職人ドキュと青春ドキュの合体「森聞き」

老職人たちと10代の若者たちをつなぐ、グッド・コミュニケーション・ドキュメンタリーや~
東京、富山、三重、奈良、宮崎、北海道と、全国各地をカメラは巡りまっせー
http://www.asia-documentary.com/morikiki/
霜月11月12日の土曜日から、プロダクション・エイシアはんの配給によりまして、大阪・第七藝術劇場やらで、全国順グリの上映どす。
文=映画分析評論家・宮城正樹
日本各地の村々で家業を受け継ぎ、長~い間働いてはる農業・林業やらの職人はんら。つまり、タイトルにある森(山・田畑含む)で働く、オジン・オバンたち。
それもフツーの農業やら林業やらではありまへん。焼き畑、大木に登っての種採り、茅葺きの家造りの材料採り、北国の孤独で特殊なキコリはん…。
そんな人たちに、高校生らがイロイロ話を聞きに行って、実地体験もするなんてゆう「森の“聞き書き甲子園”」なるものを、2002年から、文部科学省や林野庁やらの主催でやってはるんでおます。
そんな中で2008年から2010年のエピソードから、特注の4話を抜粋しはったんが、本作のドキュメンタリーでおます。
村や村の老人たちを描いたり、職人はんを描いたりする、いわゆる村ドキュ・職人ドキュやったら、今までにたくさんござりました。一方で、高校生らの若者が、青春を懸けるみたいなタイプの、スポーツ・ドキュとか部活ドキュなんてのんもありました。
でも、コレはその2つを融合しはったようなカンジになっとりまして、オジン・オバン世代と孫世代の、親世代抜きの、2世代間交流とゆう作りになっとるんどす。

老人と孫世代の交流映画もまた、これまでにそれなりに出てまいっておます。しかし、本作は4話オムニバスとゆうカンジで、4倍おいしいかどうかは分かりまへんけども、束の間やけど2人の交流なるもんが、シミるとこもありま。
東京の女子高生が富山の茅葺き現場へ、「NARUTO」やらのマンガ好きの、三重の男子学生が奈良の山奥へ、宮崎の全寮制の女子高生が焼き畑の現場へ(写真2枚目)、将来林業に就きたいとゆう北海道の男子が、伝説の木こりのとこへ(写真1枚目)とゆうように、全国各地の山野ロケを選んではるとこに、単なる閉所やなくてでんな、全国の田舎のどこにでもあるとゆう風景やったり、一般的な説得力を持たせようとしてはります。
さらに、4エピソードのそれぞれが、若者からのインタビューと、老人のシブい話で統一されながらも、全部違ったユニークな逸話として紡がれておるんです。
例えば、山とゆう空間を自由に歩く自由人にして宇宙人やとゆう、木こりの老人の話などはオモロイわ。
でもって、サントラどす。楽器をバックにせえへん、癒やしのアカペラがしょっちゅう流れます。楽器的な音も、声で表現されておます。フィンランドの6人組「ラヤトン」が歌ってはりますが、森イメージにピッタリのこれらの歌が、映画をさらに印象深いもんにしてはります。
昨年対象やったんやけど「キネマ旬報」の文化映画ベストテン入りは、当然のケッサクでおました。
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