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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年5月19日 (金)

「たたら侍」⇒週末日本映画劇場

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あのダンス・パフォーマンス集団・EXILEが作った日本の時代劇だ

世界的評価も得た、ニュー時代劇の中身とは?

http://www.tatara-samurai.jp

5月20日の土曜日から、LDH PICTURESの配給によりまして、梅田ブルク7、TOHOシネマズ梅田ほかで、全国ロードショー。

本作は、2017年製作の、日本映画120分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2017「たたら侍」製作委員会

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あの一大ダンス・ミュージック・ファミリーのEXILEが、

何と時代劇をプロデュースし、

劇団EXILEだけでなく、EXILEのメンバーからも、主演・出演。

故郷の島根の地方映画に、こだわり続けてきた錦織良成監督の起用で、

監督初の時代劇ながら、島根を舞台にした時代劇となりました。

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ダンス・ミュージックと地方映画なんてゆう、時代劇とはほど遠いコラボレートが、

日本時代劇の新たなウェイブをば、作り上げたんでおますよ。

ほんでもって、「おくりびと」(2009年・日本)ももらった、モントリオール国際映画祭で、

最高賞ではないものの、「最優秀芸術賞」をゲット。

古来より続く、日本時代劇への、外国での評価が、過去の名作と変わらないことを示しています。

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日本人と外国人が見る、時代劇のツボは、違うとは思いますが、

黒澤明監督の「七人の侍」(1954年製作)などの雄々しさと、

市川崑監督の「股旅」(1973年)などの弱々しさが、融合した作りになっとりました。

つまりは、強さと弱さです。

ともすると、時代劇には、カッコイイヒロイズムが要求されがちですが、

本作の主人公(青柳翔)は、決してそうではありません。

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無敵のサムライになろうと、出雲から京都へイザ出てみたけど、

戦場の悲惨さを体感し、さらに危ない目に遭ってしもて、

ほとんど命からがら、故郷の村へ逃げ帰ってきた青柳翔。

そんな主人公が、村に攻め来る奴らに対し、

村人全員で応戦し、村を守ろうとします。

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時代背景はモチ、戦国時代。本能寺の変(1582年)の頃らしい。

戦いシーン以外に、立ち合いの練習シーンや、

剣の鉄を作る工程(「たたら吹き」というらしい)シーン、

出雲の神楽踊りシーンなど、

フツーの日本の時代劇にはないシーンに、

海外の人は、魅かれたのかもしれません。

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錦織監督の、故郷への想いも伝わります。

空の様子、セピアの夕景、たゆたう川のほか、緑の深山をバックにしたりと、

風景描写も、メッチャ冴えていました。

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EXILEがメインに、関わっているだけに、サントラはどないやろか。

EXILEのATSUSHIが歌う、グッド・ソウル・バラード「天音(あまおと)」が、ラストロールで、余韻深く流れますが、

劇中では、オーケストラをメインにした、海外でも受けるサントラ使いで、いってはります。

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ボク的には、ラストの主人公のナレーションに、妙味を覚えました。

裏読みではありますが、ビートルズの「レット・イット・ビー」や、

テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」の歌詞の世界観が、詠み込まれて、グッとくるところ。

と同時に、EXILEは、ダンス・メインやけど、本質は音楽の人たちなんだを、改めて認識できました。

何はともあれ、世界に認められた、日本の時代劇です。

キムタク主演で、壮絶やった「無限の住人」(4月25日付けで分析)とは、

また違う、癒やし感もある時代劇でした。

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