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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2013年7月の記事

2013年7月31日 (水)

「ニーナ~ローマの夏休み」⇒女性監督によるイタリア映画

1

「ローマの休日」より、地に足が付いた仕上がりでおます

「フェリーニのローマ」より、静かに進行するアート映画どす

http://www.pan-dora.co.jp

8月10日のサタデーより、パンドラはんの配給によりまして、東京・新宿シネマカリテで、全国順グリのロードショー。

関西やったら、9月上旬から、梅田ガーデンシネマやらで上映しはります。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ローマを舞台に描かれた、いわゆるヒロイン映画どす。

ヒロイン映画の舞台は多彩にあるし、ヒロイン映画そのものも、映画の1ジャンルになってもエエくらい、モノゴッツーなタイトル数があります。

年齢別・職業別・アクションやラブ・ストーリーなどの映画ジャンル別など、多彩な切り口で展開できるジャンル映画でありま。

さてはて、描かれるポイントの比重は、ニーナなのか、ローマなのか、それとも夏休みなのか、それによって、分析の仕方も変わってきよります。

で、ボクの見たところでは、ウエイトはニーナ。つまり、女性映画をポイントにしはりました。

ローマはあくまでローマどして、別にパリでも東京でもナポリでも、エエんどすわ。

ローマ的なとこも出てくるけど、ヒロイン描写が主(メイン)の、ローマは従(サブ)でおます。

2
それでもヤッパ、ローマを舞台にした各種の名作との、シンクロナイズをやってみまするに、

例えば、世界的に人口に膾炙してる「ローマの休日」(1953年製作・アメリカ映画)。

観光スポット的なところを物語に溶け込ませつつ、ドリーミーな話が展開しとりましたが、

こちらはもっと現実的で、1人暮らしの若い女性の夏休みを描いた、日常生活のありふれた系。

ファンタジーとナチュラルな日常系は、確かに違う。けども、地に足を付けた現実も、描き方によっては、ファンタスティックになったりする場合もありまっせ。

そんな1例になっても、おかしくない作品が本作どす。

「ローマの休日」のオードリー・ヘプバーンと比べても、ニーナ役ディアーヌ・フレーリは、決して遜色はありまへん。

ただ、もう少し、話の流れに乗って暴れるオードリーの、ハミ出し的演技は、ほしかったかもしれまへんけども…。

3
そして、シュールな描き込みが目立った、猥雑感ある「フェリーニのローマ」(1972年・イタリア)の騒がしさとは逆の、静かな展開で、ヒロイン・ドラマは進行しよります。

とある一家の夏休みの、バカンス留守を預かって、犬・魚などの世話をし、声楽を教える講師をやり、中国で仕事をするために、毛筆で中国文字を教える先生のとこへ、定期的に行き…。

マンション管理をするコドモ少年と遊んだり、犬の散歩シーン、ほんで男と出会って、恋に落ち…。

全てにおいて、かつてのヒロイン・ドラマを外すような、決して方向性が分からへんような作りを、わざとのようにやってはります。

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但しでんな、ラブ・ストーリーやヒロインの生き方を描くのが、決してメインにはなっとりまへん。

アイマイ・ミーでファジーな作りこそが主体でありまして、ヒロインは決して主張はしまへん。

横たわりながらの俯瞰シーンで披露される、ヒロインの意味不明のナレーションが、本作のアート感を増します。

1分くらいの構図を押さえた長回し撮影部や、ロングショット、ロー・アングルの適宜な挿入。紙アートのサプライズある魅せ方なんぞも、幻想的どしたけども…。

一方においては、ギター・ポップス、オペラ、弦楽オーケストラなどの、サントラ使い。

ポピュラリティーある、犬の撮り方や使い方。アート映画を見せつつも、随所にお楽しみを取り備えた作品でおます。

女性監督エリザ・フクサスのネーさんの、長編映画デビュー作や。アートか、エンタか、ビミョーなとこをば描き込まはる、監督はんでおましたえ~。

2013年7月30日 (火)

「モスダイアリー」⇒カナダ&アイルランド合作のホラー映画どす

1
女子学園ものとホラー映画が、合体した作りでおます

例えば「サスペリア」との比較でも見られまっせ~

http://www.mothdiary.com

葉月8月3日のサタデーから、コムストック・グループはんの配給によりまして、東京・シネマート新宿やらで、全国順グリのロードショーでおます。

本作は「R-15+」指定の映画となっとりま。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Photo

Ⓒ2011 MD(Quebcc) Productions Inc. / Samson Films

カナダ出身の女性監督、メアリー・ハロン姉さんによる作品でおます。

サイコ映画の新しいキモさを出した、クリスチャン・ベール主演「アメリカン・サイコ」(2000年製作・アメリカ映画)など、女だてらに、何を描くねんナンチュー、怖さがありましたけども、

本作では、ちょっとだけよ~みたいな女らしさをば、出さはったかと思います。

でもしか、基本はホラー映画どす。

ヒッチコック監督作の「サイコ」(1960年・アメリカ)の変形進化バージョンを、作ろうとしはった「アメリカン・サイコ」に対し、

本作ではバンパイア(吸血鬼)映画の新しどころを、やってみようとゆう気概ある作品となりました。

2
ここで、思いつくままの気分次第で、バンパイア映画のマイ・ベスト&カルト・スリーなるもんを、披露さしてもらいますと…。

ちなみに、個人的な感想を申しまするに、ボクはバンパイア映画は、そないスキやありまへん。怖いとか怖くないとかやなくて、生理的な問題なんかもしれまへんが…。

●ベスト⇒①吸血鬼ドラキュラ(1958年・イギリス)②ブレイド(1998年・アメリカ)③ぼくのエリ 200歳の少女(2009年・スウェーデン)

●カルト⇒①トワイライト・シリーズ(2007年~2012年・アメリカ)②本作③ヴァン・ヘルシング(2004年・アメリカ)

●本作は、謎めいた転校生がポイントになっとりまして、ラブ・ストーリーに比重が置かれた、カルト①とは違い、ミステリーチックを、終始キープ。

モチ、ストレートな正攻法のバンパイアものとは、一線を画するようなとこがござります。

吸血鬼を全面に押し出してないところに、ボク的好感があるんかもしれません。

韓国映画「渇き」(弊ブログ内検)なんかも、オトロシヤーな吸血鬼ホラー節は、ほとんどありまへんどした。そのあたりの新鮮味が、本作にも出とります。

3
さらに、今いっちょうの“学園ホラー“、ナンチュージャンルで、本作を捉えてみたら、どないなるやろか。マイ・ベスト&カルト・スリーは? 

●ベスト⇒①サスペリア(1977年・イタリア)②キャリー(1976年・アメリカ)③エルム街の悪夢(1984年・アメリカ)

●カルト⇒①本作②ラストサマー(1997年・アメリカ)③スクリーム(1996年・アメリカ)

4

●学園ものとホラーのミキシングとゆう点では、本作は出色の作りに、なっとったかと思います。

仕上げとしては、ベスト②のタッチがあるけど、本作は“いじめ”は入っておまへん。

ベスト①への意識が、監督的には胸の奥底には、あったやろかと思います。

けども、やっぱ、ベスト③やカルト②③のように、簡単にゆうたら、

正義のヒロインと悪の女を、キチンとキャラ分けした上で、ホラー紡ぎをするスタイルが、オーソドックスてゆうたら、そうやもしれまへん。

ほんでもって、本作もそれなんやけど、微妙なとこで一線を画してはるとこもありましたえ。

6
さてはて、過去を探る重要シーンのモノクロカット、CG使いの幻想シーンの作り方、さわやかなフィメール・ポップスの、サントラの使い方など、

定番と新味をバランス良く仕込みながら、物語を展開するワザは、オーソドックスやけど、ソツがありまへんどしたやろか。

5
ヒッチコック監督作品の名作「レベッカ」(1940年・アメリカ)とゆう名の、怖がらせ側のヒロインが、怖がる側のヒロイン(サラ・ホルジャーちゃん)として出はります。

「レベッカ」ちゅうタイトルやのに、ほとんどこの名作には出ていない、ヒロインのレベッカ・キャラを、180度の逆転キャラで描いた点でも、

我流鑑賞ながら、マニアックに手前勝手にニヤニヤしもって、楽しめた1本どした。

妖し・怪しの怖がらせ側ヒロイン役、リリー・コールちゃんの「スノーホワイト」(2012年・アメリカ)に続く、低血圧系のクール演技にも注目や。

ちゅうことで、モノゴッツー分かりやすい、勧善懲悪系のホラーどした。

2013年7月29日 (月)

「ムービー43」⇒下ネタ・オムニバス・ムービーどすえ

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豪華スター出演による「R」指定映画やて、そんなんかつてありまへん

「ケンタッキー・フライド・ムービー」以上に、ディープ・インパクトやで~

http://movie43.asmik-ace.co.jp

8月10日の土曜日から、アスミック・エースはんの配給によりまして、テアトル梅田、109シネマズHAT神戸やらで、全国順繰りのロードショーでおます。

T・ジョイ京都やらは、盆明けの8月17日公開どすえ~。

本作は「R15+」指定のアメリカ映画どす。

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Ⓒ2013 Relativity Media

本作を下ネタ映画の、かつてない最高ケッサクやなんてゆうたら、不謹慎極まりないやろか。極まりないかもな。

でもしか、なんせ作り込みが、常識や定番を超えて、ハンパやありまへんねん。

今までの下ネタ映画にはなかったような、オリジナルなとこを出しもって、進めてゆくスゴミ。

ファレリー兄弟のピーター・ファレリーはんが、企画しはりました。

ファレリー兄弟監督てゆうたら、下ネタ・コメディの巨匠みたいなもんどすやんか。

白いおツユを、髪のメッシュのように見せた、キャメロン・ディアスの「メリーに首ったけ」(1998年製作)を持ち出すまでもなく、これまでにない下ネタぶりは、本作ではさらに進化しとるんどすわ。

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芯の外装パッケージとなるような、映画メイキングの話を含めて、全12話の話が綴られてまいります。

手始めは、ブラインドデート(相手を知らずに会う見合い)にまつわるお話や。

見合い映画は、今作オムニバスでは多うおます。

さてはて、第1話は、ヒュー・ジャックマンのアニキと、ケイト・ウィンスレットのネーさん(写真3枚目&4枚目)のお見合いや。

ところがどっこい、ジャックマンの喉には、チンコならぬチン玉袋がありまして…。

発想はメッチャ、オモロイんやけど…。ケイト・ネーさんの、メッタに見られへん、戸惑いコメディエンヌぶりに注目や。

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アメコミ・コスプレでの見合い話(写真1枚目)では、ユマ・サーマンのネーさんが普通の顔で登場。

アメコミ登場人物たちの、丁々発止のやり取り。「アベンジャーズ」へのブラック・ユーモアなパロディ。

ハル・ベリーの、相手とのやり取りで大変身したり、

音楽アイポッドならぬセクシャルポッドに関して、リチャード・ギアはんが、下ネタ用語を連発したり…。

また、ジェラルド・バトラーが、トンデモ・マシンガン・トークを披露。

初潮にまつわるユニークな話や、排泄物を掛けてほしいとゆう、変態彼女との恋。

ほんで、実写のエリザベス・バンクスと、アニメの変態ドラネコとの恋の一大決戦など、とにかく、ヘンな新しい話を作ろうと、思いっきし、アホバカをヤッテはりまんねん。

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企画を持ち込むデニス・クエイドと、企画を聞くプロデューサー役グレッグ・キニアの話が、ベース・ポイントになっとります。

そういうトンデモな大ボケ企画話を、聞きたくないのに聞かされるとゆう設定どす。

そやから、本作を最終的に着地させる下地は、キチンとあるんやけど、そんな中で、どれだけ手前勝手な想像の翼を、広げられるんか…。

ゆうてみたら、そこんとこが重要かもしれまへん。

各話の監督も自由気ままにやってはるようどすし、エリザベス・バンクスのネーさんなんか、やりたい放題やったかもしれません。

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さてはて本作。「ケンタッキー・フライド・ムービー」(1977年)を、意識してはったみたいや。

いわゆる、コメディ・オムニバスやわな。しかし、ボクチンのジャッジやけど、本作は「ケンタッキー…」より面白かったと思うわ。

下ネタだらけのメチャメチャな話を、一体どんな風に集約するんやろかなと見ておますと、あの手でいきましたがな。

まあ、その手の話で収めるしか、ショーがおへんのやろな、たぶん。

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いろんな映画や全米テレビドラマが、セリフやらで出てまいります。

「ハワード・ザ・ダック」(1986年)よりは、面白いだろうとかのセリフもあるし、全12話も人によって楽しみ方は、千差万別やろしな。

でも、とにかく、オモロイ。でも、映画史上、最悪の映画に、ご指名もされとるらしい本作や。

そやからこそ、面白いねん。そんな映画を味わえる機会なんて、メッタにありまへんで。

ちゅうことで、大いに楽しんでおくんなはれな。ドット、見にイッてみましょう。

2013年7月28日 (日)

「トゥ・ザ・ワンダー」⇒監督で見る映画シリーズどす

1

テレンス・マリック監督と、ベン・アフレックのアニキの初コラボレートでおます

ツイート・ナレーションと、俯瞰なきロー・アングル映像から、滲(にじ)み出してくるものとは?

http://www.tothewonder.jp

葉月8月9日のサタデーから、ロングライドはんの配給によりまして、全国ロードショーでおます。

関西やったら、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズなんば、京都・TOHOシネマズ二条、兵庫県・TOHOシネマズ西宮OSやらで上映どす。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2012 REDBUD PICTURES, LLC

テレンス・マリック監督やて、みんな、知っとるか~。

1973年の映画監督デビューから40年を迎えて、本作を含めて6作しか発表してまへん。

寡作とゆうか、20年間の沈黙沈潜があったからやけど、

大手の映画会社から絶大なる信頼を得て、ゆったりしたインターバルを維持し、40数年で9作を発表した、故スタンリー・キューブリック監督を、ついつい思い出したりしよります。

寡作であればあるほど、1作の密度は濃いでおましょうが、でもしか、基本的には、映画と格闘し続けて作り続けることに、意義があるようにも思います。

5
20年を抜いたら、最近のマリック監督は、次々に作ってはる印象がござります。

そして、その流れの中で、彼の作品性を、映画会社からの制約もなく、自由に遺憾なく、発揮したんが本作どす。

代表作「天国の日々」(1978年製作・アメリカ映画・弊ブログ内検索で出ます)で魅せたセンスや、

前作「ツリー・オブ・ライフ」(2011年・アメリカ)のクラシック・サントラとシーンの、相対効果感などが、ラブ・ストーリーとゆうドラマの中で、渋く渋~く紡がれてゆきます。

冒頭はフランス・サイドで、メインはアメリカ・オクラホマ・サイドどす。どちらでも、美しき自然描写が映されます。

3
自然と恋愛関係描写について。

例えば、草原デートや野外・青空デートなどが、頻出しよります。

今の時代には、街デートが主で、こんなんそうないと思うんやけど、このあたりがマリック流儀なんやろな。

「天国の日々」では、牧場での男女の関係性や絡みしか、描かれへんかったけど、その流れが継承されとるんどす。

無論、こうした青空デート描写は、往年のアメリカ映画の持ち味でもありました。

2
監督・主演作「アルゴ」(弊ブログ内検索)でオスカー作品賞を得た、ベン・アフレックのアニキやけども、

コブ付きヒロインと出会う、フランス・サイドでは、顔をあんまし映さずに、背後からのカットなどを映して、意識的に彼を、隠してはるようなとこがあります。

まあ、これは今、ハリウッドで売り出し中の、オルガ・キュリレンコのネーさんを、引き立てる意図もあるんやけど、匿名性のようなもんも、示してはるようにも見えます。

神父役として、孤独で真摯な役を演技する、ハビエル・バルデムはん(ヨメはんはペネロペ・クルス。本作とは何の関係もないけど、出産おめでとう)。

ある意味では、孤独とゆうのんも、本作の1つの、キーワードになっとるかもしれまへん。

4
チャイコフスキーやワーグナーやらの音楽が、しょっちゅう流れ、登場人物たちのココロのナレーションが、ツイート的に語られ、

セリフによる説明描写は、ソリッドなくらいに削がれ、映像によって物語る姿勢は、今作でも健在。

特に、よく見ないと分からないけど、人間の頭の位置より上からの撮影は、ワンシーン以外はなく、ロー・アングル、地上アングルで徹底してはりました。

個人的な解釈を述べまするに、俯瞰など天上からの撮影による、神の視点なるもんを、

人間のココロにいてる、神の視点へと変えはったとゆう、試みやないでしょうか。

とゆうことで、内なる神の視点による、このラブ・ストーリーは、刺激的かつ野心的な作りやったと思います。

2013年7月27日 (土)

「ザ・タワー 超高層ビル大火災」⇒大韓民国のパニック映画どす

1

「タワーリング・インフェルノ」に、オマージュした作品

ソル・ギョングはんや、ソン・イェジンのネーさんが、必死のパッチやで~

http://www.thetower-movie.info

オーガスト8月17日のサタデーから、ツインはんの配給によりまして、東京・シネマート新宿やら、大阪・シネマート心斎橋やらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2012 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

韓国産パニック・ムービーどす。ジャンルは高層ビル火災。人災と天災の複合型で、起こった設定でおます。

さてはて、日本のパニック・ムービーもそうなんやけど(但し「日本沈没」は除く)、韓国映画もそのほとんどが、ハリウッドのパニック・ムービーに、影響を受けてはります。

例を挙げますと、「バックドラフト」(1991年)の「リベラ・メ」(2000年)、「クリムゾン・タイド」(1995年)の「ユリョン」(1999年)、

「デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)の「ツナミ」(2010年)、「リバイアサン」(1989年)「アビス」(1989年)やらの「第7鉱区」(2011年)など、ケッコーあるんで、ビックリしまっせ。

3
ほんでもって、本作は「タワーリング・インフェルノ」(1974年)でおます。

何とポスターやチラシには、かの「タワーリング…」を越えた仕上がり、ナンチューコピーがあります。

ホンマかいな~なんやけど、確かにCGやVFXの向上で、それなりにビビッドな臨場感はありました。

特に、ビルの上からのカットは、ガラス張りの床を通したシーンなど、高所恐怖症を催しそうなとこがあったり…。

最初は薄色の、映画撮影的照明を抑えたような色合いが、後半にはガラッと変わります。

主に、火災のオレンジを、強調するためやろかとも思いますが、パニック・ポイントとしては、隠し味的に効果があったかも。

4
さて、この種の映画の、もう一つの見どころてゆうたら、群像劇部でおましょう。

消防隊側の隊長役のソル・ギョングはん。

ビルのレストランのマネージャー役の、ソン・イェジンのネーさん。

娘コブ付きのシングル・オトン役の、キム・サンギョンのアニキ。

消防署長役の、渋味のアン・ソンギはん。

ほかにも、多数の役者はんが出演し、各人の人間ドラマが展開しよります。

でもしか、パニック部と人間ドラマ部の、バランス感によって、映画の出来が左右されるし、ボクが見たところでは、パニック部により比重が、掛かっておるようどした。

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また、パニック映画では「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年)が嚆矢となった、

犠牲精神とゆう名のヒロイズムが、本作でも当たり前のように出てまいります。

ただ、問題はその見せ方やろと思うけど、本作では決してそれが、ビシッとキマッていたとは言えまへん。

ソン・イェジンのネーさんも、「私の頭の中の消しゴム」(2004年)や「四月の雪」(2005年)などで見せた、切な系ラブ・ストーリーのイメージとは、全然違うカンジやし、

決してパニック映画の作品性に、合ってるとは申せまへん。

でも、「エアポート'75」(1974年)の、主演カレン・ブラックみたいなとこもありましたえ。

6
70年代のアメリカン・パニック・ムービーは、イロンなカタチで21世紀に伝えられておます。

リメイクであったり、イロイロ新味を加えてみたりやけど、但し、本作みたいにリメイクやなく、ストレートに21世紀版を描いてみる姿勢は、メッチャ潔いと思うんどす。

「タワーリング・インフェルノ」の濃密さやハラハラドキドキを、越えてはいないやろうけども、

でも、その心意気にこそ、賛意を示したい作品でおました。

2013年7月26日 (金)

「最愛の大地」⇒アンジーの初監督作品どす

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ブラピの嫁はんアンジェリーナ・ジョリーのネーさんが、映画監督をやったで~

1992年のボスニア紛争を採り上げた、サプライズある1本

http://saiainodaichi.ayapro.ne.jp

8月10日のサタデーから、彩プロはんの配給によりまして、東京・新宿ピカデリーを始め、全国ロードショーでおます。

関西やったら、大阪・なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹やらで上映どす。

強姦場面もあり、本作は「R-15+」指定映画になっとります。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2011 GK Films, LLC. All Rights Reserved.

昨日分析のジュリー・デルピーに続く、女優監督による映画どす。

ブラピ(ブラッド・ピット=最新作は後日分析予定)のヨメはん、アンジーことアンジェリーナ・ジョリーのネーさんの、初監督作品でおます。

女優監督作品とゆうのんは、これまでにもイロイロ輩出されとりますが、特に最新のこのお2方には、特異なところがあって、メッチャ興味深かったわ。

その特長は⇒①自国のことを描かへん。

②自国の作品には、あんましないとこを、深掘りしてはります。

③基本はラブ・ストーリーも、何らかのヒネリを加えてはる。

●さてはて、それぞれについて検証してみましょか。

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①について。

本作はアメリカ映画どす。ところがどっこい、描かれるんは、1992年に発生したボスニア(旧ユーゴスラビア)紛争でおます。

アンジーが海外のことを描くんやったら、いかにもアフリカを舞台に、コドモたちを描きそうやけど、そうやありまへんどした。

まず、最初のサプライズや。

ボスニア紛争を描いた映画は、過去にもありました。

例えば、エミール・クストリッツア監督の「ライフ・イズ・ミラクル」(2004年製作・フランス&セルビア・モンテネグロ合作)など。

クストリッツア監督は重たい素材を、あくまでユーモアあるタッチで、出身国の話を柔らかめに切り取ってはりましたけども、

アンジーの場合は、深刻度を包み隠さずに描いてはります。

このあたりの骨太なカンジは、「トゥームレイダー」シリーズ(2001年・2003年・アメリカ製作)な、男勝りなアンジーの持ち味を、発揮しはったと言えましょう。

4
次は②。

ボスニア紛争を採り上げたアメリカ作品は、ボクの記憶によればやけど、これまでにはありまへん。

アンジーは初ものを、意図的に狙って作らはったんでおましょう。

それでいて、戦争映画の、例えばナチスのユダヤ人収容所ものとか、逃走もの、例えば「戦場のピアニスト」(2002年・ポーランド&フランス)などのセンスを、濃密に採り上げてはります。

ボスニア紛争やゆうても、ナチスの時代と、ほとんど変わらないっちゅうことなんでしょう。

そのあたりのオトロシサが、胸が苦しくなるほどに伝わってまいります。

アンジー、女らしく、もうチョイ手加減しても、エかったのに…なんて思いながらも、このシビアさは、最後まで貫かれとります。

オトンのジョン・ボイトはんの方が、もうちょっと優しかったかもな。

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そして③。

かつて愛し合った2人が、争い合う2国に分かれ、男は弾圧側の兵士で上官役、女は拉致され収容されて、兵士にテゴメにされてもおかしくない立場。

そやけど、彼は彼女を彼の“所有物”にして、「シンドラーのリスト」(1993年・アメリカ)的状態で、守り抜こうとしはります。

でもしか、彼よりさらに上官の、彼のオトン(写真一番下の右)が、目を付けて…。

ただ、実話やないだけに、あの結末は…、なんて思たけど、いずれにしても、アンジーの容赦のなさには、とことんヤラレました。

アンジーの真剣が、胸をえぐってきよる、問題作なんどすえ~。

2013年7月25日 (木)

「ニューヨーク、恋人たちの2日間」⇒NY映画は進化したのやろか?

1
フランスの女優監督ジュリー・デルピーのネーさんが、

ウディ・アレン監督作やらへ、大胆にアプローチした1本どすえ~

http://www.newyork-2days.com

ジュライ7月27日のサタデーから、アルバトロス・フィルムはんの配給によりまして、

東京・ヒューマントラスト有楽町、ヒューマントラスト渋谷、シネ・リーブル梅田、京都シネマやらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Photo
ⒸPolaris Film Production & Finance,Senator Film,Saga Film,Tempete sous un Crane Production,Alvy Productions,In Production,TDY Filmproduktion-2012 All rights reserved.

女優はんが、映画監督にも手を染めはる。ほんで、演技との兼業映画。これまでにもイロイロござりましたわな。

明日分析する、アンジェリーナ・ジョリーの初監督作品「最愛の大地」は、本人はんは演技はしてはりまへんけども…。

そんな女優監督の作品には、果たして傑作と呼ぶべきもんは、あるんでおましょうか。

ボクチンの記憶では、その全部を見てへんねんけど、残念ながら、思い浮かびまへんどした。

日本映画にもあることはあるけども、田中絹代、左幸子、桃井かおり…。決定的な一打はなかったかと思います。

2
男優監督の質の高さに比べて、女優監督はなぜかピリッとしまへん。

女優とゆうのんは、映画の華やかな顔であり、監督の小難しき眉ひそめての演出ぶりとは、ある意味では正反対に位置して、水と油的なんやもしれません。だから、そぐわずうまくいかない。

それでも、本作のジュリー・デルピーのネーさんなんかは、ようやってはる方やろかと思いまっせ。

ブラピのヨメはん、アンジーことアンジェリーナ・ジョリーほどには、世間の認知度は確かに低いかもしれまへん。

3
ゴダール、カラックス、キュシロフスキはんらの、ヨーロッパの映画史的監督との作品にも出はりました。でもしか、どないやろか。どこまで、日本で認知されてはるでしょうか。

はっきり言って、クエスチョンです。

個人的には、アメリカのインディペンデント映画「恋人までの距離(ディスタンス)」(1995年製作)の、理屈っぽいお茶目な恋人役が、ココロに残っとりますけども。

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ジュリー監督の作品で、家族群像劇となった「スカイラブ」(2011年・フランス・弊ブログ内検索で出ます)などは、

フランスの1970年代末の、監督の少女時代をモチーフにした映画風どしたが、今作は現代のニューヨークが舞台どす。

NYラブ・ストーリーや家族もの、ラブコメは、玉石混交の様相を呈しておりまして、観客の目も肥えて、ハードルの高いジャンルになっとりますが、

本作はラブコメ家族ドラマとして、大胆に飄々とやらはりました。

ドイツとベルギーとの合作やけど、フランス映画が描くニューヨーク・ラブコメとしては、

ラブコメ国とも言えなくもないアメリカを、凌駕するような、余裕のセンシブルなタッチがありましたえ。

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ピンでゆうたら、ジュリー監督の意識は、ウディ・アレン監督にあったと、ボクは見ました。

NY映画の巨匠てゆうてもええアレン監督やけど、最近は「ローマでアモーレ」(弊ブログ内検索で出ます)など、ヨーロッパに出張中やけど、

そんな最新作「ローマでアモーレ」に対応するんが、本作やないやろか。

アメリカ人のローマへのビジターぶりに対し、フランス人のNYへのビジター映画。

モチ、家族に先行して、ジュリー監督ネーさんは、NYに住んではりまして、クリス・ロックのアニキと同棲してはる設定でおます。

コメディ映画に映えるクリスの存在は、この映画を一段と活気づかせてはります。

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冒頭とラストの人形劇の取り込み、タイトに短カットで畳み掛けたり、

ピアノをバックにしたりした、クイック・モーションの多用、

ウディ・アレン監督的な早口の饒舌セリフ、

「イージーライダー」(1969年・アメリカ)やら「地獄の黙示録」(1979年・アメリカ)などの過去の名作を、セリフに取り込んだり、

別々に会話が発生するのを、うまく話の流れに溶け込ませる手法やったり、

ダイジェスト・シーンのリズム感など、

フランス映画とゆうよりも、アメリカ映画的な撮り方を、わざとのようにやってはるのが、印象に残りましたやろか。

それでいて、フランス映画らしい、エスプリ的なセンスがある作品。

監督の女性らしい優しさが、表現された1本やと申せましょう。

2013年7月24日 (水)

「スヌープ・ドッグ/ロード・トゥ・ライオン」⇒音楽ドキュどす

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ラップ人間ドキュメンタリーやゆうても、ラップには覆われとりまへん

ドッグがライオンに変わったてゆうても、スヌープ本人は変わっとりまへん

http://www.kadokawa-sound.jp/snoop-lion

7月27日の土曜日から、角川書店はんの配給によりまして、東京・シネマライズ(「アート・オブ・ラップ」と同時公開)やらで、全国順グリのロードショーでおます。

関西やったら、8月10日から、シネ・リーブル梅田で公開どす。

本作は「R-15+」指定映画。

文=映画・音楽分析評論家 宮城正樹

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Ⓒ2013 VICE FILMS, INC., SNOOPADELIC PICTURES, INC.

ラップ、ヒップホップ・ミュージックの雄、スヌープ・ドッグ(2012年7月31日より、スヌープ・ライオンに、アーティスト名義変更)の、

過去・現在形を捉えた、音楽人間ドキュメンタリーの、系列に入る1本どす。

昨日分析した「アート・オブ・ラップ」は、ヒップホップの現在形を捉えてはりましたけども、本作はそんな1人に焦点を当てて、ヒップホップ人間ドラマ風に、ドキュを展開しはります。

スヌープ・ドッグてゆうたら、ラップ・ヒップホップ勢が、大躍進を果たした1990年代前半に、現れた1人でおます。

でもしか、彼の人生は、半生だけでも波乱バンジョーどした。

シングル・オカンにドヤされながら、ワルガキへと成長。ギャングをやって…。とゆうか、下っ端やったら、ポン引きやらハッパ売りやらを、やってはったんやろか。

そんな日本では考えられない履歴を経て、ヒップホップ・アーティストとして、グループでデビュー。全米大ヒットをカマさはります。

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しかし、3人組のメンバーの1人、2パックが、ギャングに銃殺されてしまいます。

1990年代のロサンゼルスてゆうたら、黒人の大暴動を始め、黒人の不満が爆発しとりました。そんな中で、ギャングになったり、イロイロ悪さをしたりと、道を踏みはずす黒人少年・青年が多うござりました。

日本の不良とかのイメージとは大いに違い、銃撃殺人にまで発展する、不穏で暴力的なオトロシサでござります。

そういう危急存亡を切り抜けて、ラッパーとしてデビューしはったんが、スヌープどした。仲間の死後には、ソロ・デビューして大ヒット。

今や全米では、国民的ラップ・シンガーやとゆうても、エエでおましょう。

彼が音楽的ターニングポイントを求めて、レゲエへとアプローチしはり、そのメイキングなるもんを綴ったんが、本作のドキュメンタリーでおます。

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スヌープはジャマイカへ行き、レゲエの巨人ボブ・マーリィのグループの、最後の生き残りであるバーニー・ウェイラーと出会い、ハーブを吸い合います。脱法やありまへん。

本作がなんで「R15」指定やねんなんやけど、ハッパ(ハーブやらコカインやら)は憩いやゆうて、タバコみたいにしょっちゅう吸うてはるんで、そら、危ないわな。

でも、徐々に、真剣な音楽作りの方向へと、話は進んでゆきます。

スヌープが発するライムは、しかし、メッチャ「R15」指定や。娘はんもデビューして、銃殺はダメよ、ナンチュー歌を歌わはります。

“愛と平和と肯定”やナンチュー、スヌープ。彼のコメントをメイン・ソースにしもって、かつてないミュージシャンの半生が語られます。

音楽人間ドキュとしては、まさに異能の作り。時々、ホンマ、危ないわ。けども、なんやかんやあっても、ヤッパ、行き着く先は、音楽の素晴らしさや。

最後に流れる、タイトでリズミックなラップ・ナンバー「ラスタファーライ」などに、グッときたり…。

レゲエとヒップホップには、同じソウル(魂)があるんやと、音楽の3大要素の1つ、リズムを、ソリッドに追求してゆく姿勢にも、そこはかとなく胸にきます。

ワルガキがオトナになったミュージシャンぶりを、楽しみたい1本どした。

2013年7月23日 (火)

「アート・オブ・ラップ」⇒ヒップホップな音楽ドキュメンタリーや~

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ヒップホップの歴史を、インタビューで俯瞰する会心作や~

アメリカン・ミュージックの現在形が、ココにあります

http://kadokawa-sound.jp/art-of-rap

7月27日のサタデーから、角川書店はんの配給によりまして、東京・シネマライズ、大阪のシネ・リーブル梅田やらで、全国順グリのロードショー。

また、明日分析します「スヌープ・ドッグ/ロード・トゥ・ライオン」は、シネマライズでは7月27日から、シネ・リーブル梅田では、8月10日より公開でおます。

文=映画・音楽分析評論家 宮城正樹

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2012 Ⓒ The Art Of Rap Films Ltd

クラシックやロックを除き、今、現存する音楽の、およそ半分以上は、黒人が開発したものやないでおましょうか。

てなことを、10年ほど前にボクチンは、某音楽雑誌で書いた覚えがござります。

ジャズ、ブルース、ソウル、R&B、ヒップホップ…。ほんでもって、世界はブラック・ミュージックに、占領されてまうんやと。

まあ、今の日本は、一時期ヒップホップが盛んやったけど、アイドル系で侵食されとるように見えますが、

彼ら彼女らが歌うダンス・ミュージックは、一部ユーロ系はあるけど、実はほとんどが、ブラック・ミュージックからの影響が、大なんでありますで。

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さてはて、アメリカに目を向けまするに、特に、ビルボードを始めとした、アメリカン・ヒットチャートを見てみまするにでんな、アルバム、シングル共に、トップ100の半分以上が、ブラック・ミュージックなんですわ。

しかも、そのほとんどが、R&B、もしくはヒップホップ勢でおます。

10年以上前は主流やった、ロック、ハードロック、ヘヴィメタ勢力が、ドカーンとやられまくっておます。

日本ではそんなことはないけども、なんでアメリカは、そないなことになったんでおましょうか。本作を見れば、そこんとこが、ほぼ明らかになってまいります。

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さてはて、ここで、ボクは問いかけたいんやけど、ラップ、ヒップホップは果たして、音楽なんでありましょうか。

音楽の3大要素は、メロディ・リズム・ハーモニーどす。

但し、21世紀になる以前から、メロディ限界論がゆわれておました。新しいメロディ、新しい曲や歌が、なかなか生まれてこない現状があります。

たとえヒットしたとしても、どっかで聞いたような曲やんけ~ナンチューのんが、しょっちゅう言われるような次第になりよります。

片や、リズムは、いろんなリズムがありますわな。まだ、リズムの方が未来的には明るいやもしれまへん。でもしか、厳しいとこがあるやろな。

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ラップやヒップホップとゆうのんは、歌詞であり、主張であり、言葉による表現であります。

ほな、詩人やらとは、どない違うのんと言われたら、バックにリズミックな音があるかないかだけで、一緒ですとしか答えられませんやん。

そこに、音楽的な深みはあるのかてゆうたら、ボクは言葉・歌詞が浮き彫りにされる以上は、ないとしか言えないんですわ。

メロディの限界とリズムのパターン化の中でも、でもしか、歌詞(ヒップホップではライムてゆうてます)は、ある意味においては、無限に近いこともないとは言えへんやん。

音楽界の詩人。これがヒップホップの、ソリッドなポイントでおましょう。

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1980年代頃に生まれ、1990年代にはアメリカン・チャートをにぎわせ、ほんで今では、アメリカのポピュラー音楽界を支配してるヒップホップ。

そいつは一体何やねんとゆうのんを、1990年代初期の黒人のロス暴動に合わせて、ブレイクしたICE-Tが監督して、

本人自身が、ヒットしてる多彩なヒップホップ・アーティストに、インタビューしたんが本作ドキュどす。

言いたいことを、そのまま書いて歌う。言葉のやりとりであり、一種のケンカであるとか、ヒップホップ・ポインツをいろんなアーティストが語り、ほんで即興で、フリー・スタイルのラップを披露しはります。

日本では本場のヒップホップは、あんましヒットせえへんけど、今やアメリカの国民音楽になったヒップホップ。そのトンデモない熱気が、伝わってくるような映画どす。

日本だけでヒットしとるJヒップホップとは、深みやスゴミも違うんで、一度味わってみておくんなまし。

あとは、みなさんの好み次第どすやろか。

ちなみに、ボクはアメリカン・ヒップホップの、粘っこいベタなとこがスキやなかったけど、こういうカタチで、初のヒップホップ・ドキュめいたカンジで見せてもらうと、新鮮やったかな。

食わず嫌いにも、試していただきたい音楽ドキュどした。

2013年7月22日 (月)

「サウンド・オブ・ノイズ」⇒サプライズあるスウェーデン映画

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音楽ムービーの、トンデモ新しい魅せ方とは?

スペシャル・ゲリラ・ライブを、犯罪映画ノリでやってみたら、そこには何があるんやろか~

http://www.son-movie.com

ジュライ7月27日のサタデーから、アット・エンタテインメントはんの配給によりまして、東京・新宿シネマカリテほか、全国順次のロードショーや~。

本作は、スウェーデンとフランス合作による、スウェーデン映画どす。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2010 BLLIS/DFM FIKTION/NORDISK FILM/WILD BUNCH/KOSTR-FILM/DFM/FILM I SKANE/FILM I VAST/EUROPA SOUND

音楽映画どす。でもしか、フツーやありまへん。

犯罪映画仕様にした、音楽映画やなんて、どないですか~。

「ストリート・オブ・ファイヤー」(1984年製作・アメリカ映画)は、その種の映画のマイ・ベストワンやけど…。

犯罪は犯罪やけど、体裁や格好だけで、特殊な設定で、ドラミングを中心にした音楽を、プレイしたいだけやなんて、

おいおい、一体それは、どおゆうことやねんと思います。

ところがどっこい、見ていくと、コレがメッチャクセになるように、なっとりまんねん。

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まあ、ゲーム映画やとゆうても、エエかもしれません。

音楽を特殊な場所でとゆうか、犯罪する場所的な現場で、演奏してみるとゆう、ワケ分からへんような音楽披露。

例えば、銀行強盗な銀行で、銀行強盗的な体裁を装いながら、ドラミング音楽を披露。意味は全くござりまへん。

とゆうか、意味が見いだせへんねん。

病院で手術する医者陣に化けて、死にそうな人を前に、演奏する(写真5枚目)やなんて、殺人罪に問われかねへん犯罪やと思うけど、

まあ、手術される方は、死にませんどしたけども…。

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これまでに出たグループ型の犯罪映画は、多々ありましたわな。

でも、大たいが大マジ・モードやったと思うけど、例えば「黄金の七人」(1965年・イタリア)とか「死に花」(2004年・日本)とかは、

遊びゴコロやユーモアも、あったかとは思うんやけど、こっちは、そもそも金が目当てやなく、

聴き手がいるいないに関わらず、音楽を披露することに、命を懸けてはりまんねん。

ワケ分かりまへん。

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ストレートに見た場合は、モチ、意味は通じまへん。

しかし、犯罪映画に仮託した、音楽披露映画とゆう、ネジくれた視点で見た場合は、全く違った様相を呈してまいります。

紅1点の6人犯罪チーム&演奏チームやけど、アマデウスとゆう名の刑事と、対決するとゆう構図を取ってはります。

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この刑事がアマデウス(・モーツァルト)にも関わらず、音楽音痴どす。

弟は立派な音楽家なんやけど…。

6人と刑事のアレコレの駆け引きは、本作の1つの見どころや。

犯罪のようで犯罪やない。

でも、6人は決して捕まりまへん。

そこも不思議てゆうたら不思議やったし、紅1点の女と刑事は、ロマンスに発展しそうなとこもあります。

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4楽章に分かれた、軽犯罪にして音楽披露シーンの、変格音楽映画のノリこそが、本作の完璧なオリジナル・ポイントどす。

「マネーをハニーに」「音楽はクソくらえ」などの惑わしのセリフに、

刑事共々惑わされてしまいますが、ダークな夜の描写から始まる、

“愛は電流”ナンチュー「エレクトリック・ラブ」は、ノリノリのピコピコな仕上がり具合いどして、身が震えましたえ。

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ラストの、音のないオーケストラ・コンサートと、紅1点の彼女が歌うボサノバとの対比など、不思議快感の音楽ムービーの雰囲気で、最後の最後まで魅せてくれはります。

さてはて、スウェーデン映画には、こういうイキでシャレた映画はありまへんどした。

いや、ボクの見た映画では…にしときましょか。

とにもかくにも、新しい音楽ムービーの在り方を、垣間見た思いどした。

こんな音楽映画もあり! でおましょうか。

犯罪映画的なとこは何でか、うっすらしとるけど、音楽映画としての独特なセンスが、ココロに残る1本どした。

2013年7月21日 (日)

「パシフィック・リム」⇒怪獣VSロボ映画どす

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3Dで見てこその臨場感ある、特撮ものハリウッド産怪獣映画どすえ~

菊地凜子ネーさんのコドモ時代で、芦田愛菜ちゃんが叫んでるで~

http://www.pacificrim.jp

オーガスト8月9日のフライデーから、ワーナー・ブラザース映画はんの配給によりまして、3Dと2Dの同時上映・吹き替え同時公開で、大阪ステーションシティシネマやらで、全国各地イッセーのロードショーでおます。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

Ⓒ2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCC

ハリウッドの怪獣映画のイメージは、モンスター映画、もしくは動物巨大タイプが多うござります。

ケッタイな気色悪い変種とゆうのんは、どないあっても、SF映画として宇宙の、異星人エイリアンになってしまいます。

本作でも冒頭の方で、エイリアンは空からではなく、海中からやってきたとゆうナレーションがござります。

地上のモンスターと、宇宙からのモンスターは、はっきりゆうて区分されておます。

ゴリラの「キング・コング」(1933年・1976年・2006年各製作)、タコの「テンタクルズ」(1977年)、ヘビの「アナコンダ」(1997年・2004年)などの巨大型に加え、

モチ、実在したとゆう恐竜やらも入りますけども、

動物そのものが地上で、人を襲うタイプの「ジョーズ」(1975年)や「鳥」(1963年)なんぞが、オトロシー傑作として今に残っておりま。

つまり、アメリカでは、地上の異様な怪獣映画というジャンル・スタイルは、「エイリアン」(1979年)的SF映画によって賄われてとって、怪獣映画そのものは存在しないんですわ。

動物パニック、あるいは、人間が異能化したモンスター(吸血鬼・フランケンシュタイン、狼男やらゾンビやら)・タイプが主流どす。

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そやから、放射能汚染から出来てしもた日本産の「ゴジラ」(全28作の第1弾は1954年)などは、ハリウッドにとっては衝撃的やったはずどす。

韓国の傑作「グエムル 漢江の怪物」(2006年・韓国)なども、この「ゴジラ」の汚染系にヒントを得ていました。

そして、ハリウッド映画界の、この「ゴジラ」的怪獣映画に影響を受けて、そのものをハリウッド的造形で登場させた「GODZILLA/ゴジラ」(1998年)に続き、作られたんが本作やと思います。

しかも、怪獣退治のために、人間操縦による巨大ロボットをば、登場させるとゆう作りをやってはります。

ハリウッドにはロボット映画はあるかもしれへんけど、怪獣を倒すためのロボ対応とゆうのは、怪獣映画がないんで、まずありまへん。

これまた、日本産ロボット・アニメからの応用どす。

自動式やなく操縦型とゆうのも、日本式やと申せましょう。

ちゅうことで、「ゴジラ」シリーズの、操縦型「メカゴジラ」との戦い(1993年の第20弾・2002年の第26弾)などを、ハリウッド流に大幅に、バージョン・アップした映像で魅せてくれはります。

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ゴジラ映画やロボ・アニメにもないような、新味がいくつも付加されておます。

ネタ部を除いてお話ししまするに、まずは、ロボットの左脳と右脳の2つに分けて、2人が操縦する点。

確かに「メカゴジラ」もこのタイプやったけど、フツーに操縦する感じやったわな。

こちらは所作によって、コントロールするだけやなく、コンビとのチーム・プレーを深めるために、2人の互いの過去の記憶を、シンクロナイズするナンチューことをやってはります。

いやはや、この方式は新鮮で、ドラマティックでもありました。

操縦者・菊地凜子ネーさんの過去が暴かれて、コドモ時代に怪獣に襲われたエピソードが映されます。

芦田愛菜ちゃんが泣き叫んで魅せて、ハリウッド映画デビューどすえ~。

一方、殺した怪獣の脳ともシンクロできよりまして、そちらからは怪獣の意図が見えてまいります。

死んだ怪獣の体内を探索して、いろんな臓器や骨などを売る、闇ビジネスの現場も映されて、これもまた、ブラック・ユーモアな気色悪い新味。

でもしか、モチ、テンコ盛りの怪獣対ロボットの、1対1対決シーンが、デッカイ見せ場ではありまっせ。

アメリカを離れ、海や深海以外に、香港の街を主戦場にしたんも、新鮮やったしな。

動体視力が重要なスピードフルな撮り方やけど、3Dで見たら、どう決まっとるのか分かりにくかったけど、臨場感は圧倒的どした。

メガネを付けながらやから、ワイワイガヤガヤとはいかんけど、みんなで楽しめる1本になっとると確信いたします。

2013年7月20日 (土)

「江ノ島プリズム」⇒福士蒼汰クン主演の青春映画どす

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「時をかける少女」に迫る、タイムスリップ青春ものの快作

過去は果たして変えられるんか、それが問題や~

http://www.enoshimaprism.com

8月10日の土曜日から、ビデオプランニングはんの配給によりまして、シネマート新宿、109シネマズMM横浜、109シネマズ湘南やらで、全国順繰りのロードショーでおます。

関西やったら、8月31日から、シネ・ヌーヴォ、109シネマズHAT神戸やらで上映どす。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2013「江ノ島プリズム」製作委員会

高校を舞台にした、タイムスリップ系の青春日本映画。

または、男2人女1人の友情映画なんてゆうたら、イロイロ思い出されることでおましょう。

ここで、その種の映画の、マイ・ベスト・スリーをば、勝手に披露いたします。

①時をかける少女(1983年製作)②本作③タッチ(2005年)

●本作は、①と③をブレンドしたカタチで、展開する作品でおます。

しかも、新味を加えたとこもありましたえ。

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一方、記憶系(記憶を忘れてしまうタイプ)の映画としては、「天国から来たチャンピオン」(1978年・アメリカ)やらを思い出しました。

ちゅうことで、ストーリーを語ってみまひょか。

2010年。江ノ島の高校で、男子生徒2人(福士蒼汰クンと野村周平クン)と女子高生(本田翼チャン)の3人は、仲良し子よしどした。

写真のいくつかのシーンで、3人の友情とキズナが結ばれます。

しかし、ある日、福士クンに、翼ちゃんが、野村クンへの手紙を託します。

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誰もが思うのんは、翼ちゃんは野村クンが、スキなんやろなってことどすわな。

 翼ちゃんは、実はその翌日に、イギリス留学へと行ってまうんどす。

 それを知った野村クンは、あわてたように、彼女を見送りに行きましたとさ。

 そのあわてぶりが災いしてでんな、野村クンは心臓発作で、彼女を見送りに行く途上で、死んでしまうんどすわ。

 そして、物語は2年後へとスライドします。

 福士クンは、野村クンの遺品となる腕時計を付けて、列車に乗ってみたら、アレアレ2年前へと、タイムスリップしてまいました。

 ほんで、現代と2年前を行ったり来たりしはります。

 ほな、野村クンの死の運命を、何とか変えられへんもんかと、必死のパッチでやらはりまんねん。

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男の友情に加え、過去を変えてでも、2人を何とか結び付けたい福士クンの、キューピッド役は、メッチャ好感度が高いでおます。

福士クンが現在出てはる、連続テレビドラマ「スターマン」では、広末涼子ネーさんとの年の差恋愛が展開しとりますが、本人が記憶喪失系役どすけども、

そのナイーブなとことは正反対の、熱烈節で本作は押し通さはりました。

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過去改ざん系映画ちゅうのんは、ボクの記憶では、過去にはそれほど多くはござりまへん。

デンゼル・ワシントン主演の「デ・ジャヴ」(2007年・アメリカ)か、「タイムマシンはドラム式」(2006年・日本)くらいやろか。

でもしか、本作はそういう映画の中でも、出色の仕上がり具合なんどすえ~。

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時の天使的存在となる未来穂香ちゃん(写真一番下の右の子)も、3人のドラマを名サポートしてはります。

ほんでもって、ラストに明かされる、どんでん返しなサプライズ

ウーン、これはディープ・インパクトやで~。

さてはて、本作の吉田康弘監督。今年発表した「旅立ちの島唄~十五の春~」(弊ブログ内検索で出ます)に続き、切な系の青春映画どす。

ボクは、今年の日本映画のベストテン級の仕上がりやと、ジャッジいたします。

2013年7月19日 (金)

「最後のマイ・ウェイ」⇒コレがフランス映画の底力や!

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フランスの国民的シンガーを捉えた、華麗なるフランソワの物語

「愛の讃歌」と対を成す、ミュージシャンの実話やで~

http://www.saigono-myway.jp

7月20日のサタデーから、カルチュア・パブリッシャーズはんの配給によりまして、Bunkamura ル・シネマで、全国順グリのロードショー。

関西やったら、8月3日から梅田ガーデンシネマ、8月10日から京都シネマ、シネ・リーブル神戸やらで上映どす。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2011 LGM Cinema - Freche Productions - 24 C Prod ED - StudioCanal - TF1 Films Production - Rockworld - JRW Entertainment - Emilio Films  ⒸTibo & Anouchka

フランス映画やて、みなはん、最近見はったことはありますやろか。

フランスには行きたいけど、フランス映画はどうでもええわ、ナンチュー人が多いんやないやろか。

昨日に続く、フランス映画分析なんやけど、

実を申せば、「TAXi」シリーズ(第1弾は1997年製作)以来、日本全国各地の映画館へと行き渡る映画は、長らくなかったんやけど、

ようやく昨年になって、アカデミー作品賞を受賞した「アーティスト」(弊ブログ内検索で出ます)や、「最強のふたり」(弊ブログ内検索)やらが出たんやけども…、

本作こそ、みなはんに、眉をしかめずに楽しんで、見てもらえる娯楽作品になっとります。

はてさて、唐突やけど、21世紀のフランス映画の、エンターテインメントとして、みんなで楽しめる作品の、マイ・ベスト・スリーを披露や~。

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①本作①愛の讃歌(2009年)③アメリ(2001年)③8人の女たち(2002年)

●リュック・ベッソンはんが、監督やプロデューサーとして関わる「TAXi」シリーズなどの、アクションものにも、目を見張るもんがあるんやけど、

あくまで、娯楽大作の宝庫ハリウッドとは、一線を画する作品を選びました。

選んだ3本は、ハリウッドにはないような、パワー・ポイントがあります。

ュージカルとミステリーを融合した「8人の女たち」、オドレイ・トトゥとゆう、ワン・アンド・オンリーな女優を輩出した「アメリ」。

そして、本作は、実在のミュージシャンを描いた、ヒューマン・ドラマ映画どす。

シャンソン・ジャズ界のエディット・ピアフを描いた、同率ベストワン「愛の讃歌」と、甲乙付けがたい仕上がりになっとります。

ハリウッド産との違いを見るために、実在ミュージシャン・ドラマの比較で見てみましょう。

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まずは、21世紀に発表された、アメリカの何本かを列挙してみま。

●レイ・チャールズの「Ray/レイ」(2004年)●ジョニー・キャッシュの「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」(2005年)●エミネムの「8 Mile」(2002年)

☆上記の3作はいずれも実話をベースに、見ごたえがありました。

但し、その種のドラマのマニュアル通り、お手本通り、教科書通りに、描いたようなとこも、なきにしもあらずどしたやろか。

描かれる人物が、有名であれ無名であれ、どちらでもええんやけど、

ワン・シーンだけでもよろしおま、ココロに深く残るシークエンスや、予想外の驚きのシーンがあったりすると、オッと、これは…なんて思たりします。

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本作には、そういうシーンが、何度かありました。

フランク・シナトラが歌って、今に残る名曲「マイ・ウェイ」。その誕生秘話を描くとこも、サプライズ感があったけど、

むしろクロード・フランソワとゆうシンガーの、人間ドラマとしての仕上がりのレンジの広さに、グッと重厚感がありました。

彼の挙動をイチイチ論じるだけでも、映画評論が成り立つんやないかと、思わせるくらいの演技ぶりなんどす。

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フランソワに扮したんは、ジェレミー・レニエのアニキ。

みなはん、よう知らんかもしれへんけど、彼の役柄になりきって見れば、波瀾万丈が味わえますで。

個人的には、ブノワ・マジメルのアニキの、渋いマネージャー役にホレました。

かのジャン・ギャバンを思い出させる、ダンディズムあるシブミある演技ぶりは、映画史に残ってもええんやないやろか。

ギャバンを思い出しついでに、レニエもアラン・ドロンっぽい、プレイボーイ演技ぶりもやってはって、オッときました。

ちなみに、ギャバン&ドロンは映画史に残る、フランスの名役者はんどすえ~。

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フランス映画としては、過去最大の製作費を投下。金をかけまくったセット撮影の多さなど、フランス映画のイメージを反転させる作りが、そこかしこになされておます。

印象的なスロー・モーションの数々。モノクロ・シーン。分割カット。オーディエンスとの関わりや、ホーム・パーティーで映される、キモを押さえた長回し撮影。そして、ダンサブルなナンバーを始めとした、曲披露シーン。

特に、イギリスの殿堂ロイヤル・アルバート・ホールで、レニエがフランク・シナトラ歌詞版の「マイ・ウェイ」を歌うシーンは、マイ・イチバンヤーの感動シーンどした。

クロード・フランソワは、1978年に感電死で死んでしもたけど、共に40歳を前にした、2年後のジョン・レノンの死をも、想起させるような死に方どした。運命的な何かが…。

いずれにしても、フランスの国民的歌手の人生を、自由奔放に仔細に描き抜いてはります。

ちゅうことで、フランス映画の底力をば、ドカ~ンと見せつけてくれはった快作でおました

2013年7月18日 (木)

「クロワッサンで朝食を」⇒フランス映画の傑作

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ジャンヌ・モローはんの、21世紀の最高傑作や~

パリ映画の新しさを、出してはるとこに注目どすえ~

http://www.cetera.co.jp/croissant/

セテラ・インターナショナルはんの配給によりまして、7月20日の土曜日からシネ・スイッチ銀座、7月27日の土曜日から梅田ガーデンシネマなど、全国順グリのロードショーでおます。

本作は、フランス・エストニア・ベルギー合作による、フランス映画どす。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ⒸTS Production - Amrion Ou - La Parti Production - 2012

ジャンヌ・モローはんやて、みんな、知っとるか~? 

ゴリゴリの映画ファンやったら、モチ知っとるやろけど、まあ、簡単にゆうてみたら、映画史に残る女優はんどして、フランスの大御所はんでおます。

そんな彼女を視野に入れた上で、エストニア出身のヒロイン(ライネ・マギのネーさん)のお話を、メインに展開してまいります。

ストーリーを申し上げますと…。

エストニアのライネはんは、オカンの死で、1人となり(ダンナは既に逝去し、娘や息子はとうに独立して家庭持ち)、かつて憧れたパリでの仕事が舞い込んで、パリへ。

仕事はジャンヌ・モロー老女1人暮らしの、泊まり込みのハウスメイドでありました。

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ところがどっこい、このジャンヌはんが、メッチャイケズな方でおまして、ライネ・ネーさんは四苦八苦しはります。

わがまま演技のジャンヌはん。この役柄は、今のジャンヌはんの立場をおもんぱかった上で、ジャンヌ節を披露すべくのキャスティングでおます。

つまり、ジャンヌ・モローはんのための、映画とゆうとこがござります。

一方では、そんなジャンヌと絡む、家政婦役のライネは、モローはんの役を引き立てるべくの、あんまし表情や感情を出さない、演技に終始してはります。

そやからやけど、モローはんのわがままぶりに、遂にはキレてまうライネの演技ぶりに、圧倒されるんどすえ。

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主人と家政婦のキズナ映画なんてゆうたら、

アカデミー賞の作品賞をゲットしはった、執事と女主人の関係「ドライビング・ミス・デイジー」(1989年製作・アメリカ映画)なんぞを、思い出したりしますが、

本作もまた、ほど良い距離を置いて、ほんでもって、最終的には、2人のキズナへともってゆくスタイルどす。

しかし、ベタな押しつけがましさは、全くありまへん。

全くの自然体。それゆえにこそ、しみじみジワリとくる感動がありまんねん。

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こんなことゆうたら、何やけど、ジャンヌ・モローはん主演映画てゆうたら、滅多に感動系の映画はなかったように思います。

どこまでもドライな「死刑台のエレベーター」(1957年・フランス)、男女の三角関係をクールに描く「突然炎のごとく」(1961年・フランス)など、

ジャンヌはんといえば、どちらかとゆうたら、お涙チョーダイ系の映画とは、無縁に近い女優はんやと思います。

でもしか、ここに来て、ホンマにグッと泣けてくる映画に、遂に出はったんやないやろか。

ほんでもって、パリへのビジターとなるライネの演技もまた、シブミをもってはります。

パリ観光入り映画てゆうたら、パリのいろんな観光名所を映すんが常套やけど、それらを見るヒロインの視点に立って描くと、あくまで名所を映さずに、ヒロインの動きを映すタッチで終始してゆきます。

ヒロインのキモチをメインに映すカットの数々こそ、この映画の隠し味とも言える、見どころポイントでおましょうか。

ジャンヌ・モローが語る「ルーブル美術館なんて、パリッ子は見に行かない」に、アンチ観光映画らしさが見え隠れしとります。

それより何より、重大なんはモチ、2人のキズナっちゅうことどすえ。

自然体の演出によって引き出される、ラストの感動に、グーンと酔ってくだされまし。

2013年7月17日 (水)

「ロスト・メモリー」⇒ドイツ産ホラー映画どす

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ドイツ映画ではメッチャ珍しい、ホラー・サスペンスや~

ドイツ版「リアル~完全なる首長竜の日~」かも

http://www.earthstar.jp/movie/lostmemory.html

7月20日の土曜日から、アース・スター エンターテインメントの配給によりまして、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ⒸWUSTEFILMOST/WUSTEFILMGMBH/MAGNOLIAFILMPR

ODUCTIONGMBH/ZDF

みなはん、ドイツ映画やて、失礼ながら、これまでに見はったことはありまっしゃろか。

第二次世界大戦前には、ドイツはハリウッドと並ぶ映画大国どした。

でもしか、東と西に分かれた戦後は、衰退の一途をたどり、21世紀の今においては、ほとんど日本に上陸することがござりまへん。

上陸しても、小難しいアート映画が多かったどす。

さてはて、そんな中において、エンターテインメント作品としては、どないでおましょうか。

ここで、ドイツ映画の娯楽作品、1990年代以降(正確には、ベルリンの壁がなくなって以降)の、マイ・ベスト・スリーをば披露さしてもらいます。

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①本作②バンディッツ(1997年製作)③ラン・ローラ・ラン(1998年)⇒こんなカンジやろか。

全部、単館系の映画なんやけど、ギャルズ・バンド・ロック・ムービーの犯罪系②、

ヒロイン映画の、走りに懸けたタイムリミット系の③など、ハリウッド産には見られない、少し違ったユニークな混成型が見られます。

でもって、本作にしても、そんな傾向がありました。

ドイツ映画としては、珍しいホラー映画どす。

いやはや、ドイツではホラーも、ケッコー作られとるんやろうけど、日本上陸は何でか、なかなか叶いまへんどした。

そやから、ハリウッド・ホラーやJホラーを意識しつつも、特異なホラーになっとります。

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孤島系・記憶喪失系・少女時代のお話など、どこかで聞いたようなスパイスながらも、新鮮なとこがありました。

少女ホラーは「エクソシスト」(1973年・アメリカ製作)以来、メッチャ出回っとりますけども、

本作は少女時代の事件を、大人になってから振り返るとゆう、珍しい形態を取ってはります。

島とゆう閉ざされた中で、事件の追及が行われる点では、「シャッター・アイランド」(弊ブログ内検索で出ます)やらのセンスもあるし、

穴倉の底がポイントになってるとこなんかは、井戸の「リング」(1998年・日本)の貞子も思い出すけども、

あくまで、それらはサブ・ポインツとして、機能しとるかと思います。

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ただ、記憶喪失系においては、そんな重大事を何年も経ってるからとゆうて、すっかり忘れてまうやろかとか、

ネタ部のとこにおいても、それはないやろな~なとこが、あるんは否めません。但し、伏線があるんかないんかは、よう分からへんかったけど、

でも、そんなアホな~はあっても、サプライズ感はそれなりに強烈やったし、

「キャリー」(1976年・アメリカ)的な、アイロニカルなラストシーンも、ココロにグサリときよりました。

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子連れヒロイン・オカンも、そんなに
ないシチュエートやし…。

怖がらせる効果音としてのショッカーも、ちゃんと入っとるし、センチメンタルなピアノ・サントラ使いなんぞも、心得てはりました。

記憶がファジーで、その真相がメイン・ネタになっとる点では、「リアル~完全なる首長竜の日~」(弊ブログ内検索)なんぞと、シンクロナイズしよるかもしれまへん。

食傷ぎみのホラー映画やけど、ホラーに新鮮味を求めるなら、本作は絶好の映画やと思います。

2013年7月16日 (火)

「不安の種」⇒石橋杏奈ちゃん主演ホラー映画

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コミック原作のユニークな、ホラーイズムにオオッ!

怖がらせヒロインの、アイドルチックな新しいカタチやも

http://huann-movie.com/

7月20日の土曜日から、是空の配給によりまして、東京・シネクイント、大阪・テアトル梅田ほかで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ中山昌亮(秋田書店) 2004/「不安の種」製作委員会 2013

みなはんもよう知ってはるやろけど、ジャパニーズ・ホラーは、「リング」(原作の出版は1991年・映画化は1997年)の登場以来、イロイロと進化してまいりました。

ハリウッドで大マジにリメイクされたり、「呪怨」(2002年)やらが次々に、ハリウッド・リメイクされて、JホラーはJアニメ(ジャパニメーション)に続く、21世紀の世界的映画レベルとなりました。

でもしか、近年においては、どないやろか。Jホラーはかつての勢いがない、頭打ちのカンジがあるように思います。

それでも、ホラー映画はあくなき執念のごとくに作られておます。

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Jホラーは多種多彩な分岐点に今、立地してると申せましょうや。

ドオーショーもない作品も、時には出てくるでおましょう。そんなお蔵入りの作品がある中で、劇場公開されたり、公開されずともビデオ化されたりは、メッチャ幸運やと思います。

とゆうか、ハードルが高くなっとる現状がござります。フツーに怖いのでは、今の人たちには通じまへん。

ところがどっこい、本作のような場合は、チョイと違っておます。ホラーイズムの新しどころがあります。コミック原作とゆうのんも、今の潮流には合っとるでしょう。

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しかし、怖がらせ度合いは、決して高いとは言えまへん。

一部の描写では残虐で、目をそむけたくなるとこがあったり、縦に半分切れの半壊人間が何度か出てきたりするんやけど、決して怖くはないし、リアリズムを強調するならば、荒唐無稽やと申せましょう。

ただ、本作の意図は、人を怖がらせることを、主な目的にはしてはらしまへん。

いやはや、してはんのかもしれへんけど、今までとは違うホラーを追求する限り、それは単に怖がるだけではすまされへんような、異界の領域に入ることでおましょう。

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かといって、ホラー・コメディでもありまへん。怖がらないから笑えるんやなく、あえて怖がらないところを見せつつ、登場人物たちを怖がらせる、方向性と申しますか。

怖がる人たちがいます。でも、見ている我々には、その怖さが体感できへんので、あくまで、自己満足的に怖がっているとゆう図なんやけど、それをはばかりなく押し出してはるんが、つまりは本作なんでおます。

怖くないけど、取りあえず、怖がってみましょう。そんなとこがあります。

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ボク的には、Jホラーだけやなく、洋画のホラーでも、これまでに心臓が止まりそうなくらいの、完全無敵のホラーには出会っとりません。

映画はどこまで人を怖がらせるのか、とゆう視点においては、そんな問題作には出会いまへんどした。

そやから、むしろホラーの未来は、逆も真なりにあるんかなと思たんが、本作どしたやろか。

決して怖くない。でも、何か引っかかる。チャッチー。でも、それだけでは、すまされへんとこもあるやろなて思たり…。

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アイドル系ホラーとしての、石橋杏奈ちゃんの演技ぶりには、魅せられました。

ホラー演出的には、モチ、演出意図をもってはったかと思います。けども、杏奈チャンは、規格外の面白さ。

素人っぽいようでいて、この種の2面性演技は、誰でもできそうでいて、できない演技や。「死ねよ、バカ」の唐突感はグッときたかな。で、アイドル性も維持しもってやったら、なおさらどす。

「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年)から化けた、須賀健太クンにも注目や。半壊人間になってまうねんけど、お気の毒なとこなんか、メッチャ驚きましたがな。健太クンも、大人になったんやな~って、感慨がありましたえ。

ちゅうことで、不条理系ホラーの粋を、変格系で見せる快作でおました。

2013年7月15日 (月)

「シャニダールの花」⇒綾野剛&黒木華共演

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石井岳龍(聰互)監督が示す新しき、世界の終末映画やで~

いろんな女たちの、妖しき壊れ方を、見てみなはれや~

http://www.shanidar-hana.com

7月20日の土曜日から、ファントム・フィルムの配給により、東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田、シネ・リーブル神戸、名古屋・センチュリーシネマやらで、全国順繰りのロードショー。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2012「シャニダールの花」製作委員会

美しき花々を描くなんていいながら、怪し・妖しの美学を追求しはった、石井岳龍監督の真骨頂どす。

花が女の人に取り憑くとゆう、ビョーキがありましてな、重症になった場合は入院せなあきまへん。

でもしか、女の人しか罹らないとゆうのは、いくら近未来設定のSFとは申せ、ある程度の説明が必要やと思うんやけど、それらはスルーされとります。

SFやなく、ミステリーとして見た場合は、少しくアンフェアで疑問っぽいものが、あったりしますけども…。

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しかし、石井監督てゆうたら、石井聰亙名義の時代から、

そういうミステリー的な論理主義とはかけ離れたもんを、ドッサリと作ってきはったような印象がござります。

日本のカルト監督の巨匠やと、ボクチンが勝手に思とる、そんな石井監督のマイ・ベストやなく、マイ・カルト・ファイブを披露いたします。

①本作②生きてるものはいないのか(弊ブログ内検索で出ます)③ELECTRIC DRAGON 8000V(2000年製作)④狂い咲きサンダーロード(1980年)⑤高校大パニック(1978年)

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●石井監督の持ち味は、ヤケクソな爆裂系を、説得力あるカタチで描くパターン。

例えば、カルト④やら⑤やらがあります。

男と男の1対1対決映画にしても、監督した大手の東宝配給作品「五条霊戦記」(2000年)も、カルト③も、おんなじような奇妙キテレツ系のノリを、決して崩さはりまへん。

2作品で共に対決しはった、浅野忠信&永瀬正敏の各アニキも、石井節に合わせて、シュールに弾けてはりました。

一方において、ストレートにゆうたら、世界の終末系映画を、独特な視点で撮り上げるセンスでも、魅せてくれはります。

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名義を石井岳龍にしはった、その第1作の前作カルト②では、理由なき終末映画の在り方を披露しはったけども、

本作でも、その流れは継承されとります。

前作があわただしい展開やったのに対し、今作は静かに密やかに、物語は進んでまいります。

どちらも群像劇なんやけど、前作は大学を舞台にした、謎めいたウイルスによるサバイバル系。

片や、こちらは、一種のホスピタルが舞台の、美しき花イコール毒花にまつわるお話。

世界の終末映画なら、例えば核やったり、新型インフルエンザなんかの話やありまへん。

あくまで、設定系にてシュールに、物語をば展開させはります。

そやから、ウイルスがどんなウイルスなんかは、特定されまへん。また、花についても同様だす。

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ただ、特定てゆうたらアレやけど、イラクのクロマニヨン人と花の化石について言及するあたり、

石井監督は多分に、映画化もされた、伊坂幸太郎のミステリー「重力ピエロ」を、微妙に意識してはったんやないやろか。

ほんで、エレキが響く重ためのリズム隊やら、ピコピコな電子音やら、作品性に合わせたサントラ使いも、いつも通りに巧妙でおました。

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ほんでもって、一番肝心カナメの役者陣や。

綾野剛アニキ。逼迫感ある演技を含め、彼の最高傑作とも言うべき演技ぶりや。

黒木華ちゃん。「舟を編む」(弊ブログ内検索)なんかの自然体演技を、この特殊な作品の中で、そのまま継続するような演技ぶりには、ある意味でヤラれましたやろか。

伊藤歩の病気演技、古舘寛治の異能の研究者ぶりやら。記憶すべきカルティックな演技は、そこかしこにありました。

ちゅうことで、今から100年後にも噂されるような、カルトなケッサクになっておます。

2013年7月14日 (日)

「少年H」⇒戦中家族映画の傑作

H
水谷豊アニキ&伊藤蘭チャン実夫妻演技による、4人家族の物語どす

「ライフ・イズ・ビューティフル」に迫る、静かやけど、弾圧される系家族映画や~

http://www.shonen-h.com

葉月8月10日の土曜日から、東宝の配給によりまして、全国各地イッセーのロードショー。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2013「少年H」製作委員会

日本映画で、太平洋戦争の戦中映画とゆうのんは、モノゴッツーなタイトル数があります。

でもしか、本作のような1家族を通した、戦時体験映画とゆうのんは、そない多くはありまへん。

唐突やけど、ここで、20世紀と21世紀公開分に分けて、邦画戦時映画の各マイ・ベスト・スリーを、思いつくままの勝手気ままに、披露してみます。

●20世紀⇒①人間の條件(シリーズ第1弾・1959年・弊ブログ内検索で出ます)②TOMORROW  明日(1988年)③火垂るの墓(1988年)③少年時代(1990年)

●21世紀⇒①本作②紙屋悦子の青春(2006年)③母べえ(2007年)

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●ホンマ、メッチャかなりのタイトル数があるんで、はずしてしもてる作品もあるかとは思いますが、まあ、堪忍(かんにん)しておくんなはれ。

但し、20世紀のベスト①などは、シリーズ的には、悲惨な戦場シーンもあるんやけど、あくまで、戦時下の人々の生き方を、描いた映画を取り上げました。

家族のキズナを描いた映画は、やはり、この種の映画では胸を打ちます。

本作は、関西の空襲を取り込んだ、アニメの「火垂るの墓」とのシンクロとか、

当時の東京の家族を描いた「母べえ」に対し、関西・神戸編を押し出してはります。

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戦中を含んだ、大河系の家族ドラマもまた、多数ござります。

映画やないけど、NHKの朝ドラ「カーネーション」やらでも、戦時の様子は、イロイロと描かれておました。

しかし、戦前の主人公少年の、少年時代描写もあるけど、本作はモロ、戦時をメインに描いてはります。

オトン役・水谷豊のアニキが、特高にスパイ容疑で睨まれて、取り調べで拷問を受けたり、キリスト教崇拝のオカン役・伊藤蘭チャンが、周囲からハバにされたり…。

向かいのうどん屋の兄ちゃん役・小栗旬なんかも、スパイ容疑でパクられまんねん。

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それでも、主人公の少年H役の吉岡竜輝クンやけど、どこまでも、明るさと前向きと強気を崩しはらしまへん。

弱気なオトン・水谷豊にも、口撃しはります。

そんな息子に対し、まさに自然体の落ち着いた演技で、大人の対応をしはる水谷豊の演技は、地味でありながらも、メッチャ渋いわ。

息子に諄々(じゅんじゅん)と話す、長回し撮影シーンなど、理路整然とした「相棒」なんかとは違う、人間的な説得力が、じんわりと伝わってまいります。

H_2
さてはて、H少年やけど、これまでの戦時下の少年の描かれ方とは、随分と違っておました。

何しろ舞台は、関西やからな~。朝ドラ「カーネーション」のヒロインみたいに、メッチャ前向き。

ナチ収容所家族ものの「ライフ・イズ・ビューティフル」(1998年・イタリア)の、少年の無邪気さとは、ある意味で、対を成す演出ぶりやと申せましょう。

神戸大空襲の焼夷弾投下に、「花火みたい」やなんてゆう、余裕があったり…。

敗戦に「何のための戦争だったんだ~」と叫んだり、戦後ガラリと変わった人たちへのストレートな非難など、いっぱしのオトナ節をブチ上げはります。

そんな息子に対する、水谷豊の対応の仕方は、ウ~ン、渋い。

これぞ大人の中の、大人どす。

瓦礫の中で、父子が再会するシーンも派手やなく、自然体やったしな~。

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さて、神戸主舞台なんやけど、韓国まで行って、いろんな地方ロケを敢行しはりました。

CG控えめに、当時の風景を求めてのロケは、相当困難な撮影ぶりやったかと思います。

でも、そういうとこは、ほとんどカンジさせずに、スムーズに物語は進行します。

本格的オーケストラで、ドラマティックにやったりなど、サントラ部も強力サポートや。

「風立ちぬ」(6月30日付けで分析)と同様に、押しつけがましくなく、反戦と平和を、ジワリと伝えてくる1本どした。

2013年7月13日 (土)

「ローン・レンジャー」⇒21世紀のジョニー・デップの最高傑作

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21世紀のチョー進化型の、西部劇ウエスタン映画どすえ~

クライマックス15分の爆裂アクションは、映画歴史的な大ハットトリッキーやで~

http://disney.jp/loneranger/

8月2日のフライデーから、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンはんの配給で、全国各地イッセーのロードショーでおます。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2013 Disney Enterprises, Inc. The LONE RANGER property is owned by and TM & ⒸClassic Media, Inc, an Entertainment Rights group company. Used by permission.

いわゆる、アメリカン・テレビドラマの劇場版・映画版でおます。

日本は今や、テレビもんの映画化が繁盛しておりますが、

テレビ化から時期を置かずに、映画化へともってゆくんが、セオリーになっとりますわな。

ところがどっこい、アメリカのテレビドラマの映画化の場合は、そうやありまへん。

「セックス・アンド・ザ・シティ」なんかは近々やったけど、

例えば「奥様は魔女」(2005年製作・以下の引用は、指定国以外は、全てアメリカ映画)など、1960年代のドラマを、21世紀になって映画化するような、パターンが多うござります。

ほんでもって、本作は1930年代にラジオドラマ化され、その後1949年から1957年まで、全米テレビドラマ化されたシリーズの、2度目の映画化となります。

ちなみに、1度目の映画化は「西部の王者/ローン・レンヂャー」(1956年)どした。

4ちゅうことで、ここで、アメリカのテレビドラマの映画化作品の、マイ・ベスト・スリー。

並びに、いつものカルトやなく、見たあとスカッとした度合いの高さの、ベスト・スリーを選んでみましたえ。

●ベスト⇒①アンタッチャブル(1987年)②本作③ツイン・ピークス  ローラ・パーマー最期の7日間(1992年)

●スカッとさわやか度合い⇒①本作②ミッション:インポッシブル(第1弾は1996年)③チャーリーズ・エンジェル(第1弾は2000年)2●どちらにおいても、マイ・ベストやけど、本作は入ってきます。

アメリカ映画の伝統芸とも言える、西部劇へとアプローチしはりました。

時代的には、南北戦争後に訪れた、西武開拓時代の1869年。

日本では明治維新1年後の時代で、「ラスト・サムライ」(2003年)が描かれた時代背景と、シンクロしよるやろか。

西部映画的には、「大列車強盗」(1903年・1926年)「荒野の決闘」(1946年)「テキサス・レンジャーズ」(2001年)など、多数の作品とリンクしてまいります。

主人公の仮面付けは、「怪傑ゾロ」(第1弾は1940年)に先行しとります。

また、相棒系西部劇となれば、ピンポイントやもしれまへん。

インディアン役のジョニー・デップと、法の番人・事務屋のアーミー・ハマーの相棒コラボレートの妙。

ほんで、2人をサポートする白馬の、実写・擬人化の絶妙演技ぶり。たまりまへんで。1冒頭の機関車アクション・パニック・シーンを前触れに、

それに呼応するクライマックス15分の、トンデモ機関車アクトは、

映画史に残ってもおかしくないくらいの、リキが入っておました。

16ビートの高速ナンバー「ウィリアム・テル 序曲」のサントラに乗って、

2車線の列車2台による、トンデモ・チェイスやら、

白馬に乗っての追走など、モノゴッツーなミラクル・アクション・シーンが、スピードフルかつスリリングに展開してゆきよります。

「ワイルド・スピード」最新作(7月1日付けで分析済み)の、クライマックスと比べても、決してヒケをとりまへんよ。

ちゅうか、さらなるインパクトをば、運んできよりましたがな。3さてはて、主演のジョニー・デップ的に、見ていったらどうやろか。

ちゅうことで、ジョニデの20世紀&21世紀に分けた、各マイ・ベスト・スリーを披露いたしますと…。

●20世紀⇒①フェイク(1997年)②エド・ウッド(1994年)③シザーハンズ(1990年)

●21世紀⇒①本作②パイレーツ・オブ・カリビアン(第1弾は2003年)③チャーリーとチョコレート工場(2005年)

●20世紀は、映画評論家受けの高い作品に、よう出てはりましたけども、ボク的には、ジョニデ・ヒューマニズム・ヒロイズム演技としては、「フェイク」が渋かったどす。

一方、本作は「パイレーツ・オブ・カリビアン」を抜く、トンデモ・キャラ・アクション演技どした。

ヒロイズムのユニークな新しさを、打ち出した本作は、シリーズ化されそうでもあり、今後もジョニデの演技は、進化してゆくことでありましょう。

2013年7月12日 (金)

「劇場版ポケットモンスター」最新作どす

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『劇場版ポケットモンスター ベストウィッシュ』

長編「神速のゲノソクト ミュウツー覚醒」と

同時上映短編「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ」

http://www.pokemon-movie.jp

7月13日の土曜日から、東宝はんの配給で、日本全国各地イッセーのロードショーや~。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹(音楽分析評論家も名乗っとります)

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ⒸNintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku

ⒸPokēmon

Ⓒ2013 ピカチュウプロジェクト

今や層がメッチャ、厚厚(アツアツ)の東宝アニメや。

春休みの「ドラえもん」、ゴールデンウイークの「クレヨンしんちゃん」、「名探偵コナン」に続き、夏はヤッパ「ポケモン」やん。

毎回、新しいポケモンが出てくるんやけど、今回は、高島礼子ネーさんによる、落ち着いた声のミュウツー。

ほんで、赤いゲノセクト(名声優・山寺宏一のアニキが、これぞプロの声優ぶりを披露)率いる、4体のゲノセクトとの対決を主軸に、

ポケモンマスターを極めるための道すがらの、お馴染みの3組たち(写真4枚目)が、そんな対決に関わらはります。

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ポケモン・シリーズは弊ブログでも、何度か分析してまいりましたが、いつもおんなじような分析やったら、全然オモロありまへん。

そこで、これまでは語らへんかった、まずは声優陣についてゆうてみます。

主人公サトシの声は、言うまでもなく、松本梨香のネーさんが担当や。

かつて故・今野敏監督の「PERFECT BLUE」(1997年製作)で、ボクは梨香ネーさんに、インタビューさせてもうたことがござります。

その時の印象は、女だてらに…な、男ギどした。

梨香ネーは、作ってはるにしても、男の声にこそ持ち味があります。

男声女声優にしてみたら、今や林原めぐみネーさん(本作シリーズではムサシの声を担当)と、双璧をなしてはると思います。

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ゲスト部分も毎回、お楽しみにしてはる方がいてはるでおましょう。

短編では、前田敦子チャンが、ナレーターをやらはりました。

テレビのバラエティ番組の声よりも、ズーッと誠実なナレーションぶりどした。みなはんの好感を呼びます。

そして、毎回変わる主題歌やらのサントラ部。

本作で初声優をチョイやらはった、吉岡聖恵ネーさんがリード・ボーカル担当の、3人組「いきものがかり」が、主題歌を担当しはりました。

7月10日に発売された「笑顔」(ジャケット写真は6枚目)どす。

ミディアム・ポップな歌に加え、モチ、ポジティブ・ソングや。

「終わりなき旅」など、一時のミスチル(Mr.Children)・ナンバーと、似ているとこなんかもあるんやけど、

何はともあれ、「僕と君」の物語を、いつも通りの彼らのセンスで、まとめてはります。

男の視点で歌うことの多い吉岡ネー。そのうち男オンナに、なってたりしてな~。

Photoやや横道に逸れた感がありますが、すんまへん。

短編部の主題歌は、私立恵比寿中学の「手をつなごう」(発売中)。

AKB48ナンバーが、時代の本流になっとるけども、

この曲は、1990年代に流行したダンス・ナンバーを思い出させる、ノリノリのナンバーや~。

打ち込み系のリズムボックスをバックに、ユニゾンの女性コーラスが入るパターン。

ウーン…、ポケモン映画のリズムを作る上では、絶好のナンバーやったです。

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さて、金太郎アメ(←今は死語どすやろか)のごとくに、いつも語っとる、色使いについてはどないやろか。

いやはや、コレが今まで以上に、カラフルになっとったんで、驚き(ポテチン)どした。

でもしか、原色系よりも薄色をば、ポイントにした配色ぶりどしたえ。

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しかも、短編の色使いが、長編にも応用されてゆくとゆう、心憎い仕上げをしてはります。

前へ前へとゆく絵作りを前触れに、多彩な色使いがなされてまいります。

「2001年宇宙の旅」(弊ブログ内検索で出ます)を、ケッコー意識してはるんやないやろか。

「みんな、仲間なんだ」のセリフなどでシメられるのは、ありきたりのように見えて、国民的なファミリー映画となってる今は、メッチャ重大どす。

ヘタなことはできしまへん。

映画的なことよりも、家族一同、より心地よく映画館を後にできるとゆう意味で、優等生的かもしれへんけど、本作はそこんとこを、しっかり押さえた上での作品です。

ファミリー映画としては、春は「ドラえもん」。

ほんで、夏は「ポケモン」を、定着させる作りの作品でおました。

2013年7月11日 (木)

「ひろしま 石内都・遺されたものたち」⇒日米合作ドキュメンタリー

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アメリカの女性監督リンダ・ホーグランドと、写真家・石内都が捉えた、広島原爆の21世紀や~

戦後生まれの2人の女性アーティストが、未体験の戦争から生み出したものとは?

http://www.thingsleftbehind.jp

NHKエンタープライズはんの配給によりまして、7月20日から東京・岩波ホール、8月3日から大阪・梅田ガーデンシネマやらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ⒸNHK / Things Left Behind, LLC 2012

広島原爆の今を描いた映画どす。

ドキュメンタリーのブランドNHKが、関わってはるだけやありまへん。

太平洋戦争はもちろん、広島原爆を知らない、戦後生まれの世代による作品でおます。

戦争を知らない世代による、戦争を描いた映画は、これまでにも多数出てきておりますが、

本作はあえてそこを隠さずに、いや、むしろ押し出すように、描かれてゆく作品なんどす。

2
何でかとゆうと…。

戦争体験世代は、いずれ消えてゆきます。

ほな、戦争や原爆被爆のことを、どない未来に、未来世代に伝えてゆくのか。

そのポイントを押さえてはるんが、本作でおます。

広島原爆について伝えようとする、かつて日本に住んではった、アメリカの女性監督リンダ・ホーグランドのネーさんが、本作の製作に乗り出さはりました。

広島原爆を描いたアメリカ映画は皆無どす。「終戦のエンペラー」(7月6日付けで分析)では多少はあったけども…。

4
写真家の石内都(写真2枚目)が、母の遺品を撮った「マザー」の実績により、

広島原爆被爆者の遺品写真を撮って、作品展として発表するとゆう依頼を受けはります。

そんな彼女の製作のメイキング。

ほんで、カナダでも開催された写真展の模様を、カメラは追いかけはります。

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原爆映画、原爆後遺症映画は、日本映画を中心にいっぱいあります。

そやから、今さら、広島原爆ナンチューてゆわはる人も、いてはるかもしれまへんが、

それでも尚、そんな不満を超越したものが、ココにはありました。

また、じっと動かない遺品を、ただ撮っただけやんとゆう写真展やけども、

作品を見てのいろんな人の感想を見るにつけ、

映画や写真の製作意図としては、ベストな作りをやってはるかと思います。

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とゆうのは、今後、こういう映画を作る場合は、もちろん、戦争や原爆を知らない人たちでおましょう。

その先駆け的な作品とゆうだけやなく、いかに伝えてゆくかにも、腐心の跡がうかがわれて、好感を呼びます。

石内都はんが語る、遺品を歴史から自由にしてあげたいとゆうとこなんか、グッときよりました。

戦争を知らない世代が、さらなる未来世代へ伝えてゆくその手法が、ほぼカンペキなカタチで描かれとるんが絶品や。

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カナダの博物館周辺の、自然描写を含めた撮り方に加え、

ギター・ピアノ・バイオリンなどを、主にソロでひっそりとやる、サントラ使いなどにも、ある種の癒やしがあってOK。

そして、あくまで自己主張をせずに、撮影対象をそのまま映してゆく手法は、

リンダ監督の「ANPO」(弊ブログ内検索で出ます)に続く方式やけど、

この観客にゆだねるカンジは、本作でも威力を発揮しておます。

監督が訴えたいとゆうアメリカの人はモチ、日本の観客にも、広く見てもらいたい作品です。

2013年7月10日 (水)

韓国映画「風と共に去りぬ!?」⇒チャ・テヒョン主演新作

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コンゲーム・ノリの、コミカル時代劇の、会心作や~

チャ・テヒョン率いるチーム・プレーの、チョー楽しさが、テンコモリモリどすえ~

http://www.maxam.jp/tgh/

7月20日の土曜日から、オリオフィルムズはんとマクザムはんの共同配給によりまして、東京・新宿 K's  cinemaやらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2012 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. DHUTA CoLtd. & AD 406 All Rights Reserved.

コンゲーム・ノリの映画にして、盗みの映画で、しかもコミカルなテイストが入った作品どす。

この種の犯罪ものは、シリアスにやって、ハラハラドッキリを構築する作品が、メッチャ多いんやけど、

このコミカル・テイストでやるとゆうのんは、実はハードルが高いんどすえ~。

例えば、「オーシャンズ11」(2001年製作・アメリカ映画)を、コメディ・ノリでやったら、どないなるのかを考えてみたら、

おおよそのことは、お分かりになるやろかと思います。シラケまくりかもしれまへんな。

但し、「オーシャンズ11」の元ネタ・オリジナル「オーシャンと11人の仲間」(1960年・アメリカ)は、コミカル・モードもあって、余裕ある楽しい仕上がりになっとります。

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ほな、コミカル・ノリの、騙しの、ソロorチーム・プレーの、盗み映画、コンゲームなノリの映画に、どんなんがあるのんとゆう方に、

そんな映画の、マイ・ベスト&カルト・スリーをば、手前勝手に披露いたします。

●ベスト⇒①スティング(1973年・アメリカ)②黄金の七人(1965年・イタリア)③マダムと泥棒(1955年・イギリス)

●カルト⇒①本作②パリの大泥棒(1967年・フランス)③死に花(2004年・日本)

●ボクチンが選んだのでは、ベスト②③、カルト③など、銀行強盗系がケッコー多いわ。

それも、銀行を直接襲うんやなく、アナログやけど、穴を掘ったり、工事に見せかけてヤッテまうとか、変形ものや。

そういうのんが、ユーモアチックとマッチしよるんでおましょうか。

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本作も確かに、穴を掘ったりはしてはります。

ここでは着服金やら金塊やら、金になるもんも狙うけど、でもしか、メインで狙うのんは、なんとまあー、氷でんねん。新しいでっしゃろ。

しかも、時代劇どすねん。時代ものやったら、盗みは金めのもんが相場やけど、本作の氷とゆう発想は、いまだかつてなく、

時代考証もしてでんな、モチ、リアル感もあるけど、とにもかくにも、トンデモ破天荒でおました。

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それをば、「七人の侍」(1954年・日本)のごとく、最初は7人で始めたんが、アレアレ、

捕虜や美人はんの助っ人も参加しはって、最終的には「オーシャンズ11」な11人になりまんねん。

こういう仲間が、随時増えてゆくタイプやったりとか、女やコドモまでが、強奪犯罪に参画してゆくんは、過去にあんまし事例がありまへん。

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ほんでもって、チーム・リーダーのチャ・テヒョンのアニキ。

ナンチューても、コミカルな巻き込まれ系演技のオモロサは、唯一無二のもんがあるんやないでしょうか。

「猟奇的な彼女」(2001年・韓国)や、日本のセカチュウのリメイク「僕の、世界の中心は、君だ。」(2006年・韓国)やらでは、チョン・ジヒョンやソン・ヘギョとの、ラブ・ストーリーどしたけども、

本作は集団犯罪もんどす。

リーダーやけど、なんやしらん、ゆきあたりばったりに、巻き込まれてるんと、ちゃあうんかな~なとことか、それでいて、思いつきのようなアイデアが効を奏したり…。

韓流テレビドラマで人気を得た…、最新呼称の変遷でゆうと、ハンサム・ガイ⇒ナイス・ガイ⇒イケメンのオ・ジホとのやり取りなど、いろんな役者との絡みがあるけど、

ほとんどの場合、ボケとツッコミのボケを、サラッとやってはります。そして、キメるとこは、いちおう、キメてはるしな。

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オッサンから、オトナ男女、コドモ男女まで、多彩なキャラクターのコメディ群像劇的演技が光っとるし、

サントラも、宮廷調管弦楽をメインにしつつも、ロック・ナンバーやらファンキー・サウンドで、ググッと快テンポで、ドラマに乗せてくれはります。

名作「風と共に去りぬ」(1939年・アメリカ)をタイトルに入れながらも、違いは最後に付いてる!?だけやけど、

全然「風と共に去りぬ」やないとこが、本作の最大のサプライズでおましょう。

名作オマージュ映画へのアイロニーも、感じさせてくれはる、痛快な騙しの映画でおました。

2013年7月 9日 (火)

「バーニー みんなが愛した殺人者」⇒実話ベースのユニークなアメリカン映画

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主演ジャック・ブラックとリチャード・リンクレイター監督の、快感コラボレートどす

シャーリー・マクレーンはんに、妙に似合う作品やでー

http://www.bernie-movie.com

7月13日のサタデーから、トランスフォーマーはんの配給によりまして、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋やらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2011 Bernie Film, LLC and Wind Dancer Bernie, LLC. ALL Rights Reserved.

大型ハリウッド映画が、ここ最近、日本興行界で不振でおます。

ましてや、そんな風潮の中において、アメリカのインディペンデント映画が、果たして売れるもんなんやろか。

分析するこちとらとしては、少々気にはなるけど、

でも、ヤッパ、面白い作品にはきっと人が、押し寄せるハズやとゆうことで、今日もやりまっせー。

ジャック・ブラックのアニキと、シャーリー・マクレーンはんの、年の差婚と、

その後の殺人やら、裁判沙汰やらを描いた、実話ベースの作品でおます。

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さてはて、ここで、2人のマイ・ベスト&カルトについて、独断と偏見の手前勝手な検証をしてみましょか。

まずは、大御所のシャーリー・マクレーンはん。

こちらはカルトも披露できるくらいの、キャリア・ネーさんなんで、ベスト&カルト・スリーでいってみま。

●ベスト⇒①愛と喝采の日々(1977年・以下の引用は指定以外はアメリカ映画)②愛と追憶の日々(1983年)③アパートの鍵貸します(1960年)

●カルト⇒①本作②ハリーの災難(1955年)③イン・ハー・シューズ(2005年)③噂の二人(1961年)

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●ベスト①では堂々、オスカー主演賞をゲットしはりましたが、アカデミー賞級の演技を披露してはるのんをベストに、

カルトはモチ、ユニークな作品を採り上げました。

ヒッチコック監督とのカルト②。キャメロン・ディアスや、オードリー・ヘプバーンとの、絶妙な共演で魅せはる、カルト③の2作品。

ほんでもって、本作は男優とのコラボでおます。

ベスト③では、ジャック・レモンはんと絡まはりましたけども、本作はコメディに映える男優はんとの共演では、久々の快作となりました。

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さて、次に共演の、ジャック・レモンと同じくジャックはんでも、ジャック・ブラックのアニやんについて。彼については、マイ・ベスト・スリーをば披露いたします。

●ベスト⇒①スクール・オブ・ロック(2003年)②本作③愛しのローズマリー(2001年)

●彼の持ち味は間違いなく、コメディにおいて発揮されます。

前向き系の、トンデモ熱血ロックなニセ教師役のベスト①、

妄想系で、トンデモ・ラブ・ストーリーをやってもうたベスト③。

でもしか、本作ではいたってマジメな、葬儀者役に見えとります。

「おくりびと」(2009年・日本)の元木雅弘モックンかと、見まがうくらいの、癒やしの演技をばやってはります。

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富豪の夫の葬儀で出会った、老女シャーリーはんと、彼は、街のみんなと同じく、いつものように優しく、アフター・ケアをしはって、ほんで、年の差婚へと進展いたします。

でもしか、彼女はトンデモなくワガママどした。

衝動的に、彼は彼女を殺してしまい、死体を地下の冷凍庫に入れてまいます。

やがて、事件が発覚し…。

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彼がいてる街の、いろんな人へのインタビューが、ドキュメンタリーのように繰り出されます。

街の人の彼への好感度は、メッチャ高い。

対して、シャーリーはんは街の人から嫌われてはります。

最後の方では、彼の妻殺しに対して、裁判劇へと展開するんやけど…。

スピルバーグ監督の「アミスタッド」(1997年)では弁護士役やった、マシュー・マコノヒーのアニキ。

久々に見たけど、今回は検事役や。悩ましきエエとこをば出してはります。

結論を言いまするに、監督リチャード・リンクレイターのアニキの、「スクール・オブ・ロック」に比肩する傑作やと、ジャッジいたします。

「恋人までの距離(ディスタンス)」(1995年)も傑作やけど、みなはん、ぜひ見比べてみてくだされ。

ひょっとしたら、彼の最高傑作やと、ジャッジしはる方もきっと、いてはることでおましょう。見に行くべし作品どすえ~。

2013年7月 8日 (月)

「サイレントヒル リベレーション3D」⇒シリーズ第2弾は3Dや~

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ジャパニーズ産ゲームソフト原作映画にして、ヒロイン・ホラーでおます

魔界ホラーの在り方を、3Dのビビッド感で問う作品

http://silenthill3d.gacchi.jp

ジュライ7月12日のフライデーから、プレシディオはんの配給によりまして、全国3Dロードショーでおます。

関西やったら、TOHOシネマズ梅田やらで、ドカーンと上映どすえ。

文=映画分析評論家・宮城正樹

ⒸA Canada-France Co-Production

Ⓒ2012 Silent Hill 2 DCP Inc. and Davis Films Production SH2, SARL.

コナミ製作のジャパニーズ産ゲームソフトを、フランスとカナダの出資も得て、アメリカで映画化した作品でおます。

2006年製作の「サイレントヒル」の続編やけど、今回は3D作品で、よりビビッド&臨場立体感を付加しはりました。

さてはて、日本産ゲーム原作ハリウッド映画とゆうのは、ボクの記憶では、4作品ほどが印象的どした。

ヴァン・ダムが主演したバトル系の「ストリートファイター」(1994年)。

悪い方向でギネス認定されてもうた、3D・CGアニメ「ファイナルファンタジー」(2001年)。

2002年から、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演でシリーズ化されてる「バイオハザード」シリーズ。

ほんでもって、本作でおましょうか。

ヒロインものとしては、ついつい「バイオハザード」と、比較されがちな本作やけども、

「バイオハザード」がアクション系へと特化しているのに対し、本作はあくまで悪魔系ホラー・イズムに、こだわった作りになっとります。

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人の怨み節が多い、ジャパニーズ・ホラーやけど、

ゲームソフトとはいえ、ハリウッド・ホラーに多い悪魔系が、ハリウッドへ逆輸入された、みたいなカタチとなっておます。

そのあたりも個人的には、オモロかったやろか。

さてはて、唐突やけど、ヒロイン・ホラーの、マイ・ベスト&カルト・スリーを、ササッとゆうときますと…。指定国以外は全部、アメリカ映画どす。

●ベスト⇒①エクソシスト(1973年)②キャリー(1976年)③リング(1998年・日本)

●カルト⇒①ローズマリーの赤ちゃん(1968年)②本作③トワイライト・シリーズ(2007年~2012年)

●怖がる系と怖がらせる系の、2パターンにザックリ分けますれば、意外と怖がる系ヒロインものが、少ないのが目立ちました。

ベストは全部、怖がらせる側のヒロインが、際立った作品どす。

カルト①みたいな、怖がるヒロインの心理を、克明にサスペンスフルに描く映画は、貴重やと思うけど、

でもしか、本作は全米大ヒットしたカルト③以上に、

怖がりつつも悪魔と戦ってゆくヒロイン像を、分かりやすくみなはんに、伝えてくれる1本やと思います。

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ほんでもって、そのヒロイン役には、アデレイド・クレメンスちゃん(画像1枚目)がバッテキされはりました。

時に、守ってあげたいなアイドル的なノリは、男まさりなシガニー・ウィーヴァーやミラ・ジョヴォヴィッチやらとは、大いに違っておます。

ほんで、異界の街サイレントヒルでの、異様な怪物たちとヒロインの戦いは、

チャッチーそうに見えながらも、3Dによってググーンと臨場感やリアル感を増しておます。

降る雪、飛び散る血、突き刺されるナイフや、エイリアンのように観客側へ飛び出てくるパターンなど、オオッ、なんじゃこらーってきよりまっせー。

効果音で観客をビビらせる、ショッカー・シーンも豊富やしな。

それに、冒頭の、夢のまた夢のような入り方も、ケッコー決まっとったしな。

「マトリックス」(1999年・2003年に2作の全3作)の、キャリー=アン・モスのネーさんの怪しさに加え、

「時計じかけのオレンジ」(1971年)の怪演技が映画史に残る、久々に見たマルコム・マクダウェルはんの登場には、アラマ・ポテチン(驚き)どした。

ボク的には、いろんなサプライズがあって、楽しめた1本でおました。

2013年7月 7日 (日)

「31年目の夫婦げんか」⇒メリル・ストリープ&トミー・リー・ジョーンズ共演

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ラブコメ・ストーリーとして紡がれる、老夫婦映画は珍しおます

大御所の2人が思う存分自由に、演技の羽根をば伸ばさはりました

http://31years.gaga.ne.jp

7月26日のフライデーから、ギャガはんの配給によりまして、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、シネ・リーブル神戸やらで上映どす。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2012 GHS PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved.

メリル・ストリープはんと、トミー・リー・ジョーンズはんが、初共演しはった作品でおます。

さて、この2人のマイ・ベスト&カルト・スリーをば、勝手に披露してみましょか。

まずはメリル⇒●ベスト⇒①ソフィーの選択(1982年)②マディソン郡の橋(1995年)③マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(弊ブログ内検索)

●カルト⇒①プラダを着た悪魔(2006年)②本作③永遠(とわ)に美しく(1992年)③ディア・ハンター(1978年)

●1970年代の作品で、カルト③や「ジュリア」(1977年)など、ボクの大好きな作品なんやけど、彼女はほとんど目立ってはりまへんどした。

オスカーで演技賞をもらわはった「クレイマー、クレイマー」(1979年)さえも、ダスティン・ホフマンに食われてたんとちゃうか、とゆう記憶があります。

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取りあえずは、無難そうなシリアス演技を、ベストにしましたけども、彼女の大衆にアピールできる、ホンマの持ち味てゆうたら、コメディにこそあるんやないやろか。

ちゅうことで、カルトに並べましたが、本作はそんな中でも、彼女の今のホンネが、目いっぱいさらけ出された作品なんやないでしょうか。

カルト②のシャッキとたたずまいやなく、カルト③「永遠に…」のトンデモ系でもなく、その中間とゆうか、

老夫婦のラブ・ストーリーに、映えるような演技性で、ググッと魅せてくれはりました。

夫と2度目の恋愛をしたいとゆう視点は、老夫婦映画の観点においては、最も欠けてるとこやないやろか。

最近でゆうたら、どちらかが先に逝くタイプの「アンコール!!」(弊ブログ内検索で出ます)や、重たい「愛、アムール」(弊ブログ内検索)やらとは違います。

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片や、トミー・リー・ジョーンズはんや。

●ベスト⇒①告発のとき(2007年)②逃亡者(1993年)③メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(2005年)

●カルト⇒①本作②終戦のエンペラー(昨日分析いたしました)③ローリング・サンダー(1977年)

●ラブコメやラブ・ストーリーの主人公には、とても似合わない役者ちゅう方がいてはりますが、トミーはんはそんな役者の1人やろか。

それでも、そのぶっきら棒節そのままのノリで、挑まはった本作は、実に特異な作品となりました。

モチ、ラブコメやし、ラブ・ストーリーなんやけど、トミーはんの場合は、妙にぎこちないとこさえ映えるとゆう演技ぶり。

爽快な怪演技なんてゆうても、エエんやないやろか。ラブコメの流れに乗った、遊びゴコロな演技がたまらへんかったどすわ。

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また、カウンセラー役のスティーヴ・カレルのアニキが、笑わせようとゆう演技スタイルやないのに、笑わせてくれはります。

2人の演技の、名サポーター役でおましょう。

1週間のカウンセリング・ツアーで、2人が仲を取り戻してゆくプロセス描写は、フツーのラブコメ・スタイルを超越しとります。

ゆうてみたら、シリアス・コメディやろか。

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トミーはんのボヤキ節と、メリルの嘆き節の見事なコラボレーション。大人の鑑賞に堪え得る、ボケとツッコミで見せてくれはります。

 「プラダを着た悪魔」の名匠デヴィッド・フランケル監督の新作やけど、

 マジ・コメディの巧みな演出ぶりが、今回も冴えておました。

 

2013年7月 6日 (土)

「終戦のエンペラー」⇒太平洋戦争の終戦直後映画

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アメリカ映画としては、広島原爆シーンも採り上げた、稀有な1本でおます

トミー・リー・ジョーンズはん主演映画の、連続分析の第1弾や~

http://www.emperor-movie.jp

7月27日の土曜日から、松竹はんの配給で、全国ロードショー。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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ⒸFellers Film LLC 2012 ALL RIGHTS RESERVED

太平洋戦争の終戦の日、そして、その後を捉えた映画てゆうたら、モノゴッツーなタイトル数がござります。

戦時ものも入れたら、100本以上は優にあるでおましょう。

でもしか、アメリカ映画に限定したら、終戦直後もんは、そない多くはござりまへん。

本作は日本人プロデューサー(奈良橋陽子と野村祐人の母子)が関わらはったんやけど、

太平洋戦争絡みのハリウッド映画の、マイ・ベスト&カルト・スリーをば、勝手に披露させていただきますと…。

●ベスト⇒①硫黄島からの手紙(2006年製作)②シン・レッド・ライン(1998年)③父親たちの星条旗(2006年)

●カルト⇒①本作②マッカーサー(1978年)③ウインドトーカーズ(2001年)

●戦争ものが多いんやけど、また、パールハーバー真珠湾攻撃に関わる、アメリカ・サイド視点からの映画にも、名作はあるんやけど、

やはり、終戦以降を描いた映画は、稀少でおます。

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アメリカからマッカーサー元帥が、日本の戦後処理に来たんは、歴史の事実としてあり、カルト②やらでは、マッカーサーの人間ドラマとして紡がれました。

しかし、本作は、さらに一歩踏み込んで、マッカーサーの真意を含めた、裏側の心理を描いてはります。

そこには、アメリカの上層部の狙いもありました。昭和天皇の戦争責任についてどす。

天皇側から描いた「太陽」(2005年・ロシア&イタリア&フランス&スイス合作)なんぞの、天皇人間ドラマの傑作もありますが、

ここで描かれるエピソードは、いずれにしても、初めて映画化される素材やと申せましょう。

マッカーサーは部下(マシュー・フォックス)に、天皇の罪について調べさせはります。

彼の胸の内では、天皇を死刑にするための、証拠や証言が欲しかったらしい。

かつて日本人の女(初音映莉子)を愛していた部下は、いろんな重要人物に聴取し、

一方で、戦争に突入して離れ離れになってもうた、元カノの行方を、日本人通訳に探らせはります。

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マッカーサー役は、トミー・リー・ジョーンズはんどす。

「この国の住人は…」などの、テレビ・コマーシャルで有名やけど、

あくまで渋い役柄で、演技力を発揮しはる方どして、本作はそんな役に、ジャスト・フィットしてはります。

カルト②の主演グレゴリー・ぺックは、役柄を作ったようなとこがあったけど、こちらは自然体とゆうよりは、フツーのそのまんまどす。

さてはて、彼の演技分析は、明日分析の「31年目の夫婦げんか」でもやりま。

日本人役者も多数出演。

シリアス演技の西田敏行を始め、中村雅俊、桃井かおり、伊武雅刀やらが、シビアな演技で映画の重厚感を作らはります。

とりわけ、本作が遺作となった、夏八木勲(合掌!!)に注目しておくんなはれ。

ほんで、マッカーサーと天皇との会見シーンは、歴史的事実にしても、本作一番の感動のエピソードになっとります。「太陽」と比べても、甲乙付けがたいシークエンスやと思います。

また、広島原爆の投下シーンを、ドキュ的に取り入れた、ハリウッド映画とゆう新しさもありました。

ちゅうことで、終戦映画の会心作どすえ~。

2013年7月 5日 (金)

「映画 謎解きはディナーのあとで」⇒「真夏の方程式」に続く、テレビ・ドラマ映画版分析どす

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櫻井翔と北川景子の掛け合いがモチ、オモロイけど…

トリック・推理部をキチンとした上で、バカやってるとこがエエ感じやん

http://nazotoki-movie.jp

8月3日の土曜日から、全国ロードショー。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹(時に、ミステリー小説分析評論家も名乗り…)

Ⓒ2013東川篤哉・小学館/『謎解きはディナーのあとで』製作委員会

いつもと違って、推理小説的なとこから始めてみましょか。

本作の原作者・東川篤哉(ひがしがわ・とくや)てゆうたら、鮎川哲也に認められて、1996年に作品が雑誌に掲載されよりました。

鮎川哲也てゆうても、今の人にはチンプンカンプンかもしれへんけど、

松本清張の「点と線」に先行して発表された、「黒いトランク」が、日本の時刻表アリバイ・ミステリーの草分けにして、モノゴッツーな複雑系のトリックを示さはった、ミステリー界の偉人どす。

ボクも崇拝しておます。文庫化されておますんで、いっぺん読んでみなはれな。

ほんでもって、清張も鮎川も既に故人やけど、その本格派ミステリー系に通じるトリック・ミステリーを、発表しはった1人が、まあ、ゆうてみたら東川はんちゅうことどすか。

加えて、赤川次郎作品的なユーモアを、ベースにするとゆう作りで、いってはりまんねん。

赤川原作ものとしては、二時間ドラマの「三毛猫ホームズ」や、映画化もされた「セーラー服と機関銃」(1981年製作)やらのセンスと、本作は大いにリンクしてまいります。

赤川次郎的な調査・推理するヒロイン系を踏襲しながらも、でも、解決するんは別の者とゆうスタイルは、

かのホームズ・ワトソンの脇役ワトソンはんが、名推理を披露するパターンのようであって、妙に痛快でオモロおます。

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執事とお嬢さんの、男女探偵役コンビなんぞは、モチ赤川次郎そのものやけど…。

そこに探偵小説黄金期の、シャーロック・ホームズやら、怪盗ルパンやらの、キャラクターを取り込めば、まさにミステリー映画としては、盤石の態勢やと申せましょう。

しかも、主人と執事の、身分的な上下入れ代わりタイプは、稀少でおます。

さてはて、結局のとこは、お遊び系のコメディとちゃうのんとゆう、批判的見方があるやもしれまへん。

でもしか、トリック部や推理的な論理においては、キチンとしてはります。

トリックは出尽くした感があると、ゆわれとる今においてさえ、機械的トリックやらを駆使するとこには、唖然とさせられましたけども…。

防犯カメラのとこなんぞは、先行作品である貴志祐介の「硝子のハンマー」(このシリーズは、嵐でも大野智アニが、テレビ主演してはりました)のトリックも使われたりして、

21世紀的な新次元トリックは、はっきりゆうて、そないありまへん。

しかし、今の時代に密室トリックやアリバイ・トリックを、披露することの難しさを考えまするに、

本作はテレビ・シリーズも含めて、大健闘してはるかと思います。

2
映画的な引用も、メッチャやってはります。

シンガポール行きの、豪華客船内で起こる殺人事件やなんて、映画的にゆうたら、モロ「タイタニック」(1997年・アメリカ)どすわな。

ほんで、当たり前田のごとく(注:当たり前と前田のクラッカーの広告を、語呂合わせした1960年代の名CMコピー)、

あの夕景の名シーンをばパロッてはります。

ボク的には、豪華客船のミステリー小説やったら、イギリスの推理作家ピーター・ラヴゼイの「偽のデュー警部」なんぞを思い出すし、

「名探偵コナン」の最新版(弊ブログ内検索で出ます)でも、船内での本格ミステリー系を披露してはりました。

爆弾爆発をカウントダウンし、2人だけが島に漂流し、桜庭ななみチャンの歌披露と、犯罪進行シーンをカットバックさせる、往年のサスペンス映画にもあった、スタイルに加え、カード賭博シーンなど、

思い出させてくれはる映画について、いちいち列挙しとったら、キリあれへんくらいありまんねん。

櫻井翔アニキに、北川景子ネーさん、トンデルだけに、外しまくりも多くてオモロイ、椎名桔平アニキ。

そして、ナンチューても、サプライズ・キャスティングは、宮沢りえネーさんでおましょうか。

ちゅうことで、フジテレビのドラマ系列映画化でゆうたら、「踊る大捜査線」よりもコミカル、「ガリレオ」シリーズよりもトリッキー、なんてカンジでおましょうか。

プログラム・ピクチャー化=シリーズ化しても、充分にいける1本やと思いました。

2013年7月 4日 (木)

3部作のシリーズ第2弾「TAICHI 太極 ヒーロー」

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中国の新世代の役者たちがポイントとなった、カンフー・アクション

シリーズ第2弾は、どないなもんでも、実は最も難しいけども

http://www.cinemart.co.jp/theater/special/chinafes-summer2013/

「2013夏の中華大傑作映画まつり」の1本として、7月6日のサタデーより、ツインはんの配給で、シネマート六本木やら、8月からシネマート心斎橋で上映どす。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2012 All Rights Reserved By Huay Brothers Media Corporation

本作は本邦初ものなんやけど、3部作の第2弾ちゅうことになっとります。

昨日の第1弾に続く、第2弾の分析なんやけど、総じて3部作に関わらず、

シリーズものの第2弾ちゅうのんは、実はついついダラケがちになったりしよります。第2弾で終わるんやったら、別なんやけど…。

まだ先があるっちゅうことで、気がユルむんやろかな。

3部作の「マトリックス」「ロード・オブ・ザ・リング」や「ボーン」シリーズも、第2弾は3作中、最も評価が低くなっとるし、日本映画でも、第1弾以上のもんは、なかなか作れまへん。

まあ、「エイリアン」や「スター・ウォーズ」やらは別格やろけど。

さてはて、本作はどないなもんやろか。

第3弾がまだ登場していない時点での評価なんで、曖昧やけど、第1弾とは違い、肩の力を抜いた、分かりやすい展開で、スムーズに見られます。

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但し、第1弾より、仕上がりが上かどうかについては、ビミョーでおましょうか。

ちゅうことで、唐突やけどここで、全世界に広げたらいっぱいあり過ぎるんで、

日本映画を含めたアジア映画の、シリーズ2作以上あるもんについての第2弾の、マイ・ベスト&カルト・スリーを、思いつくままに披露させてもらいます。

ほんで、括りも第2弾以降が、21世紀に製作した作品に限定しとります。

●ベスト⇒①インファナル・アフェア②踊る大捜査線③レッド・クリフ

●カルト⇒①本作②真夏の方程式(ガリレオ探偵映画シリーズ第2弾・弊ブログ内検索で出ます)③ワンピース

●台湾にもスゴイ映画があるんやけど、ボクは残念ながら未見どす。

ほかにもいっぱいあるかと思いますが、カルトは第1弾よりも、出来は明らかに落ちるかもしれへんけど、

ユニークなとこを押し出した、面白さに目を付けておます。

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カンフーの秘術を住民全員が身に付けとるらしい、とある村と、その村を廃村にして、鉄道路線を敷こうとする外国系企業側との、丁々発止のやりとりとアクションが、展開するっちゅう映画どす。

コミュニティVS敵グループとゆう構図の映画は、これまでにも多数出回っとります。

しかし、本作は「十三人の刺客」みたいに、どうやってデッカイ敵を、倒してゆくんかとゆう点において、大いなる見どころがあります。

追い詰められた夫妻(ユエン・シャオチャオ&アンジェラベイビー)が、ヤリと大砲が乱れる中で、逃げてゆくシーンのハットトリッキーは強烈。

主人公に対し、7つの課題を設けた対決シーンの、シチュエーション・アクト・シーンも楽しめます。

スローモーとワイヤー・アクトの使い方は、前作と同様やけども、

タンゴとハードロックとゆう、相反するようなサントラが、1作の中で共存する、アクション・シーンの独特なカンジなどが、オリジナリティー度を高めてはったかと思います。

シメの第3弾がどないなるかは、分からへんけど、第2弾だけのオリジンを示すようなとこが、本作にはあるようでおました。

ちゅうことで、第3弾への期待が膨らむ第2弾どした。

2013年7月 3日 (水)

アンジェラベイビーちゃん主演・3部作の第1弾「TAICHI 太極ゼロ」

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大げさかもしれへんけど、カンフー・アクションの新次元どす

“シリアス”ブルース・リーと、“コミカル”ジャッキー・チェンが出会ったら…こないなことに、なりましたで~、ってなカンジ!

http://www.cinemart.co.jp/theater/special/chinafes-summer2013/

「2013夏の中華大傑作映画まつり」の1本として、ツインはんの配給によりまして、7月6日の土曜日からシネマート六本木で、8月からは、シネマート心斎橋やらで、全国順次のロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

Ⓒ2012 All Rights Reserved By Huay Brothers Media Corporation

中国産カンフー・アクションによる、娯楽大作どす。

カンフー映画てゆうたら、1960年代~1970年代の香港映画の、ショウ・ブラザーズ社製を皮切りに、これまでにモノゴッツーのタイトル数がござります。

それが全世界的にグローバル化したんが、ハリウッド資本が入った、ブルース・リー主演の「燃えよ!ドラゴン」(1973年製作・アメリカ&香港合作)どした。

ブルース・リー主演作は、その後シリーズ化されとりまして、殺気と緊張感に満ちた、シリアス・バチバチのシリーズやったけど、

1970年代後半には、ジャッキー・チェン主演作が出てきます。

コミカル・カンフーとゆう面白さは、引退を宣言したとは申せ、今もなお現役の、現在進行形であります。

ほんでもって、本作は、そんなシリアスとコミカルの2界を、ミキシングしはった作品なんどすえ。

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さらに、アクション部門について言いますと、

「マトリックス」シリーズ(1999年・2003年に2作・全3作・アメリカ映画)で世界的に有名になった、ワイヤー・アクションやけど、もともとは香港映画が、そのルーツを創出してはるんどす。

「霊幻道士」シリーズ(1985年~1992年・香港)など、1980年代から既に香港映画界では、当たり前のように使われておました。

そんなワイヤー・アクトを大っぴらに使いもって、スロー・シーンやらイロイロ混成しながら、ユニークなアクション映画に、仕立て上げはったんが、本作でおましょう。

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アニメから実写へ、実写からアニメへとゆうスタイルやら、字幕やら立体文字などの、CGのオモロイ使い方。

主人公のオカン役・スーチーのネーさんが出る、主人公の少年時代シーンは、モノクロやら脱色シーンへと転移させる、映画作家的ワザトラマンぶりを披露。

全体的に清の時代の時代感に合わせた、薄色配色をメインに、転倒カットや画面分割カットを入れて、これまでの中国映画にはあんましない、お遊びゴコロ的なとこを、チビチビ披露してはります。

ほんでもって、監督を始め、スタッフ陣の意識下にあるんは、日本でも大ヒットした「レッド・クリフ」シリーズどすやろか。

「レッド・クリフ」が「スター・ウォーズ」やとしたら、こっちは「ロード・オブ・ザ・リング」か「ハリー・ポッター」か…。

いずれにせよ、本作は3部作シリーズの、栄えある第1弾や。

第2弾「TAICHI/太極ヒーロー」は、明日分析いたします。

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五輪で金メダルをもらわはった、主人公役のユエン・シャオチャオ。

日本では馴染みは薄いけど、マジとコミカルをバランス良く、役柄に取り込まはりました。

ほんでもって、彼と本作の最後で、結婚するハメになってまう、アンジェラベイビー(写真1&2枚目)ちゃん。

グッド純愛映画「メモリー -First Time-」(弊ブログ内検索で出ます)では、ラブ・ストーリーとしてのアイドル性を披露しはったけど、今度はカンフー映画どす。

カンフー・アクションを披露する、アイドル・ヒロインとしては、「グリーン・デスティニー」(2000年・アメリカ&中国)のチャン・チィイーのネーさんに、

勝るとも劣らへん、ジャジャ馬ヤンチャぶりを披露してはるけど、

ベイビーちゃんの方が、かわいらしくてカッコえかったどす。観客の好感度も上かも…。

ちゅうことで、分析は、明日に続く…んでおます。

2013年7月 2日 (火)

「妖魔伝 レザレクション」⇒中華伝奇時代劇どす

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今の中国を代表する女優、ジョウ・シュンとヴィッキー・チャオの共演映画どす

中国国内で、中国語映画歴代興行収入を更新した、大ヒット作や~

http://www.cinemart.co.jp/theater/special/chinafes-summer2013/

ツインはんの配給によりまして、「2013夏の中華大傑作映画まつり」と題して、7月6日のサタデーより東京・シネマート六本木で、8月より大阪・シネマート心斎橋やらで、全国順グリのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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Ⓒ2012 All Rights Reserved By Huay Brothers Media Corporation

みなはんの中国女優はんのお気に入りって、誰どすやろか。

ちなみに、香港女優や台湾女優を外して…なんやけども、欧米映画や日本映画にゾッコンの方々には、すぐにはピンとけえへんかもしれまへんな。

例えば、コン・リー。例えば、チャン・ツィイー。

確かにチャン・ツィイーのネーさんは、結婚しはった今でも、中国の国民的女優の、地位にいてはるかもしれまへん。

でもしか、現在進行形の中国映画界においては、本作に主演し共演してはる、

ジョウ・シュン(写真1枚目の左)とヴィッキー・チャオ(写真1枚目の右)の、各ネーさんが双璧でおましょうか。

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中国映画について、よう分からへん方々に、手前勝手なスタデイをしよりまするに、

まずは、ジョウ・シュンのネーさん(写真1枚目の右)。

中国4大美人女優に数えられておまして、今やトム・ハンクス主演のハリウッド映画「クラウドアトラス」(弊ブログ内検索で出ます)にも出はるくらい、

コン・リーやチャン・ツィイーと同じく、国際派女優への道を歩み始めてはります。

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一方のヴィッキー・チャオのネーさん。

「少林サッカー」(2001年製作・香港映画)での、顔肌がただれたヒロイン役で、頭角を現さはりました。

本作でも、その流れを汲む演技をば見せはります。

そして、日本で大ヒットした「レッド・クリフ」シリーズ(2008年・2009年・中国&台湾&日本&香港)では、キー・パーソンとも言える役柄を演じはりました。

そんな2人の共演作だけに、中国映画ファンにしてみたら、胸騒ぎなんやろけど、

でも、本作から始めても、十二分に2人の魅力に、魅せられる仕上がりになっとります。

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本作は「画皮 あやかしの恋」(2008年・シンガポール&中国&香港)の、続編とゆうことになっとります。

まあ、前作はDVD化されとりますんで、本作を見に行く前に、レンタルで借りて見ても、エエかとは思うけど、見てなくても、チャンと分かるようにはなっとりまっせ。

氷の中に閉じ込められとった、妖魔ジョウ・シュンを、同じく妖魔役ヤン・ミー(写真6、7枚目)ちゃんが救けはります。

ブルー・トーンの、冷え冷えとした空気感の中を走る、ジョウ・シュンのシーンは、ドラマの中へ思わず、引き込まれるイントロどした。

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彼女は他人の心臓を食い続けて、生き延びてゆくんやけど、運命的で決定的な心臓との出会い、ちゅうもんがあるそうどす。

その心臓の持ち主が、ヴィッキー・チャオどした。

この2人の絡み具合やら駆け引きは、本作最大の見どころでおます。

写真1枚目のようなシーンが、頻出しよります。

クローズアップのやり取りによる妖艶な雰囲気。

そして、大風呂で抱き合って、遂には…なシーン。

直後のアップをメインにした、ジョウ・シュンのセックス・シーンなど、2人のそれぞれに印象深いシーンがありました。

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加えて、次代の中国女優となるハズの、ヤン・ミーちゃん。

チャン・ツィイーの童顔っぽさもあり、ほんで、攻撃的な演技性もあって、メッチャOKやん。

それに、ラストシーンでは、しんみりとなれるところに絡んでくるしな。

チャッチーなとこもあるけど、CG、VFX、ワイヤー・アクション、スローモーを組み合わせたアクション・シーンの見ごたえ。

ほんで、それらのシーンを盛り上げてゆくサントラ。細部もキチンとしておます。

伝奇時代劇として、例えば「グリーン・デスティニー」(2000年・アメリカ&中国)なんぞに魅せられた方は、

きっと満足できる仕上がりに、なっとるハズどすえ~。

ぜひ、お楽しみくだされ。

2013年7月 1日 (月)

「ワイルド・スピード」シリーズ第6弾⇒「ワイルド・スピード ユーロ・ミッション」

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おいおい、そこまでやるかいや~な、モノ凄まじさどすえ~

 フツーのカー・チェイス、カー・アクションを完璧に超えとります

http://www.euro-mission.com

ジュライ7月6日のサタデーから、東宝東和はんの配給によりまして、TOHOシネマズ梅田やらで、全国各地イッセーのロードショーでおます。

文=映画分析評論家・宮城正樹

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ⒸUniversal Pictures

「ワイルド・スピード」(第1弾は2001年製作・アメリカ映画)の、シリーズ第6弾でおます。

シッチャかメッチャか、強烈だす。やり過ぎどす。

かつてカー・チェイスやら、カー・アクションものてゆうたら、車と車が基本ラインやったけど、シリーズ第4弾あたりから、トンデモ応用編を繰り出してきてはります。

電車とカー、建物を引きずってのカー・チェイスなど、カー・アクトの進化系を繰り出してきはりました。

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ほんでもって、前回のリオデジャネイロ・ラテンアメリカに続き、今度はユーロへと進出どす。

ユーロもののカー・アクト映画てゆうたら、リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ作品「TAXi」シリーズ(第1弾は1997年・フランス)とか、

第2弾で完結してもうた「フレンチ・コネクション2」(1975年・アメリカ)なんぞがありますが、全部フランスが舞台どした。

ところがどっこい、本作はスペインとイギリスを主舞台として、新規開拓してはります。イギリスを入れてんのは、かの「007」も視野に入っておるんでおましょうか。

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何はともあれ、チョー・トンデモあれへん、アクション・シーンが次から次へと、降って湧いたようにやってまいります。

冒頭のスペインの断崖沿い道路を、臨場感たっぷりに突っ走る、2台のスリリングなシーンとかは、

フツーのカー・アクト映画のクライマックス・シーンやと、ゆうてもエエくらいどす。

ちゅうことで、5大激烈アクション・シークエンスを見てみますと…。

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①モチ、クライマックスや~。

軍用ヒコーキと、各種クルマが追走。ヒコーキ内では、各種の格闘が展開。

「ダイ・ハード2」(1990年・アメリカ)では、離陸するヒコーキとのアクトがありましたが、本作はそれを、チョー拡大型バージョンにて披露してはります。

②高速道路カーチェイスで、何とカー・アクト映画史上初の、戦車が登場や~。

カーと戦車やて、そんなん、どないなるのん? 

あり得へんアクトが、なだれるように、やってきよりまっせ~。

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③チーム・リーダーのヴィン・ディーゼルと、記憶喪失となってる、元仲間のミシェル・ロドリゲスの、路上カー・レース対決シーン。

「ワイルド・スピード」の原点となる、カー・アクトやけど、

ミシェルの記憶を取り戻させようとゆう、ディーゼルの気迫や思いが、こちらに伝わってくる、名アクト・シーンになっとります。

④ロンドン・サイドでの、改造車を繰る敵を追う、最初のカー・チェイス・シーン。

カー・チェイス映画の基本を押さえた上で、街中チェイスの新しどころも出した、爽快シークエンスや。

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⑤カーを外した、肉弾戦のバトル・シーンも壮絶。

ミシェルと女刑事。2人のメンバーと1人の敵。

ロンドンの地下鉄やらで展開する、近接撮影によるスピードフルな格闘シーンには、目が点になりよりました。

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俯瞰撮影のタイトな挿入で、アクション映画リズムを作り、

ヒップホップを始め、打ち込み系のリズミックな、ダンサブル・ナンバーなど、

 高揚感を高めるサントラ使いも、絶品やったで~。

 さてはて、ポスターには、「ファイナルステージ」なんて書かれとりますが、第7弾へと引き継ぐ、サプライズ・シーンもあるんで、

 まあ、たぶんコレにて終わりやありまへんで。次は⇒東京が、舞台か!? 

 とにかく、どんどん過激になって、暴れてもらいたいシリーズどす。

 ハリウッド・アクション映画の粋を、見せ続けてくだされまし。

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