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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2017年3月28日 (火)

フランス映画「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」

1
「男と女」に通じる、フランスの本格ラブ・ストーリー映画だ

男のエゴイズムが、際立つ演出ぶり

http://www.cetera.co.jp/monroi

3月25日のサタデーから、シネ・リーブル梅田やらで上映中。

本作は、2015年製作のフランス映画126分。「R-15+」指定映画。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2015 / LES PRODUCTIONS DU TRESOR - STUDIOCANAL

3
おフランス映画の恋愛映画のイメージと言えば、みなさん、どんなもんを想起されるでしょうか。

ハリウッドのラブ・ストーリー以上に、ウットリな、「映画の中にいるみたい」に、なれるんやないかと、思われることでしょう。

ゴリゴリの映画ファンでも、いかにもそう思ったりしがちですが、

以前にも書きましたが、そもそも「映画の中にいるみたい」な恋愛映画で、名作と呼ぶべき作品は、どこの国の映画であれ、ごくわずかしかありません。

単に恋する・愛し合うな、陳腐なラブもんやったら、ナンボでもあるんやけど…。

そんな中で、フランス・ラブ・ストーリーは、よりシビアな展開による、悲恋ものが多く、

ことに、激愛系の「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」(1986年)のように、

ヒロインが悲愁系に遭うもんが、多いように思います。

でもって、本作もまた、そんな系列に入るような、恋愛映画になっとります。

2
おフランスのラブ・ストーリーで、ボクがイの一番に思い出すのんが、「男と女」(1966年製作)で、

次に、病系恋愛の「ポンヌフの恋人」(1991年)、

その次に、アカデミー賞作品賞を、フランス映画として初めてゲットした「アーティスト」(2012年・モノクロ・弊ブログ分析済み)であります。

ところが、マイ・ナンバーワンの、フランスの恋愛映画である「男と女」や、「アーティスト」は、

稀少とも言える「映画の中にいるみたい」な、ロマンチックなラブ・ストーリーの名作でありまして、

ゆうてみたら、本作とは恋愛映画的には、真逆の展開なんやけども、

でもしか、本格的な男と女の恋愛映画としては、本作にも通じるもんでありましょう。

7
スキー事故で膝を痛めたヒロイン(エマニュエル・ベルコ)が、その現在時点から、

過去の恋愛を思い出すとゆう、映画的カットバック手法で、恋愛物語は繰り広げられます。

ただ、何ゆえに、事故と過去の恋愛がつながるのかと言えば、そのあたりのリンクはありません。

でもしか、失意にまみれたヒロインの視点とゆうのは、多くの恋愛映画にリンクするところでもあり、

ボク的には、あまり気にはなりませんでした。

4

何はともあれ、男のエゴイズムが際立つ恋愛映画作りに、

なるほど、女性監督(マイウェン)らしい視点なんやなと思いました。

監督自身も、こんな恋愛を体験しはったんやないやろか。

それだけに、男役のヴァンサン・カッセルの、エゴイズムな役柄ぶりに、

いわゆるナンチュー奴やねんと、不感情移入してまうボクを発見いたしました。

いやはや、うまいで、ヴァンサン・カッセルのアニキ!

5
対して、監督もやったことがある、ヒロイン役のエマニュエル・ベルコのネーさん。

今作の演技で、フランスの地元開催とはいえ、カンヌ国際映画で女優賞をゲットしてはりますが、

男のエゴを丸出しにする、ヴァンサン・カッセルに対して、

大マジに対峙する、誠実な役柄をこなしています。

こちらの方がモチ、好感度は高いことは高いやろけど、

その種の演技の、セオリー通りなカンジに、少しく不満が残りました。

6
ともあれ、恋愛して夫婦になり、コドモまで儲ける夫妻映画タッチは、ケッコーのめり込んで見れました。

夫妻になってから、三角関係に陥る展開もユニーク。

とゆうことで、フランス産恋愛映画の最新版でした。

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