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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年9月14日 (木)

「汚れたダイヤモンド」⇒フランス映画特選3

121世紀のフィルム・ノワール的映画を、問うような問題作だ

リベンジ映画と、犯罪ものがブレンディー

http://www.diamantnoir-jp.com/

9月16日のサタデーから、エタンチェの配給により、渋谷ユーロスペースほかで、全国順次のロードショー。

本作は、2016年製作の、ベルギーとの合作による、フランス映画115分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒLFP - Les Films Pelleas / Savage Film / Frakas Productions / France 2 cinema / Jouror Productions

5
フランス映画を、オオマジで分析する第3弾です。

第1弾の「追想」もそうだったけど、本作は、リベンジが1つの、キーになった作品。

但し、フランス映画が嚆矢となる、フィルム・ノワール、いわゆる犯罪映画のノリを、

濃厚なタッチで、リベンジものに、付加したような作品となった。

主人公が、盗人犯罪をやっていた、そのボスとの関係性など、

かつてのジャン・ギャバンとアラン・ドロンの、ノワール映画のノリがあり、ボク的にはググッときました。

6
フィルム・ノワールといえば、とことんクールに犯罪をやってゆく、ダークな作りが、徹底されていましたが、

本作も、その伝統的作りを、踏襲したものとなっています。

3
何はともあれ、主人公役のニールス・シュネデールの、

独特な、ネクラ・クールイズムな、キャラクターぶりが、

本作のあやういサスペンスチックな、ドラマツルギーに、見事に見合っていました。

ダイヤモンドの原石を、カットする細工師(カッター)として、

主人公はイロイロと、職人的仕事をやるのですが、

主人公の目の、特大クローズアップや、幻想的シーンなどで、不安感をあおってゆきます。

4
そして、ダイヤを昔の仲間たちで、盗もうとするシークエンスで、

本作はクライマックスを、迎えるはずだったのですが…。

ストーリーを言いますと、

パリで主人公は、強盗団のエースとして、暗躍していましたが、

ある日、ダイヤ一族から見離され、一人孤独死した実のオトンの死体と会い、

一族へのリベンジを胸に、一族のいるベルギーの、アントワープへ行きます。

そこで、オトンを見殺しにしたオジの、息子と出会い、

そのイトコの息子から、ダイヤの加工職人の仕事を、依頼されることに。

でもって、それにかこつけて、パリの仲間を呼びよせて、

ダイヤ奪取作戦へと、静かに侵攻するのです。

2
ある意味においては、フランス映画らしさが詰まった本作。

21世紀現代のフランス映画の、在り方を問いかけるような、作りになっているかと思いました。

みなさんが見た、フランス映画のイメージとは、

見合ったり、見合わなかったりする、賛否両論的な作りかもしれませんが、

でもしか、決してブラック・ユーモア的ではない、ユニークなサプライズには、思わず目を瞠(みは)る映画でありました。

フィルム・ノワール的映画の、サプライズチックでもあった本作は、

今後のフランス映画を占う、運命的な作品のようにも思えました。

とゆうことで、みなさん、劇場にて、ご確認ください。

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