無料ブログはココログ

新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


« 「君の名は。」大ヒット分析、再び! | トップページ | 11月に見たマイ年間ベストテン級映画 »

2016年11月29日 (火)

「RANMARU 神の舌を持つ男…(以下省略)」

6
「博士の異常な愛情…」を抜いて、世界一長い映画タイトル

パロディ・ユーモア・ミステリーな、テレビドラマの続編映画版

http://www.ranmaru-movie.jp

12月3日の土曜日から、松竹の配給によりまして、全国ロードショー。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2016 RANMARUとゆかいな仲間たち

上記の本作の公式ホームページを、見てもらえば分かるかと思いますが、タイトルがメッチャ長い。

おそらく意図的です。

堤幸彦監督が、スタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情…」(1963年製作・イギリス映画)や、

シドニー・ルメット監督の「質屋…」(1965年・アメリカ)なんかの長い映画タイトルを、

意識的確信犯的に超えようとして、作ろうとしたものだと想像するのですが、

いやはや本人は、もっともっと遊びゴコロな気分で、リラックスして、本作を作らはったんやないやろか。

4
遊ぶにしても、適度ちゅうもんがありますが、本作はとことん遊びに徹してはります。

テレビドラマの劇場版を、ケッコー作ってはる堤監督ですが、本作は「トリック」シリーズ(第1弾は2002年)に続く、

ユーモア・ミステリーなんやけど、アナグラム・トリックを多用して、トリックの妙味でも魅了した「トリック」に対し、

本作はもっとずっと意図的に、名探偵やらのパロディ性が、濃厚な作りになっとります。

1
主演の向井理が、ミステリー作家の巨星・横溝正史が造形した、金田一耕助探偵的な外装を示したり、

金田一探偵が多く関わった村での事件、

さらに、金田一主演の映画の中で、「分かった」と言っていながら、的外れだった警部的な役に、

コメディエンヌ役も珍しい、木村文乃ネーさんを配したりと、イロイロやってはります。

2
さらに、「トリック」にもあったけど、テレビの二時間ドラマをストレートに、パロディ・ミステリーにする作りどして、

温泉村をバックに、大いに笑わせてくれます。

本作は、堤監督のオリジナル作品でありまして、構想20年らしいですわ。

おそらく、「トリック」やらと同時期に、発案したものと思われ、

パロ・ミスにして明るいユーモア性は、それだけでオリジンある内容やと言えましょう。

ユーモア・ミステリーの巨匠・赤川次郎原作映画の、諸作品にも通じるものがありました。

3
さてはて、舌を使って味覚で犯人像を特定してゆく、向井理演じる探偵像は、かなり個性的でかつてないもんやけど、

でもしか、あくまで遊びゴコロの中でのものなので、

こんな探偵が…なんて思う人が、いるかもしれませんが、スルーして見ることをおススめします。

木村文乃ネーの大げさで、時に笑いを外すコメディエンヌぶり。

ホームズな向井理に対し、ワトソン役となる佐藤二朗。

次回があるのかどうかは別にして、今回のゲスト陣にしても、

木村多江やら、財前直美と市原隼人の母息子役やらが、方言を駆使しながら、ユニークなコミカル演技を、披露してはります。

5
映画の冒頭で、テレビ版のダイジェスト・シーンと、キャラクターやらの紹介がありますんで、テレビを見ていなくとも、よく分かるようになっています。

二時間ドラマが少なくなる昨今、そんなドラマへのオマージュも、カンジられる作品でした。

映画的にどうかは別にして、二時間ドラマ世代の家族と一緒に、見に行って楽しんでみましょう。

« 「君の名は。」大ヒット分析、再び! | トップページ | 11月に見たマイ年間ベストテン級映画 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1308338/68625586

この記事へのトラックバック一覧です: 「RANMARU 神の舌を持つ男…(以下省略)」:

« 「君の名は。」大ヒット分析、再び! | トップページ | 11月に見たマイ年間ベストテン級映画 »