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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2019年11月 6日 (水)

「アルツハイマーと僕~グレン・キャンベル 音楽の奇跡~」

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グレン・キャンベルの音楽スピリッツを描く
音楽映画ドキュにして家族映画ドキュだ

11月8日のフライデーから、テアトル梅田で、11月16日から京都シネマで、全国順次のロードショー。

本作は、2014年製作のアメリカ映画104分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2014 GC Documentary, LLC. All Rights Reserved.

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グレン・キャンベルの音楽ジャンルは、カントリーである。

ボクが音楽雑誌の編集長をしていた頃の話だが、

彼を紹介する時には、カントリーではなくロックだと書いてくれと、レコード会社から言われたことがあった。

当時も今も、カントリー・ミュージックは、アメリカの国家的・国民的ポピュラー音楽であるが、

但し日本では、ほとんど売れなかった。日本では、ロックは売れるがカントリーは売れないとゆう事情が、レコード会社に、そんな風に言わせたのである。

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しかし、アメリカでは、日本で何と言われようと、メガヒットを飛ばし続けている、グレン・キャンベル。

カントリーでも、バラードやブルース・フレイバーなど、ココロの琴線に触れてくるところが多々あり、ボクはカントリーの言葉を書き連ねながら、そこのところを強調した。

グレンはアメリカの国民的ミュージシャンである。

そのジャンルを変えて紹介することは、彼を冒涜するに等しい。

ボクのレコード評は、決して良くなかったかもしれない。

レコ評とかよりも以前に、彼の歌は日本ではさっぱりだったとしても、アメリカ国内では大ヒットした。

彼は偉大なるミスター・アメリカンと、言えるくらいのアーティストなのである。

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そんなグレンが、アルツハイマー病を公表した。

しかし、それでもレコーディングし、全国ツアーにまで出たのである。

驚き以外の何ものでもない。

何度目かの妻をマネージャーに、異母の3人の子供たちをバックに従えて、堂々たるギターとボーカルを披露するのである。

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そのツアー模様を中心に伝える、音楽ドキュメンタリーが本作だ。

時々危ないなとゆうとこはあるけども、アルツハイマーなのに、正確無比な演奏テクとボーカル表現力は、もはや体が完璧に覚えているとしか言えないだろう。

まさにディープ・インパクトものだ。

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シェリル・クロウ、ブルース・スプリングスティーン、テイラー・スフィフトらのリスペクトある発言シーンのほかに、

グラミー賞の楽屋裏に、ポール・マッカートニーが訪れたりの、シーンが挿入される。

認知症公表後のみんなの発言だけに、よりリアリスティック度や説得度合いの高いものとなっている。

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加えて、家族たちへのインタビューによって、さらに、グレンの音楽スピリッツの深層度が、分かるようになっている。

そして、家族のキズナだ。

音楽ドキュで家族の絆を描くのは、並み大抵のことではない。

だが、シチュエーションが功を奏したのだろう。

本作は家族映画としても秀逸な、ドキュになっているとボクは思う。

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夫婦の語らいの妙味、娘さんとの共演など、

ココロに残るシークエンス多々の映画であった。

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