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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年9月13日 (木)

日本映画「愛しのアイリーン」

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コミック原作らしくない、安田顕主演の変型ラブストーリー

日本の地方ロケ映画らしさを、見せた快作

http://www.irene-movie.jp

9月14日の金曜日から、スターサンズの配給により、TOHOシネマズ シャンテ、大阪ステーションシティシネマ、ほか全国ロードショー。

ⓒ2018「愛しのアイリーン」フィルムパートナーズ(VAP/スターサンズ/朝日新聞社)

コミック原作らしくない、コミック原作映画を、弊ブログでは、このところ採り上げとりますが、

本作は中でも、異色中の異色の、ラブストーリーになった。

農家や漁業など、地方では跡取りの男に、ヨメのきてがないと、20世紀には問題となっていた。

しかし、この種の問題を素材とした映画は、

コメディを除いて、なぜかあんまし採り上げられなかった。

「さらば愛しき大地」(1982年製作)とか「遠雷」(1981年)とかは、

相手がキチンといてることを、設定した上での、映画的映画だった。

しかし、今や跡取りとかは関係なく、地方の男には、

ヨメがきてくれないような状況に、なっているとかいないとか。

日本ではラチがあかんと、海外、特にアジアの第三世界へ、

ヨメを探しに、ツアーまで組まれているとゆう。

でもって、年老いた両親(品川徹・木野花)を持ち、パチンコ店従業員で、独身の42歳主人公(安田顕)。

狙ってた、パチンコ店従業員のシングルマザー(河井青葉)に裏切られて、

新潟の田舎では、とても出会いはないと、遂にフィリピンへと、ヨメ探しに行くのであった。

今ならネットの、出会い系サイトもあるが、安田顕には、そんな考えは毛頭ない。

そして、めでたく、お金目当てだと、分かっていながらも、

若い女(ナッツ・シトイ)を、メトルのでありました。

1
かつて、フィリピン女優ルビー・モレノ主演の「月はどっちに出ている」(1993年)が、高い評価を得たが、

本作はそれほどの評価を、得られるかどうかは未知数なんだけど、

コミカルもモチあるけれど、

フィリピン妻がいかに、日本の地

方の家に、入るのが難しいのか

を、

緻密に描いているのがミソだ。

安田顕のオカンが猛反対し、猟

銃まで持ち出して、ヨメを撃とうと

したり、

ヨメはヨメで、フィリピーナ専門の

店で働き始め、

その種の仲介で稼ぐ男(伊勢谷

友介)の、エジキになりかける。

しかし、ダンナ安田顕は、愛する

ヨメを守るために、決死の行動を

起こす。

アイロニカルな、ブラック・ユーモ

アある結末も含めて、

本作は、ユニークなペーソスあふ

れる、ラブストーリーになった。

安田顕的には、

「家に帰ると妻が必ず死んだふり

をしています。」(2018年・弊ブロ

グ分析済み)と対を成す、

夫妻映画の快作だ。

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映画『愛しのアイリーン』は、とにかく疲れるほど濃いです。大江戸が大変評価している [続きを読む]

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