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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2014年12月12日 (金)

「滝を見にいく」⇒週末日本映画劇場1

Photo
群像劇コメディの名手・沖田修一監督の会心作

大学群像劇「横道世之介」の、おばはんバージョン

http://www.takimini.jp

2015年1月中旬から、松竹ブロードキャスティングはんの配給によりまして、大阪・シネマート心斎橋やらで、全国順繰りのロードショー。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2014「滝を見にいく」製作委員会

群像劇コメディ日本映画の、21世紀の名手、沖田修一監督が、お贈りする作品や。

今はなき、日本のプログラム・ピクチャー的喜劇への、柔和なオマージュも、カンジられる会心作どす。

さて、沖田監督作品を、振り返りますれば、堺雅人を料理人に据えた、南極観測隊の群像劇「南極料理人」(2009年製作)、

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役所広司と小栗旬が共演した、地方ロケのゾンビ映画の、メイキング群像劇「キツツキと雨」(2012年・弊ブログ分析済み)、

でもって、吉高由里子がお譲さん女子大生を演った、大学群像劇「横道世之介」(2013年・分析済み)と続きまして、

本作の、オーディションで選んだところの、無名のおばちゃん7名が、サバイバル・コメディをばやってくれはる、群像劇映画でおます。

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呆れました。だけやなく、はっきりゆうて、驚きよりました。

演技をするんは、初めての方も含まれておます。

ところがどっこい、これが全く素人感を感じさせへん、映画になっとるんどす。

演出の素晴らしさもあるやろけど、各人の自然体な演技こそが、目立たないながらも、大きなキモになっとるように思いました。

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黒澤明の「七人の侍」(1954年)以来、映画的に映える7人組なんやけど、これまでにも、そおゆう7人をポイントにした映画は、いっぱい作られてまいりました。

けども、本作はそんな7人がイキイキとして、しかも誰も死ぬことなく、最後まで7人をば、貫いていかはりまんねん。

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旅行のバスの添乗員はん、イコール山の案内人はんが、彼女ら7人の前から消えてまうとこから、本作の山中サバイバル劇の、始まり始まりとなります。

雪中行軍やった「八甲田山」(1977年)と、シンクロするナンチューことは、時代的にも難関度合いにおいても、ほとんどないっちゅうてエエんやけど、

あくまで、本作はケータイもある、現代の遭難話でおまして、しかも、そおゆうシリアスな遭難節を、おちょくるようなコミカル調がありまんねん。

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いやはや、これぞお気楽節の遭難映画でおます。

こんなん、これまでにはないんとちゃう?

みんな、遭難に乗じて、自分らの楽しみや自由を、謳歌してはんねんもん。

そのあたりの妙味は、存分に楽しめる作りになっとります。

いわゆる、安心して見られる、遭難映画とでも言いよりますか…。

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ロケ地は、妙高高原やったらしいですわ。

そうか、なるへそ、やっぱ、秋の紅葉の美しさといい、

出演の7人みなはんは、きっと映画出演にかこつけて、秋の紅葉散策ツアーを、楽しまはったはずどす。

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5分以上の長回し撮影など、ケッコー長回しが多いんやけど、退屈するようなとこは、一切なしやねん。

ちゅうか、見れば見るほど、彼女たちの話に、どないしても、のめり込んでゆくような作りになっとります。

バイオリンを流しての7人がゆく、ダイジェスト・シーンやら、映画的リズムも快調どす。

ちゅうことで、今年の邦画ベストテン級の仕上がりやと、ボクはジャッジしました。

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