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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2019年11月 8日 (金)

サイコ・サスペンス「グレタ GRETA」

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オトロシーおばはんの狂気節だ

ストーカー系のサイコ・サスペンス

11月8日のフライデーから、大阪ステーションシティシネマほかでロードショー。

本作は、2018年製作の、アイルランド・アメリカ合作の98分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒWidow Movie, LLC and Showbox 2018. All Rights Reserved.

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おばはん(イザベル・ユペール)が、対象者(クロエ・グレース・モレッツ)をストーカーして、

遂には拉致監禁へと悪化するタイプの、オトロシー映画である。

これまでに出てきたその種の、怖~いストーク監禁洋画の、マイ・ベスト・ファイブを順不同で披露してみると…。

全てアメリカ映画になってしもた。

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①危険な情事(1987年製作)

②ミザリー(1990年)

③ルーム(2014年)

④コレクター(1965年)

⑤本作

●③④など、男が女を監禁タイプはオーソドックスだけど、やはりサスペンス度は高い。

むしろ女がストーカーで監禁する側に回ると、サスペンス・スリラーよりも、よりホラー系の危ない度合いが増すようだ。

オトロシーさは、男よりもメッチャ高いのだ。

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不倫相手にしつこく付きまとう①、

好きな男性小説家を監禁する②、

そして、本作は擬似娘を、仮想母のおばはんがストークし、やがては監禁するとゆうお話だ。

男に付きまとうのはよくあるけど、女が同性をストークするのは珍しく、

しかも、おばはんとゆうのが強烈な印象があり、ほんでまた異常に恐ろしいものがある。

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夫と娘を亡くして独り身の、そんなおばはん役に、名女優イザベル・ユペールが演じた。

「ピアニスト」(2001年・フランス&オーストリア)以来、狂気を見せる演技には、定評がある彼女。

ホラー映画なんかでそ
れをやったら、そらもう、背筋が寒々しくなること、間違いなしやろけど、本作ではそこんところが、実現したと言っていい。

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彼女のエジキになる気の毒な女優は、「キック・アス」(2010年)のアクションぶりとは真逆の、ヤワなクロエ・グレース・モレッツ。

恐ろしい目に遭う彼女の演技ぶりは、ホラー映画の怖がるヒロインの理想像に近い。

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リストのクラシック・ピアノ曲が、大きなイントネーションとなる。

スタンダードなジャズ・ボーカル・ナンバーを、流しての冒頭なども、意味深な伏線シーンとなっている。

ドラマとサントラ使いが、巧妙にマッチングした映画だった。

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監督は、ヒューマン・サスペンスの傑作「クライング・ゲーム」(1992年・イギリス)が、代表作のニール・ジョーダン。

「クライング…」では、暗殺者女子(!?)の存在感が、ドラマを揺るがしたが、

本作では、やはりイザベルおばはんが、突出して目立つキャラだ。

彼女には今後も、こうしたエンタ作品で、観客が凍りつくような、冷え冷えとしたキャラクターを、見せてほしいと思う。

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