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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年8月 3日 (木)

「夜明けの祈り」⇒戦後問題を捉えたフランス映画

1
美人女優ルー・ドゥ・ラージュに、魅せられる!

ヒロイン・ヒューマニズムの、粋を見せる傑作だ

http://www.yoake-inori.com

8月5日のサタデーから、ロングライドの配給により、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田、京都シネマ、シネ・リーブル神戸やらで、全国順次のロードショー。

本作は、2016年製作の、フランス&ポーランド合作による、フランス映画で本編115分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2015 MANDARIN CINEMA AFROPIAN FILM MARS FILM FRANCE 2 CINEMA SCOPE PICTURES

本作は、本作の前に分析した「STAR SAND」と同じく、第二次世界大戦映画に、まつわる映画であります。

「STAR SAND」の太平洋戦争ではなく、ヨーロッパ戦線です。

ヨーロッパ戦線ものは、圧倒的に戦場臨場映画や、戦中ものが多いのですが、

本作は、戦後の事件を捉えた、戦後後遺症ものであります。

太平洋戦争の、長崎・広島原爆トラウマものと同じく、悲痛で悲惨な状況が待っているのですが、

でもしか、最後には、明るい未来が待ってる映画です。

2
本作は実話です。

事件の概要を述べますと…。

敗戦したドイツ・ナチの、支配下から逃れたポーランドに、ソ連軍が侵攻・戦後処理に来た。

でもしか、弱者に対する支配度は、ナチとおんなじでして、修道院のシスターたちを、軍人たちが強姦を繰り返した。

そして、シスターたちが次々に、妊娠してしまう事態となったのです。

そんな時に、ポーランドに出っ張ってる赤十字に、あるシスターが助けを求めてきた。

懐妊・出産を、お願いしたいとゆうことであります。

3
シスターに密かに頼まれたけど、イロイロ決まりがあって、

いったんは断った、女医者ヒロイン(ルー・ドゥ・ラージュ)。

でもしか、夜明け前に、一心の祈りを捧げるシスターに、ココロ打たれて、女医者は、その問題の修道院へと出向きます。

そこで感得した悲劇に、ヒロインはその後ずーっと、赤十字の規律に反して、修道院へ出産に、おもむくのでありました。

いわゆる、ヒロインのヒューマニズムに、メッチャ感動する作品なんです。

しかも、その描き方・演出ぶりは、終始、静かなる展開で進みます。

美人女優ヒロイン役のルーちゃんに、グッとクル仕上げにもなってました。

「世界にひとつの金メダル」(弊ブログ6月28日付けで分析)では、

アイドルチックな女厩務員役だったけど、本作では一変。

どこまでも冷静な医者役を披露。

男医者との、刹那なラブ・ストーリー部もあるけど、

でもしか、そんな男医者が、ヒロインに協力してゆくヒューマニズムにも、静かな感動があり、

本作を傑作にしている、サブ・ポイントでもありました。

4
さてはて、修道女映画となれば、

オードリー・ヘプバーンが主演した「尼僧物語」(1959年製作・アメリカ映画)とか、

ポーランドの「尼僧ヨアンナ」(1961年・ポーランド)とかを思い出すけど、

本作もその種の名作群に、決してヒケを取っていない作品です。

むしろ、最後には、明るい兆しが射すとゆう点では、2作よりもポジティブな作品になっています。

監督は、女性監督のアンヌ・フォンテーヌ。

女性のキモチに則した、いわゆる女性映画なだけに、アンヌ監督の独壇場。

かつて撮った女性映画ものに、新たなアイコンを付加。

加えて、さらに先鋭化した、女性心理を描いています。

戦争映画を超えたところにある、女性のサガに魅せられた作品でした。

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