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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年5月26日 (金)

「家族はつらいよ2」

1
「男はつらいよ」以上に続く、可能性を探った結果は…

永遠のプログラム・ピクチャーになる作品だ

http://www.kazoku-tsuraiyo.jp

5月27日の土曜日から、松竹の配給によりまして、全国ロードショー。

本作は、2017年製作の日本映画1時間53分。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

ⓒ2017「家族はつらいよ2」製作委員会

4
山田洋次監督作品の新作を、論じるとなりますれば、

これまでの作品との比較であるとか、「男はつらいよ」とのシンクロナイズとかが、ポイントになりがちです。

ところが、本作は、これまでの監督の作品系列とは、

ビミョーに違うところがありました

2
と言いますか、老境を迎えている監督ですが、

これまでも自らを自分の作品に、投影したような映画もあったかもしれませんが、

あからさまにそれが見えてくるのは、本作シリーズからだったのではないでしょうか。

つまり、老境心理を投影するような映画であり、

松竹お家芸の家族映画テイストを借りながら、コミカルでありつつも、

自らの心境を、一家の長老・祖父役の橋爪功に仮託して、描いているように、ボクは見ました。

3
シリーズ第1弾では、熟年離婚の行方を、

本作第2弾では、老人の車運転やら突然死に加え、

橋爪の末っ子(妻夫木聡)のヨメ(蒼井優)の、オカンの認知症などを採り上げ、

今どきの老人問題に食い入る、家族ドラマ仕様の喜劇となりました。

7
妻夫木&蒼井を始め、長男夫婦の西村雅彦&夏川結衣、長女夫婦の中嶋朋子&林家正蔵、

そして、橋爪のヨメ役・吉行和子の、各エピソードも描かれるのですが、

前作と同様、主演と言ってもいい、橋爪功をポイントに、物語は展開してゆきます。

8
行きつけの飲み屋のママ(風吹ジュン)を、愛車に乗せて運転中に、事故ってまう橋爪はん。

ママの機転で何とかなったけど、老運転手問題をまずは、ストレートに出してまいります。

橋爪の免許返上を、緊急家族会議で話し合おうとしたりと、

この問題は、かなりの家族問題にはなるのですが、

ホントのメインは、橋爪と小林稔侍の再会から始まる問題です。

6
老人たちの同窓会とゆうのは、人生も晩年を迎えて、

スイも甘いもどうでもエエ、ただ語り合うだけで、渋く盛り上がるもんです。

長らく行方不明だった小林を、橋爪は同窓会に呼び、泥酔するまで飲み、家にまで連れてくるんです。

ほんでもって…エライことになり…。

5
いろんな重い老人問題を採り上げながらも、

コメディ・ノリをあくまで崩さず、

また、最後には、しみじみとした人情節を披露するとゆう、

これまでの山田洋次監督の、映画作家性は健在でした。

9
家族をテーマにした、喜劇としての、このシリーズは、日本の良質の、プログラム・ピクチャーの復活を、期待させてくれます。

今やアニメ・シリーズしかない現状において、

監督が代わり、主演が代わっても、この家族映画は、何世代にもわたって展開できますから、

「男はつらいよ」を越えて、永遠に続けられるシリーズだと申せましょう。

何はともあれ、家族一同でご覧ください。

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