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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2018年2月 8日 (木)

Jホラー「霊的ボリシェヴィキ」

1
群像心霊ホラーとなった、不気味で不敵な作品

「リング」の高橋洋と、ヒロイン韓英恵が魅せる

https://spiritualbolshevik.wixsite.com/bolsheviki

2月10日の土曜日から、ユーロスペースほか、全国順次の公開。

本作は2017年製作の、日本映画72分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2017 The Film School of Tokyo

3

Jホラーのルーツ作は、言わずと知れた「リング」(1998年製作)だが、

その後、いろんなテイストで多様化し、多彩な作品が作られ続けて、

「リング」公開より、20年後の今を迎えた。

そんなJホラーの最新版が、本作である。

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心霊的ホラーのタッチで、室内劇とゆうか、ホール演劇的な作りで、物語は展開する。

7人の男女たちが、とある施設に集い、各人の霊的体験を話すのだが、

それは長ゼリフの、長回し撮影で披露され、その話の中味を映像的には見せない。

しかし、各人の語りが、恐怖感を募らせてゆくのである。

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そして、心霊ホラーとしては、「霊的」と「ボリシェヴィキ」(ロシア革命でレーニンが率いた革命党派)を引用し、

霊と唯物論を提唱した、研究者(武田崇元)の論理を、

映画化するとゆう、ホラー映画界でも、かつてない作りになっている。

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7人の1人で、韓英恵(かん・はなえ)が出演。

「誰も知らない」(2004年)や「アジアの純真」(2010年・弊ブログ分析済み)などの、いつものぶっきら棒節ではなく、

ホラー的怖がるヒロインを、ある種クールに演じてみせた。

7

このあと、主演作「大和(カリフォルニア)」(弊ブログ分析済み・4月7日公開)が控えているが、

そちらはキャリア最高の、ぶっきら棒演技を見せているので、お楽しみに。

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韓英恵以外の役者たちも、“恐怖クール”と呼べるような、演技性で魅せてくれている。

ロシアの合唱歌を、みんなで歌うシーンなんか、何となく不気味で気色悪かった。

でもって、ラストのトンデモナイ衝撃。

そんなサプライズ・エンディングにも魅了される映画だ。

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さてはて、本作の監督は高橋洋だ。

「リング」の脚本など、Jホラーの黎明期から、活躍しているミスターJホラーとも呼べる存在。

で、Jホラー監督作としては、本作が5作目となる。

演劇的長回しの、セリフ回しのインパクトに加え、

明るいトーンと、暗めのグリーン・トーンの、対比シーンなど、

映画作家的にも、本領を発揮した。

8

心霊ホラーの新領域に、踏み込んだ感のある本作。

外国映画と比較しても、

設定ホラーのヒット作「ソウ」シリーズ(第1弾は2004年・アメリカ映画)や、

「リング」と同じく、ハリウッド・リメイクされた「the EYE【アイ】」(2001年・香港&タイ)などに、

勝るとも劣らない仕上がり。

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