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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年11月28日 (水)

ホラー「ヘレディタリー/継承」

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21世紀型ホラーの最高傑作の上陸だ

トニ・コレットの怪演技にビックリ!

http://www.hereditary-movie.jp

11月30日のフライデーから、ファントム・フィルムの配給により、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田ほか、全国ロードショー。

本作は2018年製作の、アメリカ映画127分。

ⓒ2018 Hereditary Film Productions, LLC

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両親(トニ・コレット、ガブリエル・バーン)と兄と妹のコドモ2人の、4人家族のホラー映画。

家族ホラーだが、幽霊家族のホラーじゃない。

館ホラーの要素もあるし、館に秘密は隠されてるけど、

後半には降霊シーンもあるので、基本的には霊的ホラーだろうか。

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最も特筆すべきは、かつてのアメリカン・ホラーの名作の、おいしい部分を、踏襲しているところだろうか。

例えば、ホラーの正体を、なかなか見せない「ローズマリーの赤ちゃん」(1968年製作)とか、

少女が悪魔に取り憑かれる「エクソシスト」(1973年)とか、

少女が変身する「キャリー」(1976年)とか。

基本ラインは、ヒロイン・ホラーの在り方を追求。

女が狂ってゆく過程に、恐るべき怖さを醸すホラー映画となった。

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それを体現するのは、家族のオカン役となったトニ・コレットだ。

これまでの彼女の、ボクのパブリック・イメージは、おとなしめのコメディエンヌだった。

しかし、それが180度覆された。

最初は大人しく冷静だった彼女が、徐々に感情を露わにし、わめき、怒り、逼迫してゆく。

家族を前にして、突然のようにわめき倒すシークエンスは、ディープ・インパクトもエエとこやん。

感情的演技の押しの演技に、ホラーに見合った恐ろしさを見せていた。

演技賞ものの、怪演技だと言えるだろうか。

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娘役のミリー・シャピロの怪しさ。

息子役のアレックス・ウォルフの、必死のパッチ。

さらに、刑事役だった「ユージュアル・サスペクツ」(1995年)の時より、冷静に見えた、オトン役のガブリエル・バーン。

全員、エキセントリックなトニ・コレットと、対比的に描かれて印象的だ。

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1~2分の長回し撮影を駆使、怪し度ポイントを見せたり、

不穏なサントラを流して、観客のココロを落ち着かなくさせる。

それでいて、ラストロールでは、さわやかなフィメール・ポップスを流して、

違和感やミスマッチ感を募らせる。

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全くもって、いずれにしても、怖~い映画だ。

以前、20世紀と21世紀のホラーの、マイ・ベスト・スリーを披露して、比較したりしたけど、

本作は、イマイチピリッとしなかった、21世紀のホラーに、喝を入れる映画になった。

ちなみに、「クワイエット・プレイス」(9月30日付けで分析)の記事を引用してみよう。

21世紀のアメリカン・ホラー映画の、マイ・ベスト&カルト・スリーだ。

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●ベスト⇒①ソウ(2004年)

②ブラック・スワン(2011年・弊ブ

ログ分析済み)

③アザーズ(2002年)

●⇒①クワイエット・プレイス

②パラノーマル・アクティ

ビティ(2010年・ブログ分析済み)

③IT(2016年・ブログ分析済み)

●本作を入れるならば、ベストの

1位になると思う。

また、怖い度合いでは、この6作

を超えている。

以下、余りにも怖いんで、ささやきモードで…

とゆうことで、21世紀型強力ホラーの誕生を、

劇場へと足を運んで、目の当たりにしよう。

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