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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年8月10日 (木)

『ハイドリヒを撃て! 「ナチの野獣」暗殺作戦』

10
ナチ抵抗映画の、最高傑作かも

暗殺シーンと抵抗シーンなどが、ビビッドに展開

http://shoot-heydrich.com

8月12日のサタデーから、アンプラグドの配給により、新宿武蔵野館やらで、全国順グリのロードショー。

本作は、2016年製作の、チェコ&イギリス&フランス合作の、本編120分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2016 Project Anth LLC All Rights Reserved.

1
昨日に続き、第二次大戦もの映画を分析いたします。

それらは、単に戦争映画だけではなく、多岐にわたって展開しております。

本作のように、ナチス当事者たちへの、抵抗・激戦・追及を描いた映画は、

そのスリリングかつ悲劇的展開が、アッと驚かせます。

3
戦後含め、ナチ・ヒトラーに対抗する、人々のドラマとしても機能する、

その種の映画の、マイ・ベスト&カルト・スリー(各順不同)を、披露いたしますと…。

●ベスト⇒①ヒトラー/最期の12日間(2004年・ドイツ)②ハンナ・アーレント(2013年・ドイツ&ルクセンブルク&フランス・弊ブログ分析済み)③本作

●カルト⇒①暁の7人(1975年・アメリカ)②死刑執行人もまた死す(1943年・アメリカ・モノクロ)③オデッサ・ファイル(1974年・イギリス)

4
●ヒトラーだけじゃない。

その部下となるハイドリヒや、ハンナ・アーレントのような、ナチ残党もの・ベスト②カルト③など、

ナチに抵抗し、そして、追いつめるとゆうタイプの映画は、ケッコーあります。

でもって、モロ・ストレートな、ヒトラーへのベスト①以外に、

本作やカルト①②のように、ハイドリヒ暗殺計画を描いた映画など、

ヒトラー以上に、繰り返し作られている素材があるのです。

5
実話となる、ハイドリヒ暗殺映画として、ボクが見たところでは、上記3作だけではあるのですが、

作られるたびに、映画的出来がアップしてゆくような、そんなカンジになっていると思いました。

モノクロなだけに、ダークな作りだったカルト②、

スリリングに魅せたカルト①。

そして、本作は、カルト①を、バージョン・アップさせたような作りで、

終始ハラハラドキドキで、見られた作品でした。

6
ネタバレというより、実話を映画化しているので、本質的にはネタバレはないかと思いますが、

それにしても、暗殺後に、みんなが悲劇へと、否応なく向かうところは、実に悲惨極まりない。

その悲惨さが、3作中で最も、ココロをえぐってくるのです。

9
暗殺シーンの、当初の計画とは違う、グラグラな映像作りは、

シミュレーション映像との絡みもあって、

本編前半のサスペンスフルな、ハイライト・シーンになっています。

7
「バットマン」シリーズの博士役が有名な、キリアン・マーフィの、

暗くかげりある演技が、本作では、渋い陰影演技を、醸し出しています。

セクシャル映画「フィフティ・シェイズ・ダーカー」(弊ブログ6月21日付けで分析)の、ヤラシー感をいっさい抜いて、

マジ演技に徹した、ジェイミー・ドーナンも、本作のシリアス度に、貢献していたでしょうか。

8
ハラドキの臨場感を作るための、アップと近接撮影。

セピア・フィルター使いに加え、

デジタルながら、1970年代映画的な、かすれぎみのフィルム感を、

取り入れているところなんか、メッチャゾクゾクきたぞ。

2
でもって、クライマックスの、多勢のナチ軍と、無勢の抵抗側との、悲劇的な対決。

その鮮烈さが、永くココロに残る傑作です。

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