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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年11月 8日 (木)

ロシア映画「アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語」

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久々に登場した、ロシア映画の大作だ

従来の「アンナ・カレーニナ」を、よりドラマティックに描く!

http://anna2017.com/

11月10日のサタデーから、パンドラの配給により、

シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸ほか、全国順次のロードショー。

本作は、2017年製作の、ロシア映画138分。

ⓒMosfilm Cinema Coneern, 2017

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トルストイ原作の文学小説「アンナ・カレーニナ」(1877年発表)と言えば、

これまでにイロイロ映画化されてきた。

同じく「戦争と平和」もまた、欧米で映画化されてきたが、

本作のような、旧ソ連・ロシア製の映画化は、最近は富に珍しい。

ハリウッド映画と変わらない、大作感と威厳を示す内容となっている。

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愛のない官僚と結婚したアンナが、舞踏会で愛人と出会い、

その愛する人へと突っ走る姿が、正攻法の小細工なし系で描かれてゆく。

夫の前で、彼を愛していると言って、何らはばからない。

一方で、愛人の前でも、愛していると言いながらも、

愛人への不満を口にし、いわゆる奔放自在チック。

女上位を誇示してゆくので、ある意味で、痛快だった。

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本作はアンナのストレート系はそのままに、これまでの映画化作品にはなかった、新たな試みを施している。

原作発表時の1877年にはなかった、1904年の日露戦争時の満州を設定し、

そこで軍人・大佐として戦地に赴く、アンナの愛人が登場。

その愛人が、1872年以降の、アンナとの愛をプレイバックするとゆう、

いわゆるカットバック手法で、不倫ラブストーリーが、紡がれてゆくのだ。

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過去と現在をカットバックする、新たな手法によって、

従来のアンナ・ドラマが、よりドラマティックになっていく。

逼迫度が増してゆく、日露戦争時の戦時状況と、

アンナが追いつめられてゆく姿が、絶妙に交錯して、

強烈な鑑賞後感を残すのだ。

哀愁のオーケストラ・サントラを始め、

タイトでスリリングなサントラ使いもまた、深く印象に残る作りだった。

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ハリウッド映画に多い、人物のアップ・シーンは多めながらも、

その直後には、キレあるロングショットを魅せたりする。

障害競馬シーンでのスロー・モーションの使い方や、

アンナがコドモと会う泣きのシーンや、

オペラを1人で鑑賞する、クールさの対比演技描写など、

クライマックスに向けての、細部の描写に、

映画的撮り方などの、こだわりがあって、凄く良かったと思う。

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久々に見た、ロシア映画の傑作・大作だった。

「戦争と平和」「スターリングラード大攻防戦」など、ソ連製大作の在り方を、問いかける

ような作品。

こんなロシアの作品を、もっと見

てみたいと思った。

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