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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年8月13日 (月)

イタリア映画「最初で最後のキス」

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紅一点3人組の、青春映画の会心作

ミュージカルや、歌ものサントラ使いに注目!

http://www.onekiss-movie.jp

8月4日からシネ・リーブル梅田、9月8日から京都シネマなど、全国順次のロードショー。

本作は、2016年製作の、イタリア映画106分。

ⓒ2016 Indigo Film - Titanus

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歌を何曲も本編で流し、ドラマを盛り上げるとゆう、タイプの映画は、

アメリカ映画がルーツであろうか。

ボクの記憶では、アメリカン・ニューシネマの「イージーライダー」(1969年製作・アメリカ映画)あたりから始まり、

1980年代には、いくつもの作品が乱れるように出現した。

「フットルース」(1984年・アメリカ)など、それらの映画は青春映画が主流だった。

でもって、本作は、そんなアメリカン青春映画に、挑戦するかのように、

イタリアから現れた、紅一点3人組の青春映画だ。

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男2人・女1人の学園ものとくれば、

これが女1人を巡る、男2人の三角関係構図になるのが、

これまでは、お約束のようにあった。

しかし、レズ・ゲイ映画が、メイン・ストリームで幅を利かせている今は、

やはりフツーの、三角関係にはなり得ない。

また、定番ではないものが、求められる時代でもある。

だから、本作の3人は、3人のどの2人が、愛し合ってもおかしくない状況にある。

ゲイ2人と女1人とゆうように、立場が明確だった、

例えば「ハッシュ!」(2001年・日本)などとも、事を異にする作品なのだ。

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ゲイだと分かる転校生と、ゲイかどうか分からない男子生徒、2人以外の彼氏がいてる女の子。

ヒロイン・ナレーションの、未来図を見るようなナレーションで、物語は進行。

女が2人の男の仲を、キューピッドしようとしたり、

奇跡の日々だったと女が言う、3人のダイジェスト・シーンなど、

3人の楽しい日々が、歌ものサントラに乗って、ノリノリで展開する。

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ミュージカルチックなところにも、見どころがあった。

ファッション・ショーのノリで、3人やいろんな人が、

レディー・ガガのキャッチーなダンス・ナンバー「BORN THIS WAY」に、乗って踊ったり、

マイケル・ジャクソン風の歌に乗って、

転校生がCG入りで、ダンスティークしたりする。

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8ビート・ポップ・ロック、ピコピコノリノリの、エレクトリック・ポップ、

フィメール・ダンス・ギター・ナンバー、

ブルージーなスロー・ナンバー、ピアノに乗る、コーラス・スローなど、

映画のリズムを握る、ドラマティックなサントラ歌もの使いも、

半端ない使い方を、示していたと思う。

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3人は学校側の顰蹙を買って、停学となる。

また、イタリア映画の青春映画らしい、悲劇的なシークエンスも、破壊的にあるかもしれない。

しかし、名作「イージーライダー」がそうであったように、

安直なハッピーエンドな結末を逸脱し、

友情や愛を、映画的に昇華するようなところがあって、ウーンとうなれた。

悲劇的でも感動があり、余韻の深い快作だった。

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