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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析

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2019年9月11日 (水)

「フリーソロ」⇒メッチャ・ヤバイ・ドキュ

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米英のアカデミー賞ドキュメンタリー賞W受賞
ロック・クライミング映画の最もヤバイ映画だ
9月6日より、新宿ピカデリー、シネ・リーブル梅田、なんばパークスシネマほか、全国順次のロードショー。
本作は、2018年製作のアメリカ映画100分。
文=映画分析評論家・宮城正樹
ⓒ2018 NGC Network US, LLC and NGC Network International, LLC. All rights reserved.
ⓒ2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

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山岳・登山系のドキュメンタリーと言えば、ボクはあんまし見ていない。
10本もいくかどうか…。ドラマ映画ならケッコーあるんだけど、
数少ない鑑賞キャリアの中では、「エべレスト征服」(1953年製作・イギリス映画)が、その種のドキュのベストかなと思っていたけど、
本作はそれを遥かに上回った。
事実をそのまま映す記録映画のノリだった「エベレスト征服」に対し、
本作は記録ではあるけど、その、見ていられないくらいの、ハラハラドキドキがある、メッチャヤバイ映画で、
ドラマ映画を超越するような、ドラマティック・サスペンスとなった作品だ。

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「フリーソロ」はロック・クライミングでも、安全確保のロープ付きではなく、
身柄ひとつでよじのぼりに挑むとゆう、最も危険なクライミングだ。
落下すれば、死が待っている。
そんな命がけの登頂に、挑む姿が撮られている。
練習の時はロープ付きだ。
でも、本番の時は安全装置は何もない。
その難攻不落の約975メートルの岸壁エル・キャピタンに、主人公アレックス・オノルドが挑んでゆく。

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練習だけではない。緻密な調査と、危険なところをどう攻略するかを、考えなければならない。
命を落としたプロは何人もいる。
一方で、彼には身の危険を案じる恋人がいる。そんな彼女とのやりとりも、挑む日が近づくにつれムムム…な状況が到来する。
一度は挑んで、途中棄権。
でもって、再チャレンジがクライマックスとなる。
撮影するカメラマンが監督に対し、「よく見ていられるな」と苦言を発する。
監督は何と女性監督(エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ)だ。
日本公開された「MERU/メルー」(2016年)も、ロック・クライマーの姿を捉えたが、
今回の方が、ヤバイ度は遥かに高い。

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何はともあれ、ラスト20分のクライマックス・クライミングは、作られたドラマ映画では決して味わえない、スリリングが待ち受けている。
「生きていくか死ぬかそれが問題だ」と言った、シェークスピアのハムレットの言葉が、ボクの脳裏に思わず浮かんだ。
君たちも、鳥肌立ってください。
 

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