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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年6月 2日 (金)

綾野剛主演「武曲 MUKOKU」

1
綾野剛のアクション映画の最高傑作だ

現代の武士道・剣の道とは何かを、感じさせる快作

http://www.mukoku.com

6月3日の土曜日から、キノフィルムズの配給によりまして、新宿武蔵野館、ユーロスペース、シネ・リーブル梅田、京都シネマやらで、ロードショー。

本作は、2017年製作の、日本映画125分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2017「武曲 MUKOKU」製作委員会

8
現代における、武士道魂・剣道ゴコロを描いた映画。

時代劇では、当たり前のように披露されますが、それを現代に敷衍させるとゆうのは、

かなり先鋭的・挑戦的な作品だと言えるでしょう。

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1対1の剣戟対決を、クライマックスにもってきた日本映画となりますれば、

ボク的にはですが、まず、思い出すのは黒澤明監督の「椿三十郎」(1962年製作)です。

次に紹介する「海辺のリア」主演の仲代達矢と、三船敏郎が対決してました。

黒澤映画には、真剣決戦時代劇の傑作が、目白押しですが、

山田洋次監督の藤沢周平原作ものでも、

キムタク主演「武士の一分」(2006年)や「たそがれ清兵衛」(2002年)などもあります。

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但し、真っ向な真剣勝負としては、

相手の心を読みながら、1分以内で雌雄が決する、静かなる決闘「椿三十郎」とは真逆で、

本作は、真剣対決ではモチありませんが、竹刀と木刀による、必死の戦いぶり。

「決戦の日は雨だった」が有名な、黒澤の「七人の侍」(1954年)と同様に、ゲリラ豪雨の中での決戦です。

でもしか、「椿三十郎」的戦いは、ラストシーンでも披露されますよ。

5
主演は綾野剛。

彼は「そこのみにて光輝く」(2014年・弊ブログ分析済み)の、ぶっきら棒な恋愛節とか、

「新宿スワン」(2015年・ブログ分析済み)のスカウト役など、

泥臭いカンジの、ワイルド感が強烈だと思いますが、

本作では、そこんところが、ストレートに小細工なしに、シュートするのであります。

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その綾野剛に対するは、村上虹郎。

デビュー以来、大人しい演技が続いていたけど、ここでバクハツします。

バイ・プレーヤーにも注目。

綾野のオトン役の小林薫(この次に紹介する「海辺のリア」にも出演)。

そして、小林薫とかつて不倫関係にあったらしい、スナックのママ役に、風吹ジュン。

この2人、不倫愛でもあった「コキーユ・貝殻」(1998年)の再演、もしくは続編を、演技しているようで面白かった。

また、前田敦子アッチーも出てます。

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熊切和嘉監督の新作です。

傑作・快作を何作もものしている監督ですが、

これほどアクショナブルな作品は、初めてでありましょう。

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切れ味鋭い長回し撮影でも、魅せてくれます。

綾野剛と風吹ジュンの、スナックでの微妙なやり取りとか、

オトン小林薫の手紙を読んで、男泣きする綾野剛の感動のアップとかが、

印象的でありました。

6
現代には全く似合わない、現代の真剣道を、突き詰めた、かつてない作品。

武骨で粗野に見えますが、何はともあれ、その男たちの戦いぶりに、グッとくる作品でありました。

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