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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

音楽・小説分析


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2018年5月 3日 (木)

「サバービコン 仮面を被った街」

1
マット・デイモンが、フツーの中年おやじ役になった

コーエン兄弟流ヒネリのサスペンス映画だ

http://suburbicon.jp

5月4日のフライデーから、TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマほかで、全国ロードショー。

本作は、2017年製作のアメリカ映画105分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2017 SUBURBICON BLACK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2
アメリカの1950年代を、描いたサスペンス映画。

しかも、実話エピソードをベースにしている。

当時のアメリカ国民の中産階級の、生活状況を描いた本作。

犯罪絡みながら、変哲もない話になりがちな内容だが、

変格サスペンスの雄、コーエン兄弟の脚本を基に、

名優ジョージ・クルーニー監督が撮り上げて、様相が変貌する。

4
夢のマイホームの街サバービコンに、居住している夫妻(マット・デイモン、ジュリアン・ムーア)と、幼い息子の3人家族に、

足の不自由な妻の、家事を手伝う妻の姉(ジュリアン・ムーア1人2役)が同居している。

そして、ある日、強盗が押し入り、妻が殺されてしまうのだ。

8

その頃、夫妻の家の隣家に、黒人一家が引っ越してくる。

公民権運動盛んだった1960年代前の、1950年代だけに、

黒人差別には異様なものがあった。

自治会を始めとした街の人たちが、「出ていけ」と抗議行動を起こすのだ。

隣家が社会問題化している時に、

こちらでも悲惨な事件が、進行していたとゆうシニカルな作り。

3
マット・デイモンのいかにも、アメリカの中産階級らしい、中年腹のおっさん役の自然体が、

シニカル度合いを、より深めてゆく。

同じく1950年代ものでは、黒人に密かに恋する人妻役だった「エデンより彼方に」(2002年製作・アメリカ映画)の、

ジュリアン・ムーアもまた、今作で強烈なインパクトを残してくれている。

6
オスカー・アイザックの役柄を話すだけで、ネタバレしてしまうのだけれど、

しかし、最後の最後まで、ブラック・ユーモアなシニカルな視点はブレなかった。

5
それでいて、サスペンス度合いも高い。

但し、謎はよくある設定なんだけど、

その見せ方などに、サスペンスを加えて魅せてくれる。

7
サスペンスの巨匠ヒッチコック監督や、デヴィッド・リンチ監督作品と、比べても、

とゆうか、脚本ながらコーエン兄弟作品は、今さらながらだが、十二分に両監督に匹敵するものだ。

ボク的には、上記の監督作品ではないが、「セールスマンの死」(1953年・アメリカ)を、思い出させてくれた。

4月に見た、マイ年間ベストテン級にも上げました。

9
人種差別の時代を超えて、白人と黒人の少年同士が、キャッチボールを通して、仲良くなってゆくエピソードなど、

悲劇の連続の中で、ほほえましいエピソードを、加えている点も良かった。

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