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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2016年10月20日 (木)

韓国映画の今2⇒「朝鮮魔術師」

1
韓国ラブ・ストーリーな純愛映画は、時代を選ばず

「ローマの休日」とは、逆パターンで描いてみた作品だ

http://www.cinemart.co.jp

10月22日の土曜日から、ツインの配給により、シネマート新宿、シネマート心斎橋で、全国順次のロードショー。

本作は2015年製作の韓国映画122分。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⓒ2015 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

韓国映画の今を、探索・模索する第2弾です。

韓国テレビドラマ「冬のソナタ」から韓流ブームが、日本で巻き起こったことは、

かつていろんな韓国映画の、分析で言ってきましたし、みなさんもよく知っていることですが、

ドラマに比べて韓国映画は、実はさほど、ブレイキンしてなかったんであります。

ただ、「冬ソナ」流れから、韓国映画のラブ・ストーリーも、それなりにヒットしたという経緯があります。

2
では、今はどうなのか。

韓流ドラマは下降線をたどり、今やある特定の世代のみが、見ているような状況であり、

片や、韓国映画は、日本全国拡大公開なんて、今は昔の話で、細々と上映しているような現状。

でもしか、今こそ、韓国映画の今を、映画館で感じてほしいのです。

なぜか。

例えば、恋愛映画の場合ですが、21世紀初めに見た、韓国ラブ・ストーリーのスタイルが、

明らかに進化しているところが、うかがえて楽しめるんですよ。

5
韓国ドラマは、ラブ・ストーリー、ラブコメ、時代劇などがメインにありました。

片や、映画では、南北問題を取り上げたシリアスなものから、マニアックな芸術映画まで、

映画的スタイルを、映画にこだわったカタチで、展開させてきた側面があった。

一方、それとは別に、新たな地平を切り拓こうとする、映画も出てきています。

そして、本作は韓国映画の王道は、ラブ・ストーリーにあると信じている人にこそ、見てもらいたい作品なんです。

3
簡単に言えば、時代劇とラブ・ストーリーをミキシングさせたタイプの映画です。

時代劇ではアクションを、現代劇では泣ける恋愛映画やラブコメを、欲していた口には、

本作は復讐シーンで、活劇シーンはあるけども、アクション部はどちらかと言えば、ファンタジー部になってるカンジではあるけど、

どちらの嗜好者にも、十分に対応できるような、作品にはなっていると思います。

6
描かれるのは、公演団の奴婢(ぬひ・最下層の人・奴隷)であることを隠してる、魔術師主人公(ユ・スンホ)と、

中国と政略結婚させられる、羽目になってる、女王様(コ・アラ)との恋です。

身分の差のある恋というのは、これまでにいっぱい出てきてるけど、

本作は、主人公は知らないけど、女王は知っている関係性でして、

女王は知らずに、新聞記者は知っていた「ローマの休日」(1953年製作・アメリカ映画)の、

ちょうど反対バージョンだと言えましょうか。

4
公演で見せるマジック・シーンや、ギロチンチックなハットトリックや、水の上を歩くファンタジックなどに加え、

クライマックスでの赤い幕を取り入れた、バーサス・シーンなど、

「燃えよドラゴン」(1973年・アメリカ&香港)の、鏡を使った、1対1の対決シーンなんかを、思い出させてくれました。

時代劇とはいえ、美男・美女の正統系恋愛を、正攻法で描いた本作。

韓国映画の、ラブ・ストーリーへの執念が、ひしひしと感じられた1本でした。

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