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新作映画分析

  • 映画・音楽分析研究所 所長 宮城正樹
    1→新作含む公開前映画の批評分析を、1日1本を毎日行います。関西発なので、あえて関西弁にて批評いたします。2009年12月11日よりスタートし、5年連続を突破しましたが、2015年5月中旬より、週3~4作更新といたします。厳選した作品分析を、お楽しみください。 2→不定期となりますが、新作映画の出演者・監督・スタッフらのインタヴューや取材記事、CDアルバムやシングルのレコ評、DVD評に、小説・書籍評、各種の分析批評なんぞをいたします。

音楽・小説分析


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2010年7月 6日 (火)

香港映画「KJ 音楽人生」

音楽ドキュメンタリー映画が香港から登場しよります

音楽を通して、家族のキズナも描く音楽人間映画だす

ニッポン公開待機作品でおます。

文=映画・音楽分析評論家・宮城正樹

Kj

ⒸCNEX Foundation Limited.

実在する香港の、高校生クラシック・ピアニスト「KJ」の人間性に迫ったドキュメンタリー映画どす。香港映画でしかもドキュメンタリーやなんて、あんましないでおましょう。

でもでんな、この映画を見ると、そのドキュメントの手法が、これまで数限りなく輩出された音楽ドキュメンタリー映画とは、ビミョーにちごておったのが大きな発見どした。

例えば「Ray/レイ」(2004年製作・アメリカ映画)とかみたいに、実在の歌手の人生を、ドラマ映画として捉えた場合のような感触がござったのです。つまり、ドラマ映画とドキュメンタリーのはざ間みたいなんを、上手にクリエイトしたみたいなカンジかな。

神童と言われた彼の現在のインタビュー部と、10歳の時のコドモ時代のエピソードをカットバックしながら、ドキュ物語は進んでゆきよります。

そのインタビュー・カットは、少々、肩意地張ってカッコつけてるような感じでおまして、「音楽を通して人間性ある人間になるんだ」とか、「コンテストは勝敗なんかよりも、音楽と一体になることだ」なんて、キザなセリフを次々にシャベりょります。時々、ダウンタウンのハマちゃんみたいに、こいつ、いっぺんしばいたろか、なんて思ったりしよります。

けども、コレも製作陣の意図の中にちゃんと入っておるんだす。そのコトバに合わせたシーンが出てまいります。例えば、コンテストの規定より長めになった、モーツァルトの第2楽章披露部。自ら指揮者となり、自ら教えてるオーケストラの卵たち、本人とはほとんど歳の差はござりまへん。彼らとの演奏は、シーンを真っ黒にして、観客にプレイに集中してもらうとゆう試みをば施してはります。チェコでのピアノのライブ・シーンも聴かせる系でおます。

また、10歳の時の彼の女センセーとの交流部では、「才能と共に必要なのは何?」の問いかけに答えられず、先生が答えを言いはります。「謙そんでしょ」と。まあ、この辺にもKJの人間性が出ておるんですが、何ちゅうても、ドラマ・ポイントとして最も重要なところ。つまり、家族のキズナ部でおます。

父の浮気で両親は離婚し、KJ、兄、妹の3人は父に引き取られとる、とゆうこのエピソード、ほんでもってKJは今、何を思とるんか。実は、この部分こそを、この映画は描きたかったんやないかなと、ボクは思いよりました。ちなみに、KJの母は登場しはりまへん。父とKJ兄弟のぶっきらぼうな食卓シーンとか、KJと兄妹との関係描写とか、何げなくさりげなく描かれておます。それらが見たあと、チビチビきよりますんで、要チェックだす。

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