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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年5月24日 (水)

「ドント・ルック・バック」⇒ボブ・ディラン主演

1
若き頃のボブ・ディランを捉えた、音楽ドキュメンタリーだ

初のノーベル文学賞受賞ミュージシャンの、青雲の志が見える

http://dontlookback.onlyhearts.co.jp/

5月27日のサタデーから、アダンソニアとオンリー・ハーツの配給により、新宿K's cinemaほかで、全国順次のロードショー。

本作は、1967年製作の、アメリカ映画モノクロ96分の、デジタル・リマスター版。

文=映画・音楽分析評論家/宮城正樹

ⓒ2016 Pennebaker Hegedus films. Inc

音楽ドキュメンタリー映画とゆうのは、1960年代のアメリカ&イギリス映画が嚆矢となっています。

それは、ブレイク・ポイントを迎えた、ミュージシャンを捉えたり、コンサート模様を捉えたりと、イロイロですが、

ミュージシャンのドキュとなれば、イギリスのビートルズ・ドキュの方が早かったけど、

アメリカ映画のアーティスト・ドキュとしては、

本作のボブ・ディランを捉えた映画が、嚆矢的存在ではないでしょうか。

2
ビートルズやボブ・ディランよりも、先輩格に当たるエルヴィス・プレスリーなんかが、

いかにも彼らより以前に、音楽ドキュに主演してたように見えますが、

エルヴィスはあくまで、ドラマ映画の中で、自らの音楽性を披露していたので、音楽ドキュとは申せません。

そして、ロック史が示す通り、1960年代半ばに、イギリスのビートルズに対し、

アメリカのボブ・ディランとゆう、対抗図式的に、音楽ドキュが出てきたような経緯があるかと思います。

5
「ハード・デイズ・ナイト」(1964年製作・イギリス映画)などのビートルズもの、本作のディランもの。

どちらも甲乙付けがたい、仕上がりになっています。

映画ドラマ的な加工を、加えたビートルズものに対し、

本作は、ドキュメンタリーらしさを強調し、ディランの音楽的スタンスが、ビビッドに伝わってくる内容になっています。

1965年の25歳ディランの姿が、モノクロームで伝えられ、

そのシブミある中身に、ググッと魅せられました。

4
さてはて、印象深かったところを挙げてみましょう。

いろんなマスコミの、単独インタビューの模様。

「褒めちぎるだけの記事なんて要らない」とか、

タイム誌とのやり取りでは、インタビュアーに鋭く突っ込むとこもあり、

ミュージシャン・インタビューを、何度もしたことがあるボクには、恐れ入ってしまうようなとこがありました。

タイプライターで作詞しながら、当時のアイドル・ミュージシャンのジョーン・バエズと、

曲作りしてゆくところの創作術だったり、

ライブ・ツアーのいろんなトラブルに、どう対処したのかとかが、モノゴッツー興味をそそられました。

3
もちろん、ライブ模様が、大きな見どころになっています。

アドリブも入れつつ、ギターとハーモニカで語るように歌っていく、シンプルなスタイルこそ、

フォーク・ミュージックのルーツ的在り方だと、改めて認識。

と同時に、ノーベル文学賞までもらっただけに、

日本語字幕で示される、歌詞内容の詩的文学性も、

ぜひとも味わっていただきたい。

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