「響-HIBIKI-」⇒週末日本映画劇場
「時をかける少女」的な、スーパー女子高生が大活躍
http://www.hibiki-the-movie.jp
9月14日の金曜日から、東宝の配給で全国ロードショー。
ⓒ2018 映画「響-HIBIKI-」製作委員会
ⓒ柳本光晴/小学館
スーパー女子高生が、活躍するヒロイン映画。
映画史を振り返ってみると、このタイプの映画は、なぜか日本映画に多く見受けられる。
「時をかける少女」(1983年製作)とか、スポ根ものなんかで、機能しているみたいだが、
本作は、体育会系ではなく、文化系部活もの。
しかも、「スウィングガールズ」(2004年)のような、音楽青春もので、映画映えする団体ものではなく、
文芸部とゆう個的な、さらに映像映えしない、活字もの部活。
つまり、小説で女子高生が、スーパーぶりを示すとゆう、
ある意味、ウーンと首をひねりかねない、
ホンマに映画になるんかいなとゆう、未だかつてないような素材なのだ。
「愛しのアイリーン」や「累-かさね-」など、
コミック原作らしくない、コミック原作映画を、このところ採り上げているが、
本作もそんな1本だと、言えるだろうか。
加えるなら、アイドル映画の、新たなスタイルを、構築した映画でもある。
小説読書大好きで、手書きで小説も書く、ヒロインとゆう設定も新しいが、
これまでみたいに、ラブストーリーを展開するのではなく、
何とアクション・シーンで見せ場を作るとゆう、
かつてないキャラクター設定なのだ。
そんなヒロインに扮するのは、アイドル・グループ「欅坂46」のセンター、平手友梨奈ちゃん。
クールで無表情ながら、アクション・ダンシングは攻撃的。
そんな歌手でのスタイルが、本作で十二分に発揮された。
ネット応募限定の懸賞小説に、手書きで送られてきたために、ゴミ箱に捨てられた応募作を、
たまたま拾って読んだ女編集者(北川景子)は、
その凄さに驚き、ワードで書き写してまで、その作品を投稿作に入れ、
さらに連絡先の記載のない、ヒロインを探そうとする。
そんな北川景子の必死のサポート演技は、ヒロインのぶっきら演技を映えさせている。
何度も芥川賞候補になっても、獲れない作家役の小栗旬など、
そのほかのバイ・プレーヤーたちとの、絡みや関係性も面白い。
但し、個人的には、実を申せば、不満もある。
ヒロインは、直木賞と芥川賞を同時受賞するとゆう、
日本の文芸史に、歴史を刻む大傑作を、デビュー作から披露するのだが、
その作品は一、二文披露されるだけで、全体は示されていない。
原作のコミックもそうだろうけど…。
もちろん、そんな小説が披露されるならば、コミックである必要はないわけで、小説として堂々と発表すればいい。
説得力を持たせる小説が、披露されていない・書かれていない中での、このヒロイン・ドラマはどうなのか。
このハードルがクリアーされたなら、そりゃ、モノゴッツーなことになるやろけど、
何はともあれ、オモロかったから、そんなゼイタクは言いまへん。
シリーズ化されそうかもしれへんし、今後にも注目したい作品です。
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