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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年8月11日 (土)

「明日にかける橋 1989年の想い出」

2
タイムスリップ系日本映画の、大胆果敢な1作

21世紀に登場の、過去改ざん系映画に挑む!

http://www.asunikakeruhashi.com

8月11日の山の日から、渋谷プロダクションの配給により、テアトル梅田ほか、全国順次のロードショー。

ⓒ「明日にかける橋」フィルムパートナーズ

1
タイムスリップ系映画とくれば、これまでに多数のタイトル数がある。

そのルーツ映画は、「タイム・マシン」(1959年製作・アメリカ映画)だが、

本作では、その種の洋画の最高傑作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年・アメリカ・第2弾は1989年)が、

バック・トゥするところの、1989年とゆう時代の中で引用される。

5
日本映画のタイムスリップ・ルーツ作は、「時をかける少女」(1983年)だろうけど、

その作品以降にも、イロイロ出てきたけれど、

「時を…」を超える仕上がりの作品は、未だに出ていないのではないかと思う。

けれど、亜流と言われればそれまでだけど、挑戦的な作品は何作か出てきた。

その一つが、タイムスリップして、過去改ざんするタイプの映画で、

その種の映画としては、掟破りの作品である。

7
過去改ざん系は、21世紀になって出てきた。

日本なら、バブル時代を変えた「タイムマシンはドラム式」(2006年)などがあるが、

「信長協奏曲」(2014年)なども含め、時代のキーや歴史を変える映画は、それなりにあるけど、

あくまで、エンタとして楽しめる姿勢を崩さない。

もちろん、本作のような、歴史的には関わらない、個人的な過去改ざんも同様だ。

6
でも、過去改ざんが、キーになるポイント映画は、エンタの新たなハラドキを作った。

タイムスリップもないが、改ざんはそれに輪を掛けて、リアリティーはない。

しかし、リアリティーのなさが、映画の出来や面白さを、左右することはないと、ボクは思う。

3
両親(板尾創路・田中美里)と姉(越後はる香)弟コドモの4人家族。

1989年に、弟が交通事故死したことで、家族の不運が始まり、最悪に近い状況へ。

2008年のリーマンショックの頃に、大人になった姉(鈴木杏)は、

タイムスリップできる方式を、ダメモトでやってみて、過去へリターン。

過去を変えれば、今の状況も変わるだろうと、弟の死を回避しようと、頑張ってみるのだ。

9
過去を変え、今をハッピーにしようとする、このスタイルは、

ドラマ的には、安直で甘い作りだと、思われるかもしれない。

しかも、それがスムーズにいってしまうと、

結局、妄想系でご都合主義を、やっただけやないか、ええ加減やんと、思われてしまう。

4
確かに、甘いかもしれない。

しかし、ドラマツルギー的流れとしては、OKだ。

つまり、ドラマ・ベースがしっかりしていて、登場人物たちの、心理やキズナも説得力があり、それらの瑕瑾(かきん)を忘れさせてくれた。

見ていて面白いのだ。面白いのが、一番じゃないか。

それに、映画に久々お帰りの鈴木杏ネーさん、ええカンジやん。

だけど、みなさんの判断は、見てジャッジしてくだされ。

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個人的には、バックにクラシックを流しての、昭和・平成の時代的流れの、ダイジェスト・シーンに妙味があり、

映画のドラマティックに、大きく貢献していたと思う。

昭和映画「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年)を意識した、夕景シーンの数々にも魅せられた。

「万引き家族」とはまた違った、家族のキズナぶりを、見てほしい作品だ。

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