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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

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2017年1月25日 (水)

「スノーデン」⇒オリバー・ストーン監督作品

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CIA職員の機密暴露の、実話を描いた、社会派映画の問題作

「ボーン」シリーズの現実版か

http://www.snowden-movie.jp

1月27日のフライデーから、ショウゲートの配給により、全国ロードショー。

本作は、2016年製作の、アメリカ・ドイツ・フランス合作の135分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ⓒ2016 SACHA, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、実話をベースにした、社会派映画の巨匠、オリバー・ストーン監督の最新作です。

かつても披露しましたが、ストーン監督の、マイ・ベスト&カルト・スリー(各順不同・以降の引用は、全てアメリカ映画)。

今回は実話を基にした作品の、バージョンでやってみましょう。

●ベスト⇒①JFK(1991年製作)②サルバドル 遥かなる日々(1986年)③ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年)

●カルト⇒①本作②ワールド・トレード・センター(2006年)③ブッシュ(2008年)

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●監督作品で顕著なのは、ベスト①カルト③のUSA大統領絡み、

稀代の殺人鬼ベスト③などの、パーソナルな人間性に迫るもの、

ベスト②カルト②のように、テロや内紛・戦争絡みのものなど、

ある種の方程式のような、パターン化があったように思います。

でもしか、本作は重大事件を取りあげたとはいえ、また、機密漏えいする主人公の、人間性に迫る作りとはいえ、

CIA関連の謎に迫った点が、これまでの作品とは、事を異にしているように思いました。

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CIAもの映画といえば、アクション・バリバリの「ミッション:インポッシブル」シリーズ(第1弾は1996年)だったり、

「ボーン」シリーズ(第1弾は2002年)だったりを思い出しますが、

本作はアクションよりはサスペンス、「ボーン」のように、裏切り行為をポイントにしてますが、

「ボーン」のハデハデとは違って、あくまで密かに事が進行する、シズシズの慎重路線でいってはりましょうか。

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21世紀ならではの、流れと展開・構成は、「ソーシャル・ネットワーク」(2010年・弊ブログ分析済み)などに通じ、

また、内部告発・機密漏えいものとしては、静かに緊張感を増した「インサイダー」(1999年)などへも、通じてまいります。

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CIAの機密を漏えいする主人公役には、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。

激演技には向かない、クールな演技ぶりは、「ボーン」のマット・デイモンとは、まさに真逆の演技と言えましょう。

「インセプション」(2010年・ブログ分析済み)で見せたアクションも、どこかベタやなく、クールで飄然としてたんやないやろか。

写真下に映るルービック・キューブを、使ったトリックなんかも、シンプル・イズ・クーリッシュ。お見事でした。

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そんなCIA員の周囲にいてる、リス・エヴァンス、トム・ウィルキンソン、ニコラス・ケイジらが、

奇怪かつ濃いキャラで、何やらはみ出しもんっぽいのんが、異彩を放ち、主人公のクールとの、対比効果はくっきり。

そして、唯一の味方となる、主人公のヨメ役、シャイリン・ウッドリーの、好感あるシャッキリ感。

「ダイバージェント」(2014年~2016年・ブログ分析済み)や「きっと、星のせいじゃない」(2014年・ブログ分析済み)でも見せた、しっかりしてまっせ感が、エエカンジです。

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シンセの打ち込み系の、無機的サントラから始まり、

でもしか、最後の方では、ピアノや弦楽オーケストラの、アコースティックなサントラへと、

いつの間にか変わる流れも、本作の作品性に合っていました。

とゆうことで、知的でサスペンスフルな「ジェイソン・ボーン」として、見られるような快作映画です。

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