無料ブログはココログ

新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


« 「オンネリとアンネリのおうち」 | トップページ | 「焼肉ドラゴン」⇒日曜邦画劇場 »

2018年6月14日 (木)

長瀬智也主演「空飛ぶタイヤ」

3_2
長瀬智也が、熱血ヒロイズムを披露する

山崎豊子の骨太企業映画に、迫る作りに注目されたし!

http://www.soratobu-movie.jp

6月15日の金曜日から、松竹の配給により、全国ロードショー。

ⓒ2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

1_2
経済映画、企業映画のヒロイズムに、グッとクル日本映画。

そんな邦画のマイ・ベスト、なんかをやろうとしたら、

「華麗なる一族」(1974年)「沈まぬ太陽」(2008年)など、

山崎豊子原作映画が、圧倒的になるだろうけど、

ここでは、それを除いてマイ・ベスト・スリーを、順位通りに披露すると…。

①金融腐蝕列島・呪縛(1999年)②金環蝕(1975年)③本作

2_2
●銀行破たんを予言した①、政界と財界の癒着を描く②など、

経済界の問題を、ストレートに出す映画が、多い中において、

本作は、ミステリーの江戸川乱歩賞を、銀行ミステリーで受賞した、池井戸潤作品の原作だけに、

悪を追いつめる中で、ミステリー色の濃度が、高い作品となっている。

高視聴率を得たドラマ「半沢直樹」も、

「倍返し」のセリフが有名にはなったけど、ミステリー度の高い作品だったかと思う。

7
でもって、車事故を起こした中小運送会社

(社長役は長瀬智也、専務役・笹野高史、社長の妻役・深田恭子)、

そんな車の製造元の大手自動車会社

(その社員役に、ディーン・フジオカ、ムロツヨシ、中村蒼、常務役・岸部一徳ら)、

両社と取引のある銀行(営業部員役で高橋一生)といった、

3社の絡みを、メインにしもって、リアリスティックに、物語は展開していく。

6_2
運送トラックの脱輪で、タイヤが子連れの女に、当たって死亡。

運送会社の社長・長瀬のアニキは、整備の不備もなく、車に問題があったとして、

大手会社の責任部署の担当者ディーン・フジオカに食い入り、

やがて、2人は向かい合うことになる。

「半沢直樹」にもあった、骨太にしてスリリング、

論理のドラマティックな流れが、進行してゆく作品となっている。

5_2
それらの展開に合わせて、長瀬のヒロイズム、

フジオカや高橋一生の、サポート・ヒロイズム、

笹野高史のシブミなどが、見ごたえあるドラマイズムに染まり、共鳴してゆく。

大ヒット・ドラマ「大門美知子」でも、存在感を国民にアピールした、

岸部一徳の、胴に入った悪役ぶりに、個人的には魅せられた。

4_2
ある意味において、建設会社の企業映画、とも言える「釣りバカ日誌」も、

監督したことがある、本木克英監督作品。

コメディではなく、シリアス・ベースの演出ぶりが、

主に山崎豊子作で気を吐いた、山本薩夫監督作を思い出すようなところがあり、そんな骨太感が良かった。

最後に流れくる、サザンオールスターズの新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」。

久々のマイナー・アップな作りが、高揚感を示して、爽快な余韻がある。

男たちの知能戦ぶりと駆け引き、その結末と余韻に、酔いしれてください。

« 「オンネリとアンネリのおうち」 | トップページ | 「焼肉ドラゴン」⇒日曜邦画劇場 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1308338/73666111

この記事へのトラックバック一覧です: 長瀬智也主演「空飛ぶタイヤ」:

« 「オンネリとアンネリのおうち」 | トップページ | 「焼肉ドラゴン」⇒日曜邦画劇場 »