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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本800文字以上を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。但し、時おり標準語で論じることもあります。 2009年12月11日よりスタート。2009年12月23日より今日まで連続で続いております。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2011年1月14日 (金)

日本映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」

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特攻・玉砕もの悲劇戦争映画パターンを、180度変えてしまわはった実話戦争映画どす

「シン・レッド・ライン」「硫黄島からの手紙」に続く、太平洋戦争島もの3部作の、完結編かいなーと思えるような仕上がりやでー

http://www.taiheiyo-no-kiseki.jp/

如月(きさらぎ)2月11日の建国記念の日・金曜日から、全国東宝系ロードショーでおます。

文=映画分析研究所 所長 宮城正樹

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Ⓒ2011「太平洋の奇跡」製作委員会

戦争映画とゆうジャンルは、そらモノゴッツーな数のタイトルがござります。

それだけ世界各地で戦争が、今も、今までも、多かったとゆうことをば示しておりますが、本作は太平洋戦争どす。日本がパールハーバーを奇襲して始まった、日本対アメリカの戦争です。

ともすると、第二次世界大戦映画もののなかに入れられがちどすが、実は欧州で繰り広げられた、枢軸国(ファシズム・ナチ・ドイツ、イタリア)VS連合国との戦争とは、戦争の中身はかなり違(ちご)ておました。

ドイツと同じ頃に日本が降伏すればよかったんどすが、天皇の敗戦を知らせる玉音ラジオ放送があっても、島やらで孤立した日本軍たちは、戦い続ける姿勢を崩さはりまへん。

もしくは特攻・玉砕・自決どす。筋金入りてゆうたら聞こえはよろしおますけども、あんまし意味はないんどす。そのココロについて、少しビミョーに違うかとは思いますけども、アメリカの兵士は将棋とチェスの違いに託して、分析したりしよります。

そやから、これまでの太平洋戦争映画ものでは、特攻・玉砕ものがメインにありました。

しかし、本作は「ビルマの竪琴」(1956年・1985年製作)以来やと思いますが、生き残ることにポイントを置いた、ヒューマニズムな戦争映画になったかと思います。

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主人公・竹野内豊アニキの静謐なヒロイズムに加え、1人「ひめゆりの塔」(1953年・1982年・1995年)みたいな看護婦役・写真の井上真央ちゃんら、感情表現など、ヒューマニズムにじませる演技ぶりにジーンときよります。

過去の作品とシンクロさせますと、特攻ものが多い東映戦争ものに対し、本作の東宝はんは、「山本五十六」(1968年)「連合艦隊」(1981年)「ローレライ」(2005年)とか、特撮を主軸に据えた展開が多うござりました。

本作でも、効果音やらに「プライベート・ライアン」(1998年・アメリカ)的な臨場感をば示してはるけど、あくまでヒューマニズムにこだわってはりますえ。そやから、あと味がすこぶるよろしおます。

戦後生まれ(1950年)の平山秀幸監督的には、戦争を知らない第1世代のど真ん中やけど、キャリア初の戦争映画をようまとめてはります。

本作の舞台のサイパン島は、これまでそう焦点は当てられへんかったと思いますが、ボク的には、ガダルカナル島の「シン・レッド・ライン」(1998年・アメリカ)、クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」(2007年・アメリカ)に続く、太平洋戦争島もの3部作の完結編が、本作やと考えてもおかしくないと思たりしました。

宮本笑里(えみり)ちゃんの、癒やし系のバイオリンもええキモチになりましたし、戦争映画では久々に、ココロ洗われた映画どしたえー。

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