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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年9月 9日 (日)

「累-かさね-」⇒日曜邦画劇場

4
コミック原作映画の定番を、逸脱した怪作だ

土屋太鳳バーサス芳根京子が、スリリング・サスペンスフルに展開

http://www.kasane-movie.jp

9月7日の金曜日から、東宝の配給で、全国ロードショー中。

ⓒ2018 映画「累」製作委員会ⓒ松浦だるま/講談社

1
2人のキャラクターが、2人がキスすることで、

12時間限定で、容姿・カラダ・ココロが、入れ替われるとゆう、

ユニークな設定の、超常系ドラマ映画。

しかも、その2人は、演技ベタの美女(土屋太鳳)と、

演技上手の醜女(芳根京子)とゆう、相反するタイプに設定。

そして、こんな2人が、謎めきマネージャー(浅野忠信)の指示のもと、

入れ替わりながらも、互いにいがみあってゆく姿を捉えてゆく。

5
今どきのコミック原作だが、

本作は、その種の映画とは、一線を画する作りをしている。

そして、過去のいろんな名作と、シンクロナイズするところ多々。

6
まずは、「シンデレラ」などの、ヒロインのサクセス・ストーリーは、

今や映画の1ジャンルに数えられるくらいだが、

本作もまた、「シンデレラ」系が入っている。

タイムリミットもシンクロだが、

憎悪や対決なども絡んで、ダークなサクセスものだ。

10
本作は、演劇界の話だ。

2人の舞台女優が対抗意識を燃やし、

遂には…とゆう展開の映画となれば、

ベテランと新人クラスが争った、「Wの悲劇」(1984年製作・日本映画)なんかへ。

また、ライバルと自身の二重人格系で争う「ブラック・スワン」(2010年・アメリカ・弊ブログ分析済み)などとも、シンクロするだろう。

11
さらに、顔そのものを、物理的に入れ替えて、

対決アクションを、スリリングに展開した「フェイス/オフ」(1997年・アメリカ)なども、

本作に通じると思う。

「サイコ」(1960年・アメリカ・モノクロ・ブログ分析済み)や、

「他人の顔」(1968年・日本・モノクロ)ほか、

思い出し始めたら、キリがないほどだ。

7
加えて、オトコ(関ジャニ∞の横山裕)を、取り合うなんてとこもある。

女2人の、いろんな駆け引きが、手に汗握るカンジで、繰り広げられてゆくのだ。

そこに、謎のポイントとなる、過去のエピソード、

浅野忠信と、芳根京子のオカン役の、檀れいとの関係が、関わってくる。

8
でもって、劇中劇として、チェーホフの「かもめ」や、

オスカー・ワイルドの「サロメ」が、

メイキング・練習・公演で、2人の演技や対立構図に、重大なフックをもたらすのだ。

2
敵対する土屋太鳳と芳根京子が、

共に自らのキャリア史上、最高の演技を披露する。

退きと押し、悪意なイケズ系がベースとゆう、難解な役柄を、

感情表現を巧みに、コントロールしながら、演じ抜いた。

3
2人のドロ沼対決を促進させる、浅野忠信の平常心演技もまた、

本作の面白さに、貢献していた。

9
コミック原作とは思われないほど、オリジナリティーある、異彩を放つ作品だった。

また、従来のコミック原作映画的を、逸脱していた作りだった。

つまりは、人のココロや心理をポ

イントにした、人間ドラマ映画な

のである。

辛口の映画ファンにこそ、見てもらいたい怪作品だ。

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