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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年9月26日 (水)

愛のサスペンス「かごの中の瞳」

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盲目妻が目が見えた時

ダサい夫との愛の行方は?

http://www.kagonaka.jp

9月28日のフライデーから、キノフィルムズの配給により、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、ほかで全国順次のロードショー。

本作は、2016年製作の、「R-15+」指定の、アメリカ映画1時間49分。

ⓒ2016 SC INTERNATIONAL PICTURES. LTD

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危ないヒロインの、アメリカン・サスペンス映画は、これまでに多数輩出されてきた。

その危なさは、強気と弱々しさと怪しさ・妖しさが、場合によって交錯、ブレンドされ、時に謎めきがポイントになる。

強気「氷の微笑」(1992年)や、怪しさ「めまい」(1958年)、

受け身の弱々しさ「ローズマリーの赤ちゃん」(1968年)などは、

謎めきにシフトしていた。

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でもって、本作はどうか。

盲目の弱々しいヒロイン(ブレイク・ライヴリー)が、

角膜手術の成功で視力が回復し、

夫(ジェイソン・クラーク)の容姿を、初めて見ることに。

でもって、ヒロインのココロや行動は、その後どのように変化していくのか。

そこに焦点を当てた、愛の心理サスペンスだ。

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本作は、「007/慰めの報酬」(2008年)を、

007シリーズ史上最大のヒットにした、マーク・フォースター監督作品。

ヒロインが彼氏の謎を知らないままに、本編が終わった、

監督の「チョコレート」(2001年)のインパクトは、衝撃的だったが、

本作はその逆パターンを、行った作品だと言えるだろう。

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タイ・バンコクとゆう意外な舞台で、

目が見えない視点描写を、冒頭から大胆に描出。

見える夫と見えない妻ヒロインの、セックス・シーンなど、

かなり工夫が凝らされている。

しかし、冒頭から25分後には、ヒロインの目が見えるようになる。

夫を初めて見て、「想像と違っていた」と言いながらも、

その後の行動で、夫の外見に、失望したことが分かってくる。

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「エンジェル、見えない恋人」(10月13日公開)なども、

目が見えるようになった女の、ラブストーリーを描いているが、

この種の映画の嚆矢は、チャップリンの「街の灯」(1931年・モノクロ)だろうか。

「街の灯」はラストシーンで、初めて見えるようになった女が、そのサポートをしてくれた男と出会う。

だが、その後の展開は、モチ描かれていない。

女は男をどう思ったのだろうか。

男はチャップリンなので、あるいは、本作のヒロインのように…。

ボクは映画の感動に背を向けるように、そう思ったことがある。

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その後のなりゆき、結末はどうなるのか。

本作は、そのあたりを、余すところなく描いている。

ハッピーエンドか、悲劇的結末か、あるいは感動的なのか、

ラストのヒロインのクローズアップに、全てが託された。

ハラハラドキドキの手に汗握る展開で、最後まで見られる映画だった。

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