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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2019年10月10日 (木)

北欧ミステリー「ボーダー 二つの世界」

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異質人間のプライドを描く怪作ミステリー
「エレファント・マン」よりポジティブだ


10月11日のフライデーから、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田、京都みなみ会館ほかで、全国ロードショー。

本作は、2018年製作の、スウェーデン・デンマーク合作の110分。
「R-18+」指定映画。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒMera_Spark&Karnfilm_AB_2018

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異質人間を描く映画というのは、実はケッコーある。

「エレファント・マン」(1980年製作・アメリカ&イギリス・モノクロ)や「オペラ座の怪人」(最新は2004年・アメリカ)のような、

後ろ向き消極的孤独人間あり、人間とはチョイ違うような、ドッペルゲンガーな「Us」(2019年・アメリカ・弊ブログ分析済み)なんかがあり、

でもって、本作がある。

特殊変型ものなら、吸血鬼などのモンスターがあり、変身系のヒーローがあったりする。

ベースにあるのは、どのパターンであれ、感情ある人間だということ。
そして、人間にも、考えてみれば、いろんな種がある。白人・黒人・黄色人種といった、肌色の表面上のものだけじゃない。

本作は、そこのところでかつてない種を、創作した作品である。

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臭いを嗅ぐことで、羞恥心や罪悪感などの人間の感情が、見えてしまうなんてゆう女がいる。

その醜女でなんか獣じみた太っちょ女は、スウェーデンの税関で危険・禁止物を見つける仕事をしていて、嗅げば何もかも分かってしまうんだ。

このかつてないイントロから、このヒロインは、自分と同じ特殊人間な男を見つけるのだ。

女は親から引き継ぐ家で男と同居、母は死んだけど、アルツハイマーがちの父は、老人ホームにいる。

こんな設定だが、ヒロインの特殊性が、いろんなところで見せられ、でもって、見ていくにつれ、異様な世界へと導かれてゆくのである。驚いた。

静かな展開から、意外性あるところへといき、そして、なんじゃこらーな世界へと落とし込まれる。

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冒頭から異質感はあった。

それが徐々に増してゆき、いつの間にか、とんでもないところへといってしまうのだ。

サプライズは複合的に訪れる。最後の最後まで、そんなバカな…が持続する。

もうコレは見てもらうしかない。

異様な映画だけど、異様な中に、ある種の感動もある映画。

そのあたりを劇場にてご確認ください。
 

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