無料ブログはココログ

新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


« 「寝ても覚めても」⇒年間ベストテン級日本映画 | トップページ | 「累-かさね-」⇒日曜邦画劇場 »

2018年9月 7日 (金)

「泣き虫しょったんの奇跡」⇒週末日本映画劇場

1

大ヒットしそうな、将棋士人間ドラマ映画だ

ドラマティックに紡がれる、サクセス・ストーリー

http://www.shottan-movie.jp/

9月7日の金曜日から、東京テアトルの配給により、全国ロードショー。

ⓒ2018「泣き虫しょったんの奇跡」ⓒ瀬川晶司/講談社

2
昨今のブームに乗ったワケじゃないやろけど、本作は、将棋人間ドラマ映画だ。

モチ、日本映画にしかない、テーマ映画なんやけど、

かつても弊ブログで披露したけど、

改めてそんな映画の、マイ・ベスト・ファイブ(順不同)・プラスワンを、披露してみよう。

但し、歴代の将棋映画は、ボクの記憶では、10作もあるかどうか…。

まあ、そんな中でのベストである点を、ご了解ください。

3
①本作

②王将(1948年製作・モノクロ)

③王手(1991年)

④3月のライオン(2017年・弊ブログ分析済み)

⑤聖の青春(2016年)

プラスワン・次点:とらばいゆ(2001年)

●言うまでもないが、スポーツであれ、勝負事映画とゆうのは、

勝敗をポイントにするか、

主人公・ヒロインたちを、クローズアップするかの、どちらかやないかな。

6
将棋映画もまた、そのどちらか、あるいは2つのミキシングが、ポイントにはなるやろうけど、

スポ根ものとは違い、あくまで、人間ドラマ性の方に、比重が置かれているようだ。

5
将棋に人生を懸ける②③などが、本道であろうが、

むしろ本作や④⑤に加え、女棋士の次点のような、

家族ドラマや、将棋仲間たちの、悲喜こもごものキズナを、

取り入れて進化させ、面白い作品にする作品が、

最近のトレンドになっているのは、興味深い。

4
但し、本作は、棋聖や天才型棋士を描く、従来のパターンではない。

将棋界の実情を取り込み、規格から外された一般人が、

いかにプロになったのかを描く、これまでにない、将棋界のサクセス・ストーリーを、

真っ向勝負のストレートに描いた、ある意味で、スポ根映画的爽快感のある映画となった。

将棋映画としては、プロ同士の戦いが主流だったが、

つまりは、今までにない異例の作りになったのだ。

7
幼い頃から棋士を目指し、友(野田洋次郎)と研磨し続けた主人公(松田龍平)。

で、友は断念したが、プロ棋士の予備軍の会に入り、主人公はプロを目指す。

だが、プロになるためには、年齢制限があり、選考将棋で、優秀な成績を収めなければならない。

数年は大丈夫だろうと、タカをくくっていた主人公だが、しかし…。

8
挫折の繰り返しと、最後には、夢の実現。

まさに、サクセス・ストーリーの、お手本的な映画なのだが、

これが、真っ当な描き方が、むしろ逆に、メッチャ面白かった。

なぜなら、棋士仲間(永山絢斗・染谷将太・渋川清彦ら)や、

挫折したいろんな人たち(妻夫木聡・新井浩文ら)を描き、

主人公のキモチ(主に主人公のナレーション)と比較対照させ、

さらに、サポートする人たち(松たか子・イッセー尾形・小林薫・國村隼ら)との人間関係など、

主人公だけが1人がってに、ヤルんじゃないストーリー展開に、思わず納得、

時に、感動シーンがある展開が、

実話ベースものサクセス映画ながら、映画的ドラマティックを構築しているのだ。

9
ストイックな松田龍平の演技に加え、

主人公をサポート・応援・支える人たちの、誰1人として嫌な人がいない、好感ぶり演技。

毒気もなく、ともすると、健全・文部科学省選定な、雰囲気を醸しているものの、

しかし、「寅さん」的な定番では決してなく、

あくまで映画的ドラマ性に、こだわった会心作だった。

Photo
いずれにしても、見ていて、前向きになれる映画だ。

ボク的には、年間マイ日本映画のベストテンに、選びたい作品だった。

« 「寝ても覚めても」⇒年間ベストテン級日本映画 | トップページ | 「累-かさね-」⇒日曜邦画劇場 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1308338/74161133

この記事へのトラックバック一覧です: 「泣き虫しょったんの奇跡」⇒週末日本映画劇場:

« 「寝ても覚めても」⇒年間ベストテン級日本映画 | トップページ | 「累-かさね-」⇒日曜邦画劇場 »