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新作映画分析

  • 映画分析研究所 所長 宮城正樹
    新作含む、公開前映画の批評分析を行います。 映画史を俯瞰するようなスタイルと、小説・演劇ほかではなく、映画評でしかできないところに、肉迫せんとしています。 2009年12月11日よりスタートし、ギネスレコーズ却下後の、2015年5月頃より、週3~4作更新としております。厳選した作品分析を、お楽しみください。

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2018年4月13日 (金)

「レディ・プレイヤー1」⇒スピルバーグの遊びゴコロ満載

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スティーブン・スピルバーグ監督の、エンタな新作だ

ハリウッド大ヒット作への、オマージュがいっぱい

http://readyplayerone.jp

4月20日の金曜日から、ワーナー・ブラザース映画の配給で、全国ロードショー。

本作は、2018年製作の、アメリカ映画140分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED

Photo
スティーブン・スピルバーグ監督作品には、昔から、

エンターテインメント作品と、シリアスなヒューマニズム・ドラマ作品を、撮り分けるとゆうような、

映画作家的方程式があった。

そのスタイルができたのには、

アカデミー賞ことオスカーが、大いにリンクしている。

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スピルバーグは、実は、なかなかアカデミーの主要部門を獲れなかった。

それがために、映画監督として生存するための、大ヒットするようなエンタな作品と、

オスカーで「E.T.」(1982年製作)で大敗後には、

オスカー受賞のためには重要な、シリアス

路線を使い分けるようになったの

だ。

しかし、オスカーの作品賞、監督

賞を受賞後は、

その境界具合が曖昧になったけ

ど、

久々に、その映画作家スタイル

を披露した。

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しかも、そんな180度真逆路線の2作が、今年は共に日本公開される。

先に公開された「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」(弊ブログ3月29日付けで分析)は、

アカデミー賞狙いのシリアス路線。

そして、本作は、トンデモ弾けてる大作エンタメだ。

シリーズ化されそうなカンジでもある。

オスカー作品賞の「シンドラーのリスト」(1993年)や、監督賞の「プライベート・ライアン」(1998年)の狭間で、

インディ・ジョーンズや、ジュラシック・パークがシリーズ化され、

世界的に大ヒットした頃の雰囲気が、見え隠れしているのだ。

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セレブな役者は一切起用せずに、

でもって、VFX・CGを多投しながら、

あくまで、ハリウッド大作的に、グイグイと迫って、血脇肉躍るアクション作品になった。

なんて言ったけど、正直言って、

これまでのスピルバーグ監督エンタを、集大成するような、トンデモナイ作りになっとりまっせ。

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そのココロは、ハリウッド・ヒット作品をメインにした、

トリビュート・エンタとしての、ものスゴサであった。

現実もそれなりに描かれるけど、「マトリックス」みたいに、バーチャル・リアリティーをポイントにしてるけど、

一大業界となったネット産業の、経営権を巡って、3つの試練を課すとゆう内容の映画なんだけど、

その試練具合が、ハンパじゃない大スケールで、繰り広げられてゆき…。

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第一の試練の、カーレース・アクションでは、

キングコングやエイリアンやジュ

ラシックな怪物が登場。

ゴールにたどり着くには、どない

するのんとゆう、試練が課せられ

る。

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第二の試練では、

スタンリー・キューブリック監督の、ホラー映画「シャイニング」(1980年)が、

かなりトリビュート・フィーチュアされる。

キューブリックとは、その死後に、スピルバーグは、「A.I.」(2001年)で共作を果たしているが、

それ以前も、映画作家同士としての、深きキズナがあったらしい。

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さてはて、アクションを疑似体験する、2人の男女優が、

サントラ含めて「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年)的に踊って、

ラブ・ストーリーとしての面白さを、付加するシークエンスなんかも見逃せない。

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また、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や、「チャイルド・プレイ」などに登場する、アイテムやキャラに加え、

第三の試練で登場する、ガンダムやメカゴジラなど、

日本製キャラの登場にも、ココロくすぐられる作りだった。

つまりは、スピルバーグ監督の、遊びゴコロが満載・満開となった作品なのだ。

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そんな中でも、“バラのつぼみ”とゆう、

セリフだけを引用した「市民ケーン」(1941年・モノクロ)については、

隠し味の凄みを感じた。

「市民ケーン」で検索すれば、詳細は出てくるので、ここでは何も言いませんが、

鳥肌立つような、何とも言えないシブミが、あった点は言っておきたい。

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そして、サントラ的にもトリビュートがあり、

第一の試練シーンを中心に、1970年代後半から1980年代にかけての、ポピュラー・ミュージックを掛けまくっていた。

冒頭で流れる、ハードロックがエレクトリックした、ヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」から、

ラストロールで流れる、モダンポップのダリル・ホール&ジョン・オーツまで、

まさに、スピルバーグの趣味の世界とも言える、サントラ使いなのだろうか。ボク的には痺れたな。

何はともあれ、本作は1となってるのだから、シリーズ化は間違いないだろう。

さてはて、次はどないなるのか。

注目あれっ! ってとこですか。

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