト&カルト・スリーを、

その種の新作に合わせて、かつて弊ブログで披露したこともあった。

但し、20世紀後半から21世紀以降は、

単に潜入捜査するだけでは面白くないからか、

いろんな変型バージョンが出てきた。

潜入側と犯罪側が偽りのキズナを結んだけど、

捜査側ジョニー・デップの、最後のアップにグッときた「フェイク」(1997年製作・アメリカ)や、

警察側と犯罪側のおとりがいて、クライマックスで2者が対峙した「インファナル・アフェア」(2002年・香港)は、

マーティン・スコセッシ監督により、ハリウッド・リメイクされ、アカデミー作品賞までを獲得するに到った。

潜入もののピークを示したが、その後も考え抜かれた作品は、

それなりに輩出されたものの、大ヒットや高評価は得られずにいた。

そんな中での、本作の登場である。

二重潜入を描いている。

2_20191126233501

アメリカ地方州の女刑事(ロザムンド・パイク)が、

麻薬組織のボスを逮捕するために、

上司(クライヴ・オーウェン)の許可を得て、

密売組織の囚人にして、警察側の情報屋(ジョエル・キナマン)を、

一時釈放して、密売組織に潜入させるのだ。

しかし、ニューヨーク市警も別に潜入捜査で、密かに動いていて、

その潜入刑事が、情報屋のいるところでの、密売現場で敵側に射殺されてしまう。

ニューヨーク市警は黙っちゃいない。

事件の真相を探るべく、新たに刑事に捜査させる。

地方警察と市警が勝手に動いて、未コンタクトというのは、

検挙率世界ナンバーワンの日本でもあり得る話だ。

「グリコ・森永事件」などでは、それが大いに問題視された。

そして、本作はその2つの警察の齟齬具合を含んで、

釈放を約束された主人公が、どのように対応し、敵と向かい合うのか。

しかも、大切な愛しの妻子がいる中で。

ドラマティックで感動的な因子もある。

それをどう活用し、撮っていくのか。

監督・スタッフ・演技陣の魅せどころである。

後半は、刑務所内の麻薬問題へとなる展開。

ロザムンド・パイクは、

代表作「ゴーン・ガール」(2014年・アメリカ・弊ブログ分析済み)チックに、

いつもながらにクールで、あ
んまし好感度はないけど、

まあ、好感を得ようとしているわけじゃないけど、ガンバッテル方やろか。

責任転嫁を図るクライヴ・オーウェンは、悪役側と言っていい。

でもって、ヤッパ一番カッコイイのは、ジョエル・キナマンやろね。

リメイク版「ロボコップ」(2014年・アメリカ・弊ブログ分析済み)もそうだけど、

悲愴感あるヒロイズム役柄を、

あまり感情を示さない、抑制された演技で示していく妙が、素晴らしいと思う。

北欧作家の原作らしいけど、

ミステリー小説で映画化もされた、「ミレニアム」にも似た、

心地よい着地はあるけど、

クールイズムな冷えた感覚が良かった。

« 「シティハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」 | トップページ | 台湾アニメ「幸福路のチー」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「シティハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」 | トップページ | 台湾アニメ「幸福路のチー」 »