松竹ブロードウェイシネマ 2025 秋 第2弾「インディセント」
シリアスな社会派ミュージカル
歴史的演劇の公演を目指す
劇団員たちの群像劇
11月14日のフライデーから、松竹の配給により、全国順次のロードショー。
本作は2017年製作のアメリカ映画105分。
文=映画分析研究所 所長 宮城正樹
ⒸCarol Rosegg
★本作は松竹の試写案内により鑑賞した。
「エニシング・ゴーズ」に続く
「松竹ブロードウェイシネマ
2025 秋」の第2弾は、
「キャバレー」(1972年・アメリカ)
や「シカゴ」(2002年・アメリカ)
のように映画にすると傑作に
なりそうな、シリアスな
社会派ミュージカル。
ポーランドのショーレム・アッシュ
の演劇「復讐の神」の論争と
その公演を目指す劇団の群像劇。
「復讐の神」は売春宿を舞台に、
ユダヤ人売春婦の恋を描いた演劇
で、その衝撃的な内容から作者の
アッシュは逮捕され
有罪判決を受けた。
そんな演劇を巡る作品を書いた
のは、アメリカ演劇の殿堂入りを
果たしたポーラ・フォーゲルだ。
舞台はまずは劇団の役者たちの
紹介から始まる。1907年ワルシャワ
の劇作家と妻の会話へ。「復讐の神」
が生まれ落ちる。バイオリンや
アコーディオンが鳴らされて、
その劇の練習シーンがあり、
そして、2人の女優による公演舞台
のハイライトが歌って踊られ
演技されていく。1907年の
ベルリン公演から、1923年の
ブロードウェイ・アポロ劇場公演
まで、赤い照明下で2人の踊りは
続くのだが…。取り上げられる演劇
の舞台と、論争される場が交互に
繰り出される感じで物語は
時制通りに進んでいく。
















































