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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年8月 7日 (月)

フィリピン映画「ローサは密告された」

Photo
みんな、フィリピン映画を、見たことあるかい?

オカンを愛する家族の絆は、ちょっとダイブ違いまっせ!

http://www.bitters.co.jp/rosa

8月12日のサタデーから、ビターズ・エンドの配給により、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸やらで、全国順次のロードショー。

本作は、2016年製作の、フィリピン映画110分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒSari-Sari Store 2016

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7月に見た、洋画のマイ年間ベストテン級作品に、選んだ1作です(弊ブログ8月1日付け)。

家族映画なんてなれば、映画の中にいるみたいな、恋愛映画と同じくらい、

多いジャンル映画なんだけど、

本作は、家族のキズナを描く、正統派の家族映画ながらも、

従来の家族ものと比べると、異能の展開と結末が待っておりました。

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いわゆる、松竹系を始めとした、日本の家族ドラマ映画の、定番的キズナとかとは、ビミョーに違っとりまして、

キズナの種類は同じでも、異能ぶりを発揮してるのです。

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思い返せば、異能家族ドラマで、ボク的に印象的なのは、

日本では「おくりびと」(2009年製作)で有名な、滝田洋二郎監督の「木村家の人びと」(1988年)、

アメリカ映画なら、「ホテル・ニューハンプシャー」(1984年)などでしょうか。

でもしか、本作のように、フィリピンとゆう第三世界の国の中でも、

貧民家族を捉えた映画は、かなりと稀少価値がありまして、

しかも、日本人の常識を次々に覆す展開に、唖然呆然とする、ストーリー的流れなんですわ。

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フィリピンの首都マニラのスラム街で、麻薬売りをやってる、オカンとオトン。

無論、ボロ儲けしてるワケやない。

それを、家族ぐるみでやってると見た警察が、オカンとオトンを摘発し、逮捕・拘束した。

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でもって、日本なら悪徳まがいに見えるマニラ警察は、釈放するために、当たり前のように、金を要求するんだす。

政府も認めてるらしいコレは、日本の保釈金制度とは違い、

かなり特殊で独善的なものになっとります。

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でもしか、コドモたち3人は、必死のパッチで、保釈金のための金を作ろうとするんだす。

まあ、親戚にお願いするのはいいとして、体を売るなんてこともあって、しかも男が…。

泣かせる逸話やけど、泣かせられないようなとこもあって、異質ぶりは加速するのであります。

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そして、オカンの態度と行動。

これまでに多様多岐にわたり、描かれてきた、マザーことオカンですが、

本作で描かれる母親像は、人を食ったとこがあり、かなりとサプライズチックでした。

フィリピンだからというワケじゃない。

ほとんど表情を変えない、終始自然体に見える、

オカン・ヒロイン(ジャクリン・ホセ)に、寄り添って見れば、メッチャ分かりやすい。

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カンヌ国際映画祭で、主演女優賞をゲットした、ジャクリン・ホセの、

不安げながらも、何げな普通の演技こそ、本作のキモになるところでありましょう。

“母は強い”のイメージとは違う、何とかなるやろな~な、ホンダラ感こそが、

ラスト・シーンを含めて、エエ感じの映画でありました。

マザー映画のユニークな、新味を加えた快作品です。

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